第24話 錬子とメリー、姉妹で男を捕まえる
数日後、ハーグ王国の領地であるデニッシュという町のホテルの一室で俺、クレア、ミーナ、錬子、優子、メリーが集まって話し合っていた。
内容はもちろんこの町にいる人間至上主義の男をどうやって捕獲するのかについてだ。
「その男、ハーグ王国の諜報員に情報を渡しているって事は尾行に勘付かれるかもしれないわよ」
クレアがもっともらしい意見を出した。
諜報員に情報を渡す奴はバレないようにごく自然に諜報員の元に向かうが、必ず周囲を警戒しながら歩く。
尾行にも警戒するだろう。
「なら尾行のスペシャリストの錬子とメリーに捕獲を任せよう」
メリーは元スパイ、錬子は元殺し屋としてターゲットの尾行の経験がある。
気付かれずに尾行するならこの二人が適任だ。
「クロ、奴はどこだ?」
『まだそこから数百メートル離れた喫茶店にいる。こちらには気付いていない』
今回はクロの部隊がバックアップとして俺達をサポートする。
今はターゲットの監視を任せ、ターゲットの動向を俺達に報告している。
「了解。上の許可は非公式だが降りた。ここは敵の町だ。ゼシール王国軍が動いたら敵が騒いで問題にする。それだけは避けないといけない」
「いつもの国際問題ね。表向きはそんなに仲が悪くないように装っているけど、裏ではお互いに非合法な事をやってるから、暗黙の了解として互いに問題にしない」
「だが奴らも俺達と同じ傭兵を雇って奴の警護に就くはずだ。銃撃戦は避けられないかもな」
「ターゲットが動く前にちゃっちゃと捕まえましょ」
錬子とメリーが余裕げな態度で椅子から立ち上がる。
俺とクレアとメリーは戦闘装備を整えているが、尾行する二人はブレザーとスーツだ。
俺達三人はターゲットを捕獲した場合、監視役のクロの部隊とターゲットの回収及び尾行する二人の救援だ。
要となる二人がターゲットを捕まえたらハーグ王国の細かい情報を手に入れられる。
メリットの大きい依頼故に失敗は許されない。
「ほら、二人とも。拳銃だ」
俺は町の検問から逃れられた二人の拳銃の入ったスーツケースを渡した。
二人がスーツケースを受け取って中を開けて愛用の拳銃を取り出す。
錬子は米軍採用拳銃のM19、メリーはドイツ製のG34の動作確認をする。
二人の拳銃は同じドットサイトとターゲットに気付かれてはいけない隠密作戦の為のサプレッサーが付けられている。
拳銃にマガジンを装塡して、プロのような素早さでメリーは上着のホルスターに、錬子はスカートの後ろのホルスターに入れて隠した。
「喫茶店で合流しよう」
「分かった。先に行ってるね」
「気を付けろよ」
錬子とメリーは手を振って部屋を後にした。
「大丈夫ですかね。錬子さんとメリーさん」
「まあ姉妹だし、強いから素人のターゲットぐらい捕まえられるだろ」
「問題は……」
「ターゲットを囲っている傭兵……というよりハーグ王国側の傭兵だな。奴らがどのくらいいるのか知らないが、奴を捕まえられるぐらいなら殺すかもしれない」
「口封じね……理に適っているけど酷いわね」
「それが戦争というものだ。とりあえず、俺達はクロの部隊が来るまで待機だ」
ホテルから出た錬子とメリーは真っ直ぐターゲットの人間至上主義の男のいる喫茶店に向かった。
二人はゼシール王国軍から町の地図を見せてもらったからしっかり頭に叩き込む事が出来た。
迷うことなく喫茶店までの道をゆっくり歩く。
町には通行人がいたが、誰もゼシール王国が雇った傭兵の二人だとは気付かなかった。
「人間至上主義ってなんか長くて言いにくくない?」
メリーが歩いている途中で錬子に話し掛ける。
「突然何お姉ちゃん?」
