第一章 今宵のアヤカシ


 「露子!おはよー。」


一人の女が駆けてきて、露子の肩をポンと、軽く叩く。


「あっ、おはよう。麗美。」


軽く笑って見せた露子の顔を見て、麗美は、眉を寄せた。


「露子、どこか具合でも悪いの?顔色悪いよ?」


「う……ん。なんだか、身体がダルいの。」


「大丈夫?今日は、学校休んだ方がいいんじゃない?」


心配そうな面持ちで見つめる麗美に、露子は、微笑む。


「ありがとう。大丈夫よ。」


いや、友達の言う通り、学校を休んだ方が良いと思うぞ。


でないと、倒れるか………死ぬぞ。


まっ、私には、関係ないことだが。

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