八話 六歳になりました。

 あれから三年がたち俺は六歳となった。この三年間で訓練を積んだ俺のステータスは成長していて今はこうなっている。


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名前 ジルベルト・ロワ・クロノス

種族 人族 職業 狩人

Lv.3 MP 300/300

筋力 300 防御力 300

魔力 150 知力 150

俊敏 300 器用 300

運 150


スキル

神々の祝福、神獣の加護、火魔法Lv.3、光魔法Lv.3、時空魔法Lv.2、剣術Lv.3、弓術Lv.3、探知Lv.2、縮地Lv.1(隠蔽中)、偽装Lv.10、隠蔽Lv.10


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 そして今日はこの国で伝統的な儀式がある日だ。


「殿下、おはようございます」

「おはよう、ソフィア」

「いよいよ、今日は召喚の儀ですね」


 この国の建国者である英雄クロノスは召喚獣と共に偉業をなしたと言われている。その英雄に習ってこの国では召喚獣を召喚するのが伝統的になっている。


「ああ、楽しみだ」


 ソフィアと会話をしながら食卓へ向かう。


「にぃさま~にぃさま~」


 廊下を歩いていると後ろから声が聞こえてきた。振り向くとそこには金髪金眼の幼女がいた。


「おはよう、シャル」


 この子は去年、イザベラ母様が出産した妹で名前はシャーロット・ロワ・クロノス。とても愛らしくて、年の近い俺によく懐いている。

 俺は片膝をついて近づいてくるシャルを受け止める。


「今日も一緒に行こうか」

「うん!」


 俺はシャルと手をつなぎ、一緒に食卓へ向かって行った。


 いつも通りソフィアが促し部屋へ入ると俺たちが最後だったようでみんな揃っていた。


「やっと来たな。ジル」


 ソフィアが椅子を引き俺がそこに座ると、父様が話しかけてきた。


「もう召喚の儀の準備は済んでいるから、食事が終わったら召喚の間に来なさい」

「分かりました。父様」


 父様の言葉に返事を返す。


「とても楽しみだわ」

「いったいどんな奴が出てくるんだろうなぁ」

「自慢の弟だからすごいに決まってるわ」

「イグナシオ兄さんはもっとちゃんとした言葉を使ってよ。第一王子なんだからさ。それにしても、確かに楽しみだね。きっと、すごい召喚獣が出てくるよ」

「ええ、本当に楽しみです」

「優秀な子だったから、召喚獣もきっと優秀だと思うよ」


 イザベラ母様、イグナシオ兄様、エミリー姉様、ロベルト兄様、スカーレット母様、アメリア母様の順番に話しかけてくる。


「僕も楽しみです。王族に恥じないような、召喚獣だと嬉しいです」

「それでは、食事を始めよう。神に感謝を」

「「「感謝を」」」


 全員が感謝を神に捧げ食事が始まっていった。


 食事が終わり召喚の間に行く。

 召喚の間は天井がなく吹き抜けになっていた。広さは半径500mくらいで中心には大きな魔法陣が書かれている。


「殿下、私は壁際に控えているので用があればお呼びください」


 ソフィアがそう言いながら壁際へ下がっていった。

 しばらくすると兄弟姉妹たちが来た。


「期待してるわよ」

「期待してるぞ」

「期待してるよ」

「がんばってくだしゃい」

「ありがとう、みんな」


 俺に一言ずつ言ってから壁際に下がっていく。その後、父様と母様たちが来た。


「私たちは下がってみてるからね」

「期待してますね」

「もうちょっとシャキッとしなさい」

「そろそろ、始めなさい。魔法陣の中心に行きMPを流し込めば、自動的に発動するようになっているから」

「分かりました」


 父様に言われた通り魔法陣の中心に行き、MPを流し込む。すると、体の中からどんどんとMPが吸い取られていく。

 次第に魔法陣が光りを強めていきMPが吸い取られ終わると魔法陣の光が中心に収縮し始める。収縮しきると光がはじけ飛んだ。


『初めまして、ジルベルト』


 光がはじけ飛んだ中から現れたのは白銀の鱗を持つドラゴンだった。


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