応援コメント

第70話 フィラーの慈悲深き魔女たち その3(ある男の死)」への応援コメント

  •  重い問いを含んだ話ですね。
     自殺は「逃げ」で「卑怯」だという人も多いですが、俺は一概にはそう言えないと思います。
     確かに安易に命を捨てる事は悲しい事です。
     何に絶望したかによっても変わってくると思いますが、人が自殺するという選択を選んだ時に、その内面にまで踏み込んで考えられるのかと言われれば、俺は自信は無いです。
     視野狭窄に陥って死ぬ必要が無いのに死を選んでしまったという場合も有るでしょうし、精神的にナイーブで他の人が問題だと思わない事を重大にとらえてしまう人もいます。
     酒やたばこ、薬に溺れる事だって一種の自殺と言えなくもないわけですし、生きていさえすればいいのかと言えばそれもまた違う気がします。
    俺は死んだからといってその人の本質、魂といっても良いですが――が損なわれる事は無いと思ってます。
     後から振り返ってあの死は必要なかったという死は有るでしょう。
     やり直そうと思ったなら人生は何度でも与えられる――俺は世界はそう出来ていると信じてます。
     自殺したから問題が解決するかと言えばそうとは言えない事も多いでしょうが、最初から全ての選択肢を完璧に選べというのは無理だと思います。
     何度も失敗して(自殺も含めて)自分で納得して初めて人は別の選択肢もあるという事に気付くのではないでしょうか。
     若輩者が偉そうにすいません。
     思った事を書かせてもらいました。

    作者からの返信

     ダイ大佐 様 いつもお越しいただき有難うございます。

     自分でも答えが出せないままに、勢いで作ってしまいました。

     ちょっとズレたお返事になってしまうかもしれませんが、
     私も第三者から見て、ああすれば良かったのにとか言うことは出来るけれど、その時の本人の精神状態、環境など、やはり当事者でしか完全に理解出来ないだろうと思ってます。
     だから宗教などで、頭ごなしに『自殺は罪』という教訓が腑に堕ちません。
     本来はもっと柔軟な教えだったのかもしれませんが、伝承されるうちになんだか偏った解釈のモノが多くて。
     ただ、個人的には、この世から逃げても解決しなさそうな気がするので、そういう意味では『良い選択ではない』という教えなのかもしれませんが。

     誰しも、好き好んで自殺なんかしたくないと思っております。
    (薬でイっちゃってとか、マインド操作とか、そういう稀有な状況を除いて)
     誰だって本当は幸せになりたいでしょうからね。
     そうすると自殺は、そういった権利をすべて破棄した究極の選択ということでしょうか。

     おっしゃる通り、失敗とチャレンジを繰り返した先に、別の選択肢に気付くのかもしれませんね。
     人はこうして考えることが出来るのですから、やり直せる可能性は無限大です。
     だからこそ、輪廻転生という再チャレンジ出来るシステムの存在を信じたいとこであります。
     いや、実にあると信じたいっ!!

     以前読んだマンガ『陰陽師』で、安倍晴明が、怨霊と化して都への憤りに燃える菅原公を見て、
    『ああやって怒ってばかりいないで、ちょっと顔を上げれば、頭上に神界が開いているのに』的な事を言う場面を思い出します。

     また考え方一つで世界は変わるという事で、マトリックス的幸福論になってしまいますが、
    人は感情の生き物なので、自ら幸せを作ることも出来るはずーー。
     私の場合、こうした創作が出来ることが、ずい分と助けになっております。 

     かなり脱線してすみません💦
     こちらこそ拙作に真摯に向き合って頂き、本当にありがとうございます!
     御作にも色々と考えさせられている次第であります。 
     今後ともどうかお気軽にお付き合い頂ければ幸いです (^_^)


  •  私も何時こうなるか……この御時世、人生は誰にも分からない。


     自死は地獄行き──というのはキリスト教の教えらしいですが、実はキリスト教には地獄という教義は無かったとか……。自殺が地獄と結び付いたのは自殺者を増やさぬ為の方便とも聞きます。
     自ら命を断つ方はそれだけの状態に居る。それを本当に理解できる人なんて本当に一握り。だから止めるのが正しいのかはわかりませんが……只々哀しいです。

     作品、不快ではないですよ。寧ろこの話は多くの人に読んで考えて欲しいとさえ思います。

    作者からの返信

     赤村嬉享様 いつもコメント有難うございます!

