第71話 祈る殺し屋 その1(乗合馬車案内所の番人)

  *(避けた方達のために)

☆前回68~70話『フィラーの慈悲深き魔女たち』の簡単なあらすじ☆


途中の町『アルメアン』に行くまで川を船便で渡ることに。途中のフィラー渓谷には、人間の男を生殖と栄養のために喰らう『セイレーン』達の棲み処だった。

セイレーンは男たちに最後の夢を見せてくれるところから、男の自殺の名所でもあった。

船着き場で出会った暗い男は、人生に失望した自殺志願者だった。

それを止めることも出来ずに船は渓谷を離れ、男はセイレーンに最後の救いを受けて逝くのだった。


  ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


 アルメアンに着いたのは3時半頃だった。

 桟橋に船を着けると船頭の1人が、客に少し待っててくれと言って船を降りていった。

 間もなく警使を連れて戻って来ると、あらためて事情を聞かれた。

 

 男の残していったショルダーバッグに、遺書らしき二つ折りの紙が見つかった。

 職人ギルド発行の身分証が出てきたので身元も分かり、乗客全員の話が一致したので調べはすぐに終わった。

 が、俺達もとい俺だけが足止めを食った。

 あの船上で男に呼びかけたので、何か知っていると思われたのだ。


「さっきも言ったように火種を貸した時に、軽く話しただけですよ」

 ぞろぞろと門をくぐっていく人達を見ながら、俺は少し焦り出した。

 このままだと、またトランドの二の舞になってしまう。


 川辺の町では今時期、ほとんどのところでランタン祭りがあるらしい。

 さっきから門に入っていく人々全員が、この町の住民というわけではあるまい。

 もたもたしているとまた宿が無くなってしまう。

 さっきまでのしんみりとした気分から、一気に現実に引き戻された。


「もうそのくらいでいいだろ。オレ達は急いでいるんだ」

 俺の背後で、最恐の背後霊が睨みを利かす。

「むっ……うむ、まあそうだな。ひと通り話も合っているし、ではもう行って構わんぞ」

 警使はちょっと引き気味に目を逸らすと俺達を解放した。


「ほら、酒代だ。ついでにあの男の弔いもしてやれ」

 ヴァリアスが船頭に幾枚かのコインを渡した。

 船頭達が軽く頭を下げる。

「あの、この町詳しいですか? 少しくらい高くてもいいので、どこか良い宿知ってます?」

 もう商業ギルドから探してたら間に合わないかもしれない。ここは地元に聞くのが一番早い。


 この町の住民ではないが 、タクシーの運ちゃんよろしく、船頭達はここら辺のことをよく知っていた。

 門番に入関税をさっさと払って、聞いた宿屋を急ぎ目指す。


 以前の俺だったらあんな事のあった後で、こんな風に意識を変えられなかったろう。

 あの時、動揺しながらも自然と受け入れてしまったのは、まわりの人達の雰囲気というか、一種の潔い諦めと祈りにも似た思念を感じたからだ。


  それに奴が言った言葉も大きく作用している。

「オレは祈らないが、お前の役に立ったようだから少し口沿えしといてやるよ」

 そう言ってやや上のほうを見た。


「もうあの男…………逝っちゃったのかなぁ……」

 教えてもらった通りを早足に急ぎながら、さっき船上では訊けなかったことを聞いてみた。

 人の死に目に遭遇してるのに不謹慎だと思うが、まるで舞台劇に迷い込んでしまったような、非現実感がともなっていた。

 あの場の厳粛な空気とセイレーンたちの美しさに、どこか夢のような気が残ったせいかもしれない。


「全然まだだろ。大体早くても1日はかかるから」

「えっ そんなに? 雨の中で風邪ひかない?」

「あんな足場の悪いところで行為をするわけないだろ。岩場の巣に連れ帰ってからだよ。

 行為は受胎するまで続くから、半分以上の獲物は喰い殺される前に、毒で心臓と中枢神経をやられて死ぬ。

 心臓にも相当な負担がかかるからな」


「それって性交死ってことになるのか。なんか男として最高の死に方じゃないかよ」

 いや、本当は最高とは言えないのだろうけど……。

 なんだろ、俺なんか、さっき結局撮れなかったし、羨ましい気がしてきた。


 いや……、違う。

 そんな風に最後を締めくくらなくちゃならなかったのは、本来なら望む事じゃなかったはずだ……。

 一歩間違えれば、あそこにいたのは俺かもしれなかったのだ……。


「男なら最後は、戦いで見事に散るほうがいいだろ。

 後の世に歌われるように」

 どこまでも怒涛の爆走野郎が、せっかく厳粛になりかけた気持ちをぶっ飛ばした。


「ヤダよっ! どこの戦闘民族だよ。日本人は農耕民族なんだぞっ」

「お前が子供なだけだろ。性交の快楽なんかより、命のやり取りで感じるあの高揚感バトルハイのほうがずっと良いぞ。

 あれこそがまさに、生きていることを実感するというものだ」

 そう言う奴の目が、闇夜の時とは違って、妙にギラギラ光って見える。


 この戦闘狂バトルクレージーがっ!

 俺なんかそんなの危機感クライシスしか湧かないわ。


 聞くところによると、闇の神オスクリダール様も戦いの神でもあるので、戦闘バトルはもちろんお好きらしい。

 絶対こいつの性質は闇の領域が多いだろ。

 こいつと一緒にいると映画『300〈 スリーハンドレッド 〉』みたいな戦いに、いつか巻き込まれそうで怖い……。


 


