28)タイトルとか、ジャンルとか、キャッチコピーとか、

 さて、昨年の5月頃から連載していた作品の第1話が完結し、今週は次回作品について、のんびりと考えていたすなさとです。


 書くにあたって、キャラだったりストーリーだったり考えなきゃいけない大切なことっていっぱいあると思いますが、そういう面倒なことはちょっと脇に置いておいて(置いとくのか?)、ひとまず形から入るために、タイトルから考えることにしました。

 シリーズものを書いているくせに、そこからかい!って思ったあなた、すなさとの無計画性をまだ分かっていませんね。そうです、ノープランです!! 


 基本的にすなさとは短いタイトルが好きです。どちらかというと話のイメージを抽象的に凝縮してデフォルメしたやつ。ただ最近、こういうタイトルはプロの出版された本ならいざ知らず、素人が書くネット小説向きではないということも理解してきました。

 自分で付けておいて言うのもなんですが、『藤の花恋』は、初めて見る人にとっては何の話だか分からない。恋愛っぽいのは分かるかもですが、現代ドラマなのか、異世界なのか、そもそもファンタジー要素があるのか、まるっきり分からない。まさか鬼姫の恋物語なんてタイトルから誰も想像しないでしょう。

 そう思うと、タイトルって感覚だけで付けちゃいけないなって思ったわけです。(今さら思うところが私らしい) 公開する以上は、多少はPRというものも考えて、読者さんにどんな話か伝わるやつが望ましいのかなと。

 でも、説明文みたいなやつは、あまり好きではなくて。だって、それはもうタイトルじゃないじゃん。というわけで、あれこれ悩んだ末に、あまり悩まないことに決めました。(も、今までの分析がまるで無意味)


 次に悩むのが、ジャンルです。すなさとの書く話は恋愛が主軸だと自分では思っているのですが、どうしても恋愛だけで話を終わらせられない。恋ではない部分で、一波乱を起こしたいタイプ。(そもそもそれは「恋愛ジャンル」なのか?という突っ込みを受けそうですが、「恋愛ジャンル」です!)

 当然、今回も恋とは別に一波乱も二波乱もあるわけで、さすがにファンタジーにしようかと悩みました。が、作中で舞台が異世界(あやかしの国)と現代が混じり合う場合は、どうすればいいんだと悩んでしまい、結局、「恋愛」を選択することにしました。すみません、いい加減です。いいんです、「いい加減が良い加減」という言葉があるじゃないですか!


 ちょっと疲れてきたところで、最難関のキャッチコピーです。35文字という制限の中で、作品を表現しなければならない。いやいや、タイトルは100文字も書けるのに、なんでキャッチコピーは35文字?? 普通は逆じゃね? だから、どっちがタイトルでどっちがキャッチコピーか分からなくなるんですよ。

 あれですね、この現象は、どっちが曲名でどっちがアーティスト名か分からない昨今の歌に似ている。

 話が少々ずれましたが、ない頭で捻ります。あーでもねえ、こうでもねえと捻って捻って、一回転したあたりでどうでもよくなり、最初に考えたやつに落ち着いたりします。


 結婚式なんかもね、「ああしよう」「こうしよう」と悩んでいる内はちっとも決まらない。で、ちょっと疲れてきたあたりからさくさく決まっていきます。

 当初の夢と希望に満ちた晴れ舞台なんて構想は、その頃になるとすでになく、あるのは「もう終わりにしよう」という、倦怠期さながらの精神状態です。人間、疲れてからの決断で人生が決まります。


 こうして、すなさとの作品は出来上がっていきます。毒を吐き、疲れきって何を書いてんの?? と思ったあなた、れっきとした心ときめく恋愛ファンタジーですよ! ふしゅ~。

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