     おお、元々は『地獄という教義は無かった』のですか。
     でもそうかもしれませんね。『右の頬を打たれたらーーー』の考えの路線で、そんな相手の意を組まずに罰を与えるのはおかしいですものね。
     イスラム教の一夫多妻制だって、『戦争未亡人が路頭に迷うのを防ぐために、養える者は妻を複数娶っていいよ』っていうつもりだったのに、いつの間にか金持ちなら奥さん沢山もらっても良いって解釈になっちゃったんですものね。おかげでフリーの男女比が狂ってしまったとか(~_~;)
     結局後から人が良いように捻じ曲げてしまってるんですね。

     蒼也の言った『地球じゃ自殺者は――』というのは、本当はヴァリアスに聞いたのではなく、彼が知っているキリスト教の話なので、ちょっと表現を変えた方がいいなあと気付きました(汗)

     今コロナ禍でまさにこういう悩める人達がいっぱいいるから、余計に目を背けたくなるテーマであります。
     日本などは、そういう人達を助けようする慈善団体や施設などがあるのからマシかもしれませんが、この世界ではそういうのが少ないのです。
     例えば罠にかかった獣の罠を外して逃がしてやるだけだと、獣はその怪我のせいでどこかで野垂れ死ぬか、他の獣にやられるのが目に見えてます。
     本当に助けたいなら、怪我が治るまで見てやる必要があるのと同じくらい、行動に責任がともないます。
     ただの救助と同じ感覚じゃいけません。それだけ重いのです。
     今の蒼也には、そんな他人の負まで面倒みる力も精神力もありませんので……。 

     本当は始めはこの男は、病気の設定ではありませんでした。体はそれほど悪くなくとも、その日々の絶望から生きる意思を失い、自死に至ります。せめて死ぬときくらい夢みたいと。
     でもそれだとまさに生々しくて、敬遠されました。
     だから決定打として不治の病も付け加えたのです。これじゃしょうがないかなと、思えるような言い訳に(-_-;)
     自分が結論が出せないまま、作ってしまったので申し訳ないのですが。

     ちょっと後書きに補足をつけようと思いました。
     ここまで読んで頂きありがとうございます! 

    編集済
  • なんの救いもない最後かと思いきや。
    魔物にまで見棄てられた最後なんて酷過ぎるとおもいましたが。
    救われたんですね。
    例え魔物でも必要としてくれる存在があったんですね。
    男が欲しかったのは、安らかな最後なのか、自分を必要としてくれる存在だったのか、その両方だったのか。最後に見た幻の女性は誰なのか。
    気になりますが、ある意味ハッピーエンドなのかも知れませんね。

    病気で苦しみ抜いて死ぬ事に比べたら、幸せな天国のような最後です。
    数年前に病気で死にかけましたが、喉から長い針で心臓内に直接点滴をされ、両腕も点滴お替り自由な生活よりは、アリだと思いました。

    手術後、経過が良く部屋を移れた時、順調なのでICUに移りますと言われました。
    今までどこにいたんだ!と心配になりましたが、病院で淋しく死んでいく事に比べたら、理想の女性に抱かれて死ねるなら幸せかもしれませんね。

    作者からの返信

     とぶくろ様 いつもコメント有難うございます。

     なんと、そんな壮絶な苦しい思いを経験されていたのですね。
     もう他に言葉が見つかりません。

     果たしてこれで本当に良かったのか……
     でもそのように、100人の人生があれば、100通りの答えがあるんですね。
     今更ながらに感じ入ります。

     ただ、この時、確かにセイレーンの彼女にとって、男は必要な存在で
    男もそれを十分感じ取れたはずです。
     それだけは揺らがない真実にしたいです。

  • 最悪の選択か、それとも……。
    自分の身体・命は自分だけのモノなのか?

    色々考えさせられますね。

    作者からの返信

     わら けんたろう様 コメントどうも有難うございます。

     我ながら重いテーマを扱ってしまったと思っております。
     
     あくまでも異世界という、地球とは違う世界での死生観ですが
     彼の血肉はセイレーンの糧になり、別の命が生まれるきっかけを作り
     世界を廻していく一つの歯車にはなりました。

     とはいえ、もっとやりようがなかったのか、
     これで本当に比較的にでも良い方の選択だったのか、
     今だに私も答えが出せないところです。