 教えてもらった宿は、大通りに面した4階建て。中の上といった感じのビジネスホテルぐらいの感じか。

 2人部屋はすでに埋まっていたが、風呂付きの3人用の部屋ならあるというので即決する。


 何しろ俺達の後から、また雨に濡れた2人客が入ってきていて、部屋を見せてもらってから決めようとしていたら取られそうだったからだ。

 もう日本みたいに、ある程度保証されている訳じゃないので、宿探しはギャンブルに似ている。

 が、ここは紹介されたことを信じよう。


 部屋代は6,500エル。4階で部屋の広さは7,8畳くらいか。

 風呂は2畳くらいでバスタブ付きが有難いが、やっぱりベッドは大きいのが1つ。

 でも窓は通り沿いに2つあって、内装も簡素だが小綺麗だ。


「本当にここで良いのか?」

 ヴァリアスがベッドを見ながら言う。

「ああ、これがここのスタンダードなんだろ? もう郷に入っては郷に従えだ。いつまでも選り好みしててもしょうがない」

 そう思えるように俺も成長したもんだ。

 たぶん今日色々あって、少し気分が上下降していたせいもあるのかもしれない。


「よし、良いぞ。では次は野宿してみるか」

「待て待てっ! どうして一気にそうなる?! ここは地球と違うんだろ。

 野山で満点の夜空見ながら、キャンプって感じじゃないだろうがっ。

 アフリカの夜どころか『禿山の一夜』になっちまうじゃないか」


 ゲーム『ダンジョンマスター』でも、鍵のかかる部屋がないフロアでは、階段下ですぐに逃げられるようにして寝たもんだ。

 なんたってあたりは魔物だらけなんだから。


「結界を張れば大丈夫だ。そうすれば星空を見ながら安心して寝る事も出来るぞ」

「絶対、違うモノも見えそうなんだけど……。

 それ、落ち着いて寝れるのか?」 



 ―――この頃の、こんな感じだったのが懐かしい。

 今じゃ野宿どころか火山の岩場、ダンジョンの最深部、土中のワームの巣でも平気で寝れるようになってしまった。

 まぁこれは、まだまだかなり先の事なのだが―――



 宿を確保したので、次は馬車のルートと時間を調べに行く。

 朝食が遅かったとはいえ、昼をとってないので腹が減ったが、時刻はすでに5時近くだ。

 こちらも急がないと案内所が閉まってしまう。

 さっき門を通った時、近くに馬車停留場がなかった。

 宿の1階カウンターで聞くと、川側とは反対方向の山側の門の前にあるらしい。


 ざあざあ降りになった街路を、馬車や荷車が撥ねる泥水に注意しながら急ぐ。

 俺は持ってきたカーキ色のナイロン製レインコートを着ているが、すれ違う人達は帆布のような厚手の布に、蝋を塗ったポンチョやマントを着ている。