「いやー、ただ純粋に人間史上主義って長くて言いにくいなぁって」
「まあ確かに」
「そこで私は人間至上主義を略した名前を考えました。その名もHSP。Human supreme principleの頭文字を取った名前だけど、どうかな?」
「HSP……まあさっきのあの長いやつよりは良いじゃない。悪くないよ」
「ありがとうー、愛しの我が妹よ!」
「ハァ……」
いつも明るくて元気な姉のメリーに対して、クールビューティーな錬子はグイグイ来るメリーにため息をついた。
でも内心は喜んでいた。
姉とこんなに話すのは久しぶりだったからだ。
最後に話したのは四千年前の人間の連合軍との最後の戦いの前日だった。
お互い死ぬかもしれないと自覚していた二人は転生してもまた会う約束を交わした。
それから四千年、戦争は終わり、平和になった世界で錬子は副官の優子と出会い、見ず知らずの二人をスカウトしたクレアとミーナと出会った。
さらには自分の上官のゼロとも再会し、遂には自分の姉メリーとも再会して約束を果たした。
幸福続きで錬子は嬉しかった。
このまま他の仲間とも出会い、平和な暮らしをするのかと思っていた。
だが四千年前の人間至上主義、通称HSPが平和になったこの世界でまた一つの戦争を起こしている。
目的は分からないが、HSPの好きにはさせないと錬子は改めて心に決めた。
「おっと。例の喫茶店が見えた」
メリーが前を見て言い、錬子も前を見ると奥に喫茶店が見えていた。
その手前にはフードコートと思われる外のテーブルが何個も並んでいる所の一つに、写真で見たHSPの男が座っていた。
錬子とメリーは近くのベンチに座って、耳に付けていたインカムでゼロに報告した。
「ゼロ。ターゲット発見。移動せずそのまま喫茶店にいる」
『了解。奴を捕まえ、俺達が来るまで持ち堪えろ。バックアップにクロの部隊が万が一に備えて待機する』
「オッケー、もし奴の近くに民間人に扮した傭兵がいたら」
『排除しろ。ただし、民間人への誤射はするな』
「はいはい。じゃあ状況開始」
メリーがゼロとの通信を終え、錬子とターゲットのいるフードコートに入る。
そして真っ直ぐターゲットのいるテーブルに向かい、ターゲットの後ろから声を掛けた。
「こんにちは、人間至上主義のお犬さん」
怪訝そうにその男が振り向いた。
錬子とメリーの顔を見て男はフッと笑い、椅子から立ち上がった。
「魔王軍の幹部か。見られているとは思っていたが、まさか幹部を俺に差し向けるとはな」
「私達と来て頂戴な。悪いようにはしないから」
「そこで、はいそうですかと従うと思うか?」
「でしょうね。あんたはそれなりに経験のあるプロ。従うとは思っていない」
「ほう。ならどうする」
男が右手で上着の左側のポケットに手を入れる。
錬子はメリーに目配せして合図する。
男が厳つい顔をしてポケットのデトニクス4
5口径拳銃を取り出して錬子に銃口を向けて撃とうとする。
だがメリーの方が一手早かった。
メリーは自分に向ける拳銃を掴んで上に向ける。
自分や錬子、周りの民間人に当たらないようにする為だ。
そのすぐ後に錬子が男にエルボーを食らわせ、男の拳銃を握る力を弱める。
メリーは拳銃を握る力が弱くなったのを見逃さず、強引に拳銃を奪って持ち主である男に向けた。
拳銃を奪われた男はズボンの右ポケットから折り畳みナイフを出そうしたが、一足早く錬子がホルスターからM19自動拳銃を出して向けて男の動きを制止された。
この間、約二秒。
「動かないで」
「ぐっ!」
メリーもホルスターからG34自動拳銃を出して男に向ける。
「なんだ?」
「ちょっと、なに?」
「何やってるんだ?」
周りの住民が錬子達の素早い戦闘を見て騒いでいた。
