友達

私の友達がやってきた。


人に会いたいとか、あまり思わないような友達だが、珍しく『息子ちゃんに会いたい』と何度か催促してきた。


しかも人の家なんて来たくないタイプの子。


そんな子が我が家に、息子に会いに来たいと。


かなり珍しいので思わず共通の友達にメッセージを送った。

すると、どうやら新生児を抱っこしたがってるらしいことが判明。


いざ、やって来る。

自身も0歳児がいるので、わざわざ旦那さんに預けてやって来た。


『可愛い〜!』

『軽〜い!』


自分の子の小さい頃を思い出したかったのかな?


出産時の話、義母エピソード、最近の息子のおもしろ話...どちらかと言うと元々私がベラベラ話す方なので、相変わらず話す。


友達は、なんと、上の空。話半分にしか聞いてくれず、我が息子をずっと観察してる。


そんなに可愛いか、我が息子よ。と思って言ってみた。


『親バカじゃなくて、一般的に顔整ってない?わりとイケメンじゃない?』


すると、『うーん、イケメンかはわからないけど赤ちゃん可愛い。』


ん?


『出産してから、赤ちゃんみんな尊く感じるんよ』


あ、そうですか...。確かにそうだよね。


そのあとも、話し続ける私。何も笑いもせず、へぇ〜と適当に相槌を打ちながら、息子を腕に抱え、眺める友達。全部の話スベる私。


結論が出ました。


どうやら、本当に『赤子』を抱っこしたかったらしい。


息子の個性とか、息子自身には興味があまりござらなかったようで...。


ずっと寝てたから、昨日のニコニコや、可愛いお目目が見せられず残念と思ってたけど、きっと、見せても見せなくても反応変わらないと思って見せなかったのかな。


また次回トライしような。可愛いってもっと本当に言ってもらおうな。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る