 裕福な人は、防水加工した革のマントなどを羽織るらしいが、そもそもこんな時は、辻馬車を使うのが基本だから、まず見かけない。


 市壁にある尖塔を目印に、山側の門が見えてくると、少し開けた場所に何台かの馬車が停まっていた。

 その奥に木製の掘っ立て小屋があった。

 

 乗合馬車案内所に入ると、幾つかの大小バラバラの椅子と細い長椅子のようなテーブルがあり、雨宿りしているらしい男女が2人、身を寄せ合って座っていた。

 奥の受付には長めの白髪を後ろで一本に結んだ老人が、カウンターの下で何かゴソゴソやっていた。

 俺達が入って来ると顔を上げた。


 その顔は左側に、額から頬にかけて大きく傷痕が走り、左目は潰れていた。

 だが残った右目は、青い光を放つ月の目をしていた。


「ラーケル村に行きたいのですが、明日馬車はありますか?」

 初めて見たユエリアン月の目人の老人は、カウンターに使い込んだ地図を広げて見せた。


「ラーケルに直接行く馬車はないから、その手前のギトニャの町まで行って、そこから半刻(1時間)ほど北に歩きだな」

 山を1つ越えたところにある町を指して言った。

「だが、今時期はここからギトニャに直接行く便はねえなぁ。山道を通らずに山裾をずっと東に山3つばかり行って、そこからこう北に向かうこったな」

「そんなに遠回りする便しかないんですか? 今は無いって、時期によってあったり無かったりするんですか?」


「今の時期にゃあ、『祈る殺し屋』がここらの山に出るんだよ」

 そう言って地図の上に置いた左手は、小指と薬指が半分無かった。

「レッドアイマンティスか」

 ヴァリアスが言った。

「ああ、ここら辺じゃそっちの通り名の方で呼ばれてるよ。

 つうか、あんた、俺と同じユエリアンかと思ってたらアクールかい。

 この大陸じゃ珍しい旦那だな」

 老人が感心したように言った。


「北のほうにならまだ少しいるぞ」

「うーん、俺は残念ながら、北部に行った事はなくってよ。

 まぁもうおっかなくて、国境なんざ渡りたくねぇがな」


「その魔物が出るから馬車が行かないんですか」

 レッドアイマンティスって、以前聞いたことのある大型カマキリのことか。

「ああ、今はあいつらの産卵期だからな。山奥から山腹辺りまで降りて来てくるんだ。

 おかげで危なくて山道を通れねぇ」

「街道には魔除けがしてあるんでしょう。それでも駄目なんですか?」

「あいつらにゃ、あんなチンケな代物じゃあ効かねぇよ」

 またカウンターの下で屈みながら、ゴトンと何かを動かした。


 ヴァリアスが補足した。

「アイツらは少なくともDランク以上の魔物だ。普段は、魔素が薄いとこには降りてこないが、産卵期だけ、魔素の薄い場所に降りて来て卵を産むんだ。幼虫が他の強い魔物にやられないようにな。