端から見たら男が美人二人に銃を向けられているように見えている。
二つの銃口を向けられた男は忌々しい顔を二人に向けた。
二人はまんざらでもない顔で男に言った。
「そんなおっかない顔をしないでよ~」
「これも仕事。割り切って」
「クソッタレ」
「お姉ちゃん、拘束して」
メリーがポケットからリストバンドを出して抵抗する男の顔を殴って手首に巻いて固定した。
「こちら錬子。ターゲットを確保。車を回して」
『了解。クロ、早く来てくれ』
『すぐに行く』
メリーは男の襟を掴んで男をいつでも動かせるようにした。
錬子は拳銃を構えながら周りの住民の顔を見て、傭兵がいないか警戒する。
住民達は怯えてその場に伏せている。
『こちら監視チーム。そちらに武装した傭兵が何人か向かった。注意されたし』
クロの部隊の監視チームがメリーと錬子に敵の接近を報告してくれた。
奥からゲリラ兵装の傭兵が何人も来た。
「ヒャッハー!死ねやー!」
そして持っていたアサルトライフルを錬子達に向けて撃ちまくった。
メリーは男を連れて横の分厚い岩の花壇に向かい、錬子は拳銃を連射して隠れるメリーを援護しながら後退する。
傭兵達は逃げ惑う住民達を迷わず殺しながら拳銃を撃っている錬子を狙っていた。
メリーが花壇に隠れると、二人の傭兵を倒した錬子がメリーの近くに逃げ込んだ。
花壇に何発も銃弾が当たっているが、思いのほか弾を貫通していなかった。
錬子は拳銃の残りの弾の数を確認して、ゼロに報告する。
「こちら錬子。ターゲットを確保。しかし敵に襲われて身動きが取れない。応援を回して」
『もうすぐクロの支援部隊が来るはずだ。ターゲットを守りながら俺達の到着まで持ち堪えろ』
「了解」
『さっきから聞こえる音はなんだ?銃声か?』
「だったら何?さっさと来て」
通話を終え、メリーと顔を合わせる。
「傭兵の来るタイミングが良いわね。私達が確保するのを待ってたみたいだった」
「私達が餌に掛かったみたいね。だけど鮫を捕った奴らには死を与えないとね」
二人は隠れている花壇や周りから飛んで来る銃弾を気にせずに気兼ねない会話を交わす。
捕らえた男は銃弾や銃声で蹲っていた。
二人は耳に集中して敵の位置を把握する。
自分達の隠れている花壇から五十メートル離れた店の近くに五人、その左に三人、右に三人が銃を撃ちながら自分達を包囲していた。
銃声は7.62、5.56ミリクラスのアサルトライフルと9ミリクラスのサブマシンガン、ショットガンの銃声も聞き取れた。
メリーが上着のポケットから化粧用の鏡を出して花壇の外側から周りが見えるように鏡を出した。
鏡に奥の店の近くから五人の傭兵がアサルトライフルを撃っていた。
AK74、RPK、ガリル、G3、FAMASアサルトライフルを興奮しながら撃ちまくっていた。
左に向けると、銃は見えなかったがゆっくり回り込んでいる傭兵が見えた。
反対側に鏡を傾けると三人が着々とこっちに近づいてきた。
一人はKS23ポンプ式ショットガンを持っている。
一通り敵の位置を正確に把握した二人は左右から来る敵に備える。
「まず左右から来る傭兵をやっちゃおう」
「でも弾は節約しないと。予備のマガジンは無いからね」
「でも傭兵は後からどんどん来るよ。どうせなら敵の銃を奪って倒していこうよ」
この間にも左右の傭兵は二人の側面から回り込んでいる。
だけど二人の耳から嬉しい声が流れた。
『こちらブラッディアイ。これよりそちらの支援を行う。指示を』
クロの部隊の狙撃兵の男が残って二人の支援攻撃をしてくれると言った。
二人はこれで戦闘が楽になると喜ぶ。
「ブラッディアイ。私達がいる花壇の手前に回り込んでいる傭兵がいるがいるわ。先に片づけて」
