七話 武術の授業

 その後は昨日と同じような感じで過ごしていった。

 ちなみに夕食の献立はシカ肉を主軸に置いた献立だった。


「それでは、お休みなさいませ。殿下」


 そう言いながらソフィアが部屋から出ていく。俺も今日は魔法を使ったりして精神的な疲労があるのですぐに意識が夢の世界へと落ちていった。


***


 翌日、また不思議な夢を見た気がするが思い出すことができないので気にしないことにする。


「ソフィア、今日の予定は?」

「剣術の授業がございます」

「わかった」


 ソフィアに剣術の授業があることを聞いた後、午前中は昨日と同じように過ごし剣術の授業までの時間をつぶした。


「そろそろ行くか」

「かしこまりました」


 ソフィアを連れ訓練場に向かう。すると、だんだん剣の打ち合う音が聞こえ始めてきた。


「リカルドさーん、来ましたよー」


 俺は叫びながらリカルドさんを呼ぶ。すると、1人の騎士が近づいてくる。


「気が付かなくて申し訳ありません。ジルベルト様」

「いえ、気にしてませんよ。それだけ訓練に集中していたということですから」

「……」


 俺に気付かなかったことを気にした様子のリカルドさんが謝ってくる。そんな、リカルドさんに気にしていないことを伝えていると、悪寒を感じたので後ろに振り向く。そこには、後ろで控えているソフィアがいるだけだった。


「どうかしましたか?殿下」


 いきなり振り向いた俺にソフィアが疑問に思ったのか、どうしたのかと聞いてくる。


「べ、別に何でもないよ」


 何でもないふりをしながら俺はリカルドさんの方へ向き直った。


「そ、それでは授業を始めていきましょう」


 そう言って来るリカルドさんの顔は少し青ざめているように見えた。


「どうかしましたか?リカルドさん。顔色が悪いように見えますが」

「何でもありませんよ。さぁ、こちらへ」


 リカルドさんが歩いていくが、俺はリカルドさんの顔色が気になって仕方がなかった。

 しばらく歩き、一昨日、木製の武器を置いていた場所に着いた。


「それでは、剣について説明していきますね」

「はい」

「まず剣術には、四つの種類があります。基礎的な正剣、力の剛剣、柔軟な柔剣、裏をかく変剣の四つです。今日はその中でも正剣を教えていこうと思います。これをどうぞ」


 リカルドさんが説明した後、木製の直剣を渡してくる。


「思うように振ってみてください」


 そう言われたので思うように振ってみる。


「もっと腰を落として、腕を伸ばし切らないでください」


 リカルドさんに注意されたので言われた通りに修正していく。


「握りが甘いです。もっとしっかり握ってください」


 そんな感じで注意されながら剣を振り今日の授業は終わっていった。

 その後は昨日と同じような感じで過ごしていたけど、汗をかいて疲れていたおかげかとても風呂が気持ちよかった。


「お休みなさいませ。殿下」


 ソフィアが部屋から出ていく。


「今日も疲れたな。いい夢が見れそうだ」


 そんな感じで今日も眠りに落ちていった。


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