 成虫になると体に合わせて、段々魔素の濃い山奥に引き込むんだ」


 そうなんだ。

 しかしそんなに大回りしてたら、それこそ転移でもしないと、約束の日に間に合わなくなる。

「なんとか最短で行く方法はないですかね?」


「やめとけ、やめとけぇ。

 悪いこたぁ言わねぇから、無茶はしなさんな。

 でねぇと俺みたくなっちまうぞ」

 そう言いながら、片目の老人は欠けた左手を振った。

 そうしてカウンターの横から、火鉢くらいの鉄のストーブをゴトゴト持って出てきた老人の右足は、膝下からフック船長のような木の棒になっていた。


 そのまま俺達の横を通り過ぎると、椅子に座りながら震えていた、男女の前にストーブを置く。

 こちらは初夏とはいえ、雨が降ったとたん、急に気温が下がっていた。

 濡れた体は更に寒く感じるはずだ。


「ああ……すみません」

 2人がくっつきながらストーブに体を近づける。

 俺は馬車の事で頭が一杯で、2人が濡れているのに気がつかなかった。

「あの、良かったら服乾かしましょうか?」

 俺は水魔法で2人の服から水分を飛ばして、同時にほんの少し、服に空気の摩擦で熱を持たせた。


「有難う! あなた魔法使いなの? 

 助かったわ。あなたに神様の祝福がありますように」

 知らない奴にいきなり魔法をかけられて、ちょっと戸惑っている男と違い、すぐに順応した女のほうが礼を言ってきた。

 ええ、もうすでに祝福も加護も、ヤバい奴もついてますけど。


「おお、良かったなぁ。まぁ雨が止むまでここにいればいいさ。

 どうせここは夜も俺しかいねぇからよ」

 老人はまたカウンターの中に戻っていった。

 2人はそんな老人の背中に頭を下げた。


 後で聞いたところ2人は宿無し―――つまりホームレスだったようだ。

 通常なら大部屋にベッドだけの、簡易宿泊所などに泊まるのだろうが、ずぶ濡れでは入れてもらえない。

 もしかすると、そのベッド代も無くて、この屋根のある案内所にやってきたのかもしれない。


あいつらレッドアイマンティスはよぉ、その旦那の言う通り、手強い虫野郎さ。

 俺も昔はハンターをやってたんだが、ある日、うっかり産卵期の山に入っちまってよぉ」

 と、左手を広げて見せた。


「3匹いたんだ。

 気付いた途端に、仲間の1人が首飛ばされちまったぁ。

 あいつらは隠蔽が得意な、虫のアサシンだからなぁ」

 そのまま顔の左側をすっと撫でた。

「俺もこの通り、その時避けきれなかった。

 仲間が咄嗟にポーションぶっかけてくんなきゃ、俺もそのまま殺られてるとこだったのさ」

 

