幸運

こちらを見つめたまま

去って行く幸せを


追いかけようと藻掻いて

更に落ちてゆく


何故あなたに注ぐ幸せが

私から逃げた幸せなのか


それは私のものだった

手に取る人がいるなんて

夢にも思わなった


追いかければ手に入ると思っていた

それを希望と呼んでいた


貴方に注がれた幸せは

私が逃がした幸せなの


永遠に攫われた幸せは

手を伸ばす如きでは手に入らない


ただ死ぬまで溺れるだけ

未来はもうそれだけになった

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