二十一話 試合 上
俺は開始の合図がとられた瞬間に一気に距離を詰め剣を振るう。
「その程度か」
俺の攻撃はすべてディナルドの大剣によりすべて防がれてしまう。
「ぐはっ」
「弱いな、俺を挑発するにしては」
俺はディナルドの蹴りをもろに腹に受けて吹き飛ばされる。
「やはり、強いな。力任せだけではダメか」
ディナルドのステータスは俺のレベルより高めなステータスよりも少し高い。
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名前 ディナルド・コント・ローレスト
種族 人族 職業 貴族騎士
Lv.11 MP 220/220
筋力 330 防御力 330
魔力 110 知力 110
俊敏 330 器用 330
運 50
スキル
戦神の加護、風魔法Lv.4、縮地Lv.2、剛腕Lv.3
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こんな感じのステータスをしている。だが、魔法は不得手だそうだ。つけ入る隙はそこにありそうだ。
俺は演習場の外側を回りながら魔法を放つ。
「【
炎の矢が三本出現し、MPが15減少する。
「邪魔だ。《縮地》」
ディナルドは俺が飛ばした炎の矢を大剣で振り払い、《縮地》スキルで一気に接近してくる。
「ぐぅ」
「非力だな」
振り下ろされた大剣をガードするが、その剣は《剛腕》のスキルも相まって重く、力で圧され膝をつく。
「まだまだ!」
俺は剣を斜めにずらし、大剣を滑らしてその場から離れて仕切りなおす。
「仕切りなおしたところで、勝敗は変わらん」
「それはどうかな」
俺はディナルドにそう返して、奥の手である時空魔法を使う。
「【
俺が魔法名を唱えた瞬間その場から消える。
「何!どこに行った!」
その場から消えてしまった俺に驚きディナルドが声を上げる。
「ここだよ!おらぁ!」
魔法によりディナルドの後ろに移動した俺はディナルドの背中に連撃を浴びせる。
「くっ、離れろ!」
ディナルドが俺を引きはがすために大剣を振り回してきたのでバックステップをして回避する。
「まさか時空魔法が使えるとはな」
「あまり使いたくはなかったけどね」
「だが、その程度で勝てるほど勝負というのは甘くないぞ」
ディナルドが低い声でそう呟くと空気が重くなり雰囲気が変わる。
「ここからが本番ということか」
俺は気を引き締めなおす。
「ふぅ~」
ディナルドは深く息をつき、正眼の構えを取って目を瞑る。
「【
俺はもう一度、時空魔法を使いディナルドの背後に移動する。
「そこだ!」
背後に移動した俺に剣が振られる。
「何!【
だが俺はもう一度、連続で時空魔法を使用し今度はディナルドの正面側に移動する。
しかし、ディナルドは咄嗟に大剣を引き寄せてガードする。
「くそっ!」
俺は攻撃が失敗したと同時に後ろに飛びのき距離を取る。
「俺はお前より様々なことを経験しているんだよ!」
距離を取った俺にディナルドが叫ぶ。
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