第一章 今宵のアヤカシ


 中に入った二人は、リビングへと向かい、そこにあるソファに腰を下ろす。


「優也さん。身体の具合は、どうですか?」


露が尋ねると、優也は、ソファに背をつけ、軽く息をつく。


「まだ少し、調子が悪いんだ。だけど、今夜も露さんに会えた。それだけで、元気が出そうだよ。」


「優也さん。」


しばらく、見つめ合う二人。そして………。

フフフ。この後のことは、ご想像に、お任せしよう。


こんな、クソ暑い中、よくもまぁ~、抱き合えたもんだ。まっ、恋人同士なら、仕方あるまい。


しかし、あの男。顔色が悪すぎる。相当に悪い病なのか?


うーむ。顔色が悪いというか、死相が現れておる。

見ると、二人とも愛し合っているようだ。気の毒な話よのう。


まっ、私には、関係ないが。

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