『了解。排除する』
狙撃兵の通信が切れた数秒後、三発の銃声が聞こえた。
一瞬のうちに右から回り込んでいた傭兵の頭が消し飛び、体が真っ二つになった。
三人の横の椅子が狙撃でバラバラになっている。
三人の亡骸の周りは真っ赤に染まっていた。
二人は弾の威力と見えた銃声で狙撃兵の使っている銃が対物ライフルだと分かった。
そしてそれは当たっていた。
狙撃兵が三人の傭兵の体を吹き飛ばしたのは
ハンガリー製のGM6リングスというブルパップ式の対物ライフル。
狙撃兵のライフルは12.7×99ミリNATO弾を1
0発も撃てるセミオート式。
携行性を高める為に銃の全長が短く、立ったままでも撃つ事が出来る。
とはいえ使い回しが良いとはいえ威力が高くて反動も大きいGM6リングスで三人の傭兵を片づけるのに二秒もかからなかった。
それは狙撃兵の腕だけでなく、対物ライフルを連射出来る実力があるという意味だ。
『排除完了』
「やるじゃない。じゃ、錬子。私が援護するから左から来る傭兵をやっちゃいなさい」
「はいよ。スナイパー、援護は最低限でいいよ」
『了解』
錬子が飛び交う銃弾を避けながら花壇を盾にして移動し、拳銃の残弾を確認する。
(六発……まあ敵から奪えば問題ない)
角に曲がろうとすると三人の傭兵が驚いて動きを止めていた。
錬子は冷静に敵の武装を確認する。
MP5A4サブマシンガン、M14ウッドタイプライフル、MAC10サブマシンガンを持った三人の傭兵は目の前から現れた錬子を撃ち殺そうと構えようとする。
錬子は右手首を触ってから拳銃を素早く構え、そして正確に一番右にいたMA C10サブマシンガンを先に向けてきた傭兵の頭をぶち抜いた。
真ん中にいた傭兵はM14ライフルを錬子に向けたが錬子にライフルが組み付かれて明後日の方向に撃ってしまった。
錬子は右肘を傭兵の顔にぶつけ、傭兵の左側から拳銃を突きだしてMP5A4を構えて味方を撃てないでいた別の傭兵を撃った。
心臓に三発弾を受けた傭兵は上にサブマシンガンを撃ちまくって倒れた。
そしてライフルを握る手が緩んだ隙にライフルを奪い、M14ライフルのストックを傭兵の頚椎に強く当てる。
倒れた傭兵が腰の拳銃を抜こうとして右腰のホルスターに手を伸ばす。
錬子は反撃させる暇も与えず奪ったM14ライフルで傭兵の頭をぶち抜く。
「おい!あそこにいるぞ!」
「撃ち殺せ!」
奥の路地からUZIサブマシンガンを持った傭兵の増援が現れ、そのサブマシンガンを錬子に向けて発砲する。
錬子は中腰になり、左の傭兵にライフルを向ける。
すると錬子の前に障壁が現れ、二人の傭兵の銃撃を防いでいた。
メリーが離れている錬子に向けて自分の障壁を彼女の前に展開したのだ。
障壁の使い方が上達している者は自分だけでなく味方にも障壁を展開して守る事が出来る。
メリーは魔法もかなり熟達していて、自分にも味方にも障壁を展開出来る程使えるようになっていた。
UZIサブマシンガンのマガジンを交換しながら攻撃を続けている傭兵達が少しずつ後退する。
『手前の敵を狙撃します』
ブラッディアイの声を耳のインカムから聞き、メリーに合図を送って障壁に穴を開けて左にいる傭兵に当てられるようにした。
錬子が正確に傭兵の腹と頭を撃って倒すと、その右にいた傭兵の首がブラッディアイの対物ライフルによる狙撃によって飛んで、宙を舞った。
「回り込まれてるぞ!」
「早く殺せ!」
フードコートの店の近くからアサルトライフルを撃っていた傭兵が気付いて錬子に火力を集中させた。
錬子近くのテーブルを倒して遮蔽物にし、奪ったM14ライフルで応戦する。
「ほうら。私からのプレゼントー」
