65. EO:Follow You blind

 ――――― ★ ―――――




 蜘蛛の怪物が、アレンによって跡形もなく消し飛ばされた。


 黒いボブショートの先端に紫のメッシュが入ったデウス族の少女──オルガはそれを見届け、胸を撫で下ろした。

 隣に立つ家主の少年も、ホッと肩の力を抜いている。


 一時は全てを失うことも考えていた。

 しかし結果は、全てが上手くいった。

 アレンたちは助かり、蜘蛛の怪物は消え去り、家主の少年と自分たちの秘密は守られた。


 これも偏に、策を授けてくれたぬいぐるみのような黒いドラゴン──バームのおかげだろう。






 ◆






 時を遡ること数分。



「ふむ。何やらお困りのようだな、我が主よ」


 ピエラ村での生活を捨てる覚悟を決めた少年と少女に、腹に響くバリトンボイスが告げた。

 勿論、声の主は少女の懐に抱かれたバームだ。


「我に考えがあるのだが、聞いてみる気はあるか?」


 万策尽きたと感じていた少年は目を見開き、すぐに食いついた。


「何か手があるのか、バーム!?」

「うむ。大したことではないがな」


 勿体ぶるぬいぐるみに、少年と少女は期待の眼差しで続きを促す。


「ずばり、『逆リンク』を使うのだ」


 一瞬だけ考えた少年は、すぐに「そうか!!」と解決法に辿り着いた。


「アレンに逆リンクを繋げて、俺の魔力を送って強化するんだな!?」

「うむ」


 その言葉だけで、聡明な少女は少年とぬいぐるみの方策を理解した。


 家主の少年が万策尽きたと感じたのは、彼自身が何もできないからだ。

 彼自身が動けば正体がバレて、今の生活を失う。

 逆に彼が動かなければ、アレンたちは全滅し、やはり今の生活を失う。

 アレンたちでは絶対にタナト・アラフニに勝てない以上、少年による介入なしに事態が好転する可能性は無い。


 動いても駄目、動かなくても駄目。

 だからこそ、少年は苦悩していたのだ。


 だが、ここで第三の選択肢が出てきた。


 それは「アレン自身によるタナト・アラフニ討伐」の可能性である。


 実力が足りないアレンに少年から力を与え、アレン自身に蜘蛛の怪物を倒してもらう。

 そうすれば、家主の少年による「表立った介入」なしにこの事態を収めることができる。


 魔力を他人に与えることは不可能だ、と少年は言っていた。だからそれができるバームはひたすらに異質だとも。

 それは、魔法に詳しくない少女も知っていることだ。

 魔力は譲渡できない、というのは世界の常識なのだから。


 だからこそ、少年がバームを介してアレンに魔力を提供しても、アレンはきっと困惑はするものの、絶対に「誰かから魔力を貰った」とは考えないだろう。

 その先入観バイアスこそが、自分たちの平穏を守る隠れ蓑になる。


 ちょうど、アレンは「自分の左腕には封印された力がある」と妄想しているらしいので、少年によって突然力を与えられても、彼なら変に上手く解釈してくれるだろう。

 少なくとも、疑問の矛先をこちらに向ける可能性は限りなく低い。


 これは現状において、最善の方策と言える。



「けど、魔力の流動とかでアレンにバレないか?」


 当然の疑問だ。

 今まで家主の少年が身動き取れなかった原因は、正にこれにある。


 アレンたちは魔力に非常に敏感で、少年が魔法を使うとすぐに察知する。

 それによって、少年の正体が露見してしまう恐れがある。

 だからこそ、アレンたちをコッソリ手助けすることもできなかったのだ。

 ならば、バームによる「逆リンク」もアレンにバレるのではないだろうか。

 それこそが少年が危惧していることだ。


「問題ない。逆リンクを繋げるのに魔力は殆ど必要ない」

「はぁ」


 理屈は分からないがとりあえず返事してみた、という感じで少年が生返事を返す。


「それに、たとえ微量の魔力を感知されたとしても、その発生源は魔法を使えないはずの我が主ではなく、魔力が有っても可怪しくない魔物である我だ。それくらいならば、あの小僧も不自然に思わないだろう」

