独白 2
「この世には嘘が蔓延っているわ。ねえ、スゥ、 なんでかわかる?」
「しょうじょ」が問う。私は、答えない。
「それはね、この世に言葉が溢れているからよ」
彼女は答える。それはそれは楽しそうに。そうだ、「しょうじょ」はいつだって愉快に笑っている。彼女の愛しいお人形である、私には。ならば、「外」では。この「箱庭」の外で、彼女は笑えているのだろうか。
「言葉は嘘なの。嘘なのよ、スゥ」
囁き声。明るい声を、そのまま潜めて。彼女はい言う。彼女は言う。私はただ、黙っている。
「だから、この言葉も、きっと」
彼女は呟く。
私は、目を閉じた。
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