メリーはターゲットの男を連れて錬子の近くまで来ていて、錬子が倒した傭兵からM67手榴弾を入手して、ピンを抜いてアサルトライフルを錬子のいるテーブルに撃っている傭兵を狙って投げる。
見事傭兵達の真ん中に落ちて爆発し、五人の体を何個ものパーツに分解させた。
「やった!ドンピシャ!」
「ナイスお姉ちゃん」
弾切れのM14ライフルを捨てて、錬子は近くに転がっているM16A2アサルトライフルを拾ってコッキングレバーを引いた。
メリーは傭兵の死体からMP5A4サブマシンガンを取ってコッキングレバーを少しだけ引いて弾が入っているか確認した。
二人は傭兵から死体から予備弾倉を手に入れてポケットに入れる。
メリーは落ちている拳銃を取ろうとしたターゲットの男の手を足で踏んだ。
「あぎゃ!」
足で拳銃を遠くに離し、男のリストバンドを掴んで大通りに出る。
錬子が周囲を警戒しながら後から続き、大通りから来るゼロ達を待つ。
ブラッディアイは見晴らしの良い大通りに敵がいないかスコープを覗いてくまなく探す。
一応引き金に指は掛けていて、敵がいたら即引き金を引くつもりだ。
「お姉ちゃん隠れて!」
錬子が何かに気付き、メリーはターゲットの男と近くの軽自動車に隠れた。
錬子はその隣のオープンカーに隠れ、M16A
2アサルトライフルのセレクターをセミオートに切り替えた。
伏せながら車のしたから敵を探していると、反対側の歩道に止まっている軽トラックのしたから足が伸びているのが見えた。
「お姉ちゃん、敵の注意を引いて」
「オッケー」
メリーは持っていたMP5A4を片手で撃ちまくり、軽トラックにいる傭兵を牽制する。
気付かれたと悟った傭兵は持っているAK74を腕だけ出してメリーと錬子のいる車両に一通り撃ちまくる。
隙を窺っていた錬子がライフルを一発だけ撃った。
5.56ミリ弾は傭兵のアキレス腱に当たり、傭兵が倒れて車から体を出してしまった。
「ばいにゃら」
倒れた傭兵を見ていたメリーは五発指切りバーストで足を持ってもがいていた傭兵の上半身に当てた。
首や頭などに当たり、傭兵はそのまま命を落とした。
『メリー、そちらの姿が見えた。間もなく到着する』
『支援部隊、間もなく合流する』
インカムからゼロとクロエの部隊の声が流れてきた。
しばらくすると北の道からゼロ達が乗ったバンが一台、反対の道からクロエの部隊が到着した。
バンを運転していたミーナはアイドリングストップ状態にし、バンの後ろの扉が開いて武装したゼロとクレアが降りた。
クロエの部隊は大通りの全方向を警戒するようにアサルトライフルを構えて移動している。
「悪い。遅れた」
「早くこいつをぶち込んで」
メリーが強引にゼロにターゲットを引き渡した。
やれやれといった顔でバンの中にターゲットを入れ込むゼロ。
クレアがゼロの行動を援護する。
「コンタクト!」
バンの後ろを警戒していたクロエの兵士がAN94アサルトライフルを撃ってこっちに向かってくる傭兵を倒した。
その道から次々と銃を持った傭兵が向かってきた。
別方向を警戒していたクロエの兵士の二人がAN94を5~8発間隔で撃っている兵士に加わって援護射撃を始めた。
「おいおい、もう来たのか。メリーも錬子もバンに乗れ。後はクロエの部隊に任せろ」
ゼロ、クレア、錬子、メリーは後ろから来る傭兵に向け銃を撃ちながらバンに乗り込む。
ミーナが全員の乗ったのを確認して、エンジンをかけてアクセルを踏んだ。
バンが発進して、クロエの部隊と傭兵達が銃撃戦を繰り広げているのを背に向けながら、とある隠れ家へと走っていった。
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