「その時の……怪我なんですね」

 失った足はもう再生できないかもしれないが、この魔法世界で、せめて顔のその傷跡くらい治せないのだろうか。

 そんな俺の疑問を感じ取ったように、老人は俺の顔を見てフッと笑った。


「こいつはな、ワザと残してるんだ。自分に対する戒めってヤツさ」

 そう言って顔の傷を擦った。

「俺がもっと気をつけてれば、仲間は死ななかったかもしれん。鼻が利くのは俺だけだったからな。

 自分は殺られない、誰よりも強いと過信してたんだ。みんなもそうだったが……」


 奥の竈の上にかけてあった、片手鍋から湯気がたちはじめた。

 老人はまたコツンコツンと床を鳴らしながらカップを2つ、小さなテーブルに置いた。


「3匹ともなんとか倒したが、結局このざまさぁ。

 もう1人の仲間も右腕持って行かれちまった。

 それでハンターを廃業したって訳さ」

 老人はお茶を入れたカップをまた2人の前に置いた。

 そうして俺達の前で右足の義足をパンと叩いた。


「あんた達若けぇんだから、死に急ぎなさんな。

 ちょっとくらい遠回りして時間くったっていいだろう。

 こんな風になっちまうよりゃあよぉ」

「まず見つからなきゃいいんだ。隠蔽ならオレ達も得意だぞ」

 それを聞いて、思い出したように老人がヴァリアスを見た。


「そういやあんた、さっきからオカシイと思ってたんだ。俺の鼻がとうとうイカれちまったのかと思ったよ。

 こっちの兄ちゃんはわかるのに、あんたからは何の匂いもしねぇ」

「フッ、オレは清潔だからな」

 えっ、じゃあ俺なんか臭うのかな。昨日風呂入ってないし。

 俺は自分の服を少し嗅いでみたがわからなかった。


「悪いな兄ちゃん、そういう意味じゃねぇんだよ。

 知っての通り、俺達ユエリアンやアクール人は嗅覚が鋭敏なんだ。

 僅かな体臭でも嗅ぎ分けられるんだが、そっちの旦那だきゃあ全くなんもわからねぇ。

 雨の方がよっぽど臭うのになぁ」

 そう、老人は少し鼻に皺を寄せた。


「アイツらは匂いや気配に敏感だからな。逆にそれを消せば、こちらが優位に持ち込める」

「あんたもあいつらと戦ったことあるんだな」と老人。

「昔だがクイーン女王とな」

 それを聞いて老人は、残った青い月の目をしばつかせた。


「……不思議だが、あんたが言うと冗談に聞こえねぇな」

「こんな事で冗談は言わん」

 それから奴は俺の方を見て

「馬車がないんじゃ、他の方法を考えた方がいいな。もう腹減ったから帰るぞ」

「う、うん、そうだな」

 俺はじゃあと、カップを両手で持ちながら会釈する2人に、軽く挨拶して前を通った。


「これは情報料だ。何か美味いものでも食えよ」

 奴が老人に大銀貨を渡した。

 それを見て俺はまたもしまったと思った。

 どうもチップとか渡し慣れてないせいで、そういった心付けを失念してしまう。

「こいつはありがてぇ。遠慮なくいただくぜ」

 俺達は案内所を後にした。


「確かに俺も腹減っちゃった。どこか店探してなんか食べよう」

 雨のせいで閉門前だというのにだいぶ暗くなってきた大通りを、食堂を探しながら歩いた。


「あのお爺さん、あそこに住んでるのかなぁ」

 俺は門の方を振り返りながらふと呟いた。

「仕事場に住み着くのは良くあることだ。部屋代が浮くしな」

 あれがハンター業の成れの果てなのか。体を張った仕事の代償なんだなぁ。


「ああいう体の欠損って、再生魔法とかで治るのかい?」

 再生魔法は治療系最高峰の魔法だ。

 ヒュームでこれが出来る者は、ほぼいない。

 だから万能薬のエリクシルに頼らざるえないのだが、もちろんエリクシルは最高級のポーションだ。

 庶民は一生見る事も出来ない。


「そうだが、オレはやらないぞ。そんなことをしたらあのジイさんの運命を大きく変えるからな。

 お前がやるなら別だが」

「出来ないって言ってるじゃん。俺は治療魔法習得するより、精霊の泉に天然のエリクシルを取りに行く方が向いてるよ。

 相当な無理ゲーだけど」

「そうでもないぞ。まず基本は隠蔽が出来ればいいんだ。

 よし、明日は山越えするか。ちょうどうってつけの魔物もいるしな」


「エエッ ?! 話聞いてたよな。どうしてそうなる? 俺をあんな姿にしたいのかっ !?」

「大丈夫だ。まずさせないし、もしなっても、エリクシルもまだ2本ある」

 とニッと牙を見せて笑った。

 お、お、お父さん神様っ、やっぱりこいつはクレージー野郎ですっ!

 しばらく家庭教師をキリコに変更した方が良くないですか?


 この店が美味そうだと、角の食堂に入っていく奴について行きながら、オレは天の父に向って心の声を送った。



 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


 次回『祈る殺し屋』レッド・アイ・マンティスが登場します。

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