32)読み合いは嫌いですが、読み合いを否定しているわけじゃない。
さて、ここカクヨムでは、いろいろなスタイルで活動されている方がいて、その活動スタイルについて、いろいろな意見が発信されています。
私が読み合いを嫌いなことは、すでに何度も述べているところです。しかし、だからと言って、読み合いを好きでやっている人たちを否定するつもりはありません。今日は、そんな話です。
活動当初、よく見かけたのが「読み合いを強要するような意見」です。「自分の作品を読んでもらったのに、他の人の作品を読まないなんて、そんな人は成長しない」みたいな論調です。でも、ここ最近はちょっと違って、「読み合いで馴れ合っている人たちに成長はない」といった意見もちらほら見かけるようになりました。
この二つ、正反対のように見えて、私は似ているなと思っています。どこが似ているかというと、「成長」という錦の御幡を掲げ、「読み合わないこと」や「馴れ合うこと」を否定している(つまり逆を返すと、カクヨムの活動スタイルについて、こうあるべきだと強要している)ところです。
さて、ここで言う「成長」とはなんでしょう? おそらく創作力(表現力やストーリー・キャラ作成力など)の向上を言うのでしょうが、その先に何を見据えているのかがイマイチ分からない。つまり、成長の先に得るものです。
すぐに思いつくのはプロデビューです。そうですね、お金をもらうのですから、その対価分の働きをしなければならず、そのための力は当然必要となるでしょう。でも、ただここで活動を続けたいだけなら? そんな人たちにとっては、技術的な向上は当然望むところでしょうが、それ以上に人との交流の方が重要となってきます。
私は、自分の行動を常に天秤にかけます。自分の行動と、その結果によって得られる対価、つまりは行動対効果です。自分が望んでいる結果に見合った頑張りでないと、結局は疲れてしまうではないですか。「成長」という結果もしかり。
好きな本を読んで、好きなように書きたい人もいれば、お互いに読み合って褒め合いながら活動を楽しみたいという人もいるでしょう。また、苦手な文章・ジャンルを忍耐強く読んで切瑳琢磨したい人もいれば、プロを目指してストイックに頑張る人も大勢いると思います。
ただここで重要なのは、どう成長したいか、どこまで成長したいか、どうやって成長したいか、そもそも成長したいか、それは人の数だけ存在して、これが正しいという正解もないということ。当然、成長したい度合いが違いますから、頑張りの度合いもスタイルも違ってきます。その基準が自分と違うからと、それを「おかしい」「低レベルだ」と断罪するのは、ちょっと違和を感じます。
そりゃ、文法もへったくれもない読むに耐えない文章もあるかもしれません。そんな話を誰かに読んでもらおうと公開するなと言いたくもなるのでしょう。
でも、そういう作品の存在を含めてカクヨムだと思うんですよ。
このごちゃ混ぜ感、闇鍋感が、今の投稿サイトの現状です。この何でもありなフィールドをどのように利用するかは、その人次第。つまりは活動スタイルは人の数だけあり、だからこそ様々な可能性を秘めているとも言えるのではないかなと思うのです。
確かに作者さんの望んでいる活動の形にかなり開きがあることも事実です。なので、「プロ希望」「交流希望」とか、自分の立ち位置のカテゴリーを選べるといいのかなと思うこともありますが。
こうした私の考えも、一つの考えであり、これを誰かに強要するつもりはありません。こんな風に考えている人もいるんだよ、と知って欲しいだけです。ここで、どちらが正しいかなどと論戦を繰り広げるつもりもありません。
皆さんが自分のスタイルで、そしてそのスタイルを誰に強要することもなく、強要されることもなく、楽しく活動できればいいなと思います。
カクヨムで本格的に活動をして2年、あらためて活動スタイルについて語ってみました。
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