「……なるほど」


 そんなバームの説明に、今度こそ納得して頷く少年。

 が、すぐに別の問題に気が付く。


「でも、確か、逆リンクを繋ぐにはお前が相手に直接触れないと駄目なんじゃなかったか?」

「うむ。それに関しては、お主たちでなんとかせよ」


 今のバームはぬいぐるみのような愛らしい姿だが、紛れもなく魔物だ。

 そんなバームを、怪しまれずに──自然な感じでアレンに物理的にくっつけなければならない。

 改めて考えると、中々に難しい注文だと分かる。


 少年も同じように考えたのか、ひどく思い悩んでいる。


 解決策は出たが、実行方法に問題がある。

 あと一歩というところで、障害が立ちはだかる。




 直ぐ側で聞いていた少女は、悩む少年を熱鉄を飲む思いで見詰めた。


 家主の少年の側にいると、それだけで無類の安心感が得られた。

 全てを彼に委ねれば、何もかも上手く処理してくれるだろう。

 思考と努力を放棄し、ただ守られるだけの存在になれば、どれほど心地よいか。


 だが、それでは駄目なのだ。


 家族だというのなら、一蓮托生の仲だというのなら、苦痛だろうと困難だろうと、一緒に背負い、一緒に乗り越えるべきではないのか。

 ただ安全圏から眺めるだけの庇護対象に甘んじることなど、どうしてできようか。

 特に、少年のあの覚悟を決めた顔を見た今では、そんなことは絶対にできなかった。できようはずがなかった。


 少年は、自分たちのために全てを投げ打つ覚悟を決めた。

 あの面倒臭がり屋の少年が──あの平穏を何よりも望む少年が、やっと手に入れた平穏な生活を捨てる覚悟を決めてくれたのだ。


 それなのに、自分は少年のために何かするどころか、足を引っ張ってすらいる。

 彼が背負うべき重荷の一つになってしまっている。


 そんな状況に、少女はどうしようもない罪悪感と激しい苛立ちを覚えた。


 だから、


「──では、私が彼に接触しましょう」


 思わずそんな言葉が口を衝いて出ていた。


 少女の発言の意味が分からないのか、少年が目を見開く。


「あなたは彼に嫌われているので、触れることは難しいでしょう。ですが、女の私が相手であれば、多少なりとも警戒は緩むはずです。バームを彼に接触させるのは、私の方でなんとかしてみせましょう」


 数秒ほど見つめ合うと、少年は「はぁ」と息を吐いた。


「……分かった、任せる。でも、無茶はするな」


 それは、心配を隠しきれない、しかし信頼のこもった言葉だった。

 思わず、少女の頬が緩む。


「任せてください」


 ──あなた一人だけに背負わせはしません。


 最後の一言を口の中だけで呟き、少女はバームを前抱きにする。

 そして、タイミングを伺うように、アレンたちを見つめた。




 どうやって戦っているアレンに近づこうかと伺っていると、幸運が少女に舞い降りた。

 丁度いいことに──アレン本人には申し訳ないが──アレンが蜘蛛の怪物に吹き飛ばされ、納屋の前まで転がってきたのだ。


 接触するなら、今しかない。


 少女はバームを抱く腕にギュッと力を入れ、アレンに近づいた。


「アレン」


 呼ぶ声は緊張で少し硬くなってしまったが、怪しまれる程ではないだろう。


 少女の姿を認めたアレンが、悲鳴のような声を上げる。


「オ、オルガ嬢!? 何故まだこんなところにっ!?」


 恐らく、避難したと思われていた自分がまだこんな戦場近く危険な場所にいることが信じられないのだろう。

 アレンはひどく混乱した様子である。


 これはチャンスだ。


 アレンの混乱に乗じて、少女は彼に一歩近づく。

 もちろん、彼を気遣うフリも忘れない。

 いや、実際に気遣っているのだが、少女は自分が表情に乏しいことを自覚している。

 なので、アレンにも気遣っていることが伝わるよう、少女なりにオーバーな演技を交えることにした。


「あの、大丈夫ですか? 血が……」


 さりげない風を装ってアレンに触れようとしたが、彼は大声でまくし立てた。


「そんなことより、オルガ嬢こそ早く逃げるんだ! 俺が時間を稼ぐ!」


 既に大怪我を負っているにも拘わらず、時間を稼ごうとする。

 彼は、少女を逃すために己の命を投げ出すつもりなのだ。

 その切羽詰まった叫びには、確かな優しさと男らしい勇ましさが詰まっていた。


 だが──と少女は心の中だけで歯を噛みしめる。

 アレンには申し訳ないが、彼の決死の思いに付き合うつもりはなかった。

 自分には、家主の少年のためにやらなければならないことがあるのだから。


 苦り切った顔で自嘲するように溜め息をつくアレンに、少女は「アレン」と再び呼びかける。

 そして、心配するように彼の左腕を右手で掴み、意識してその腕を自分の胸に抱きかかえるように組んだ。


 そう、まるで死地に赴く戦士を引き止める恋人がするように──そう見えるように。


 勿論、腕と胸の間にバームを挟むことを忘れない。

 これこそが、本来の目的なのだから。


 最後に、アレンがバームを意識しないよう、上目遣いで彼の顔を覗き上げる。

 そして、甘い声で──そう聞こえるように──囁いた。


「無茶はしないでください。あなた達が犠牲になる必要などないのです。一緒に逃げましょう」


 瞬間、アレンの顔が熟れきったアプルルのようになった。

 身体が硬直しているのが、腕越しでも分かる。

 思考が停止しているのか、彼の腕と自分の胸の間に挟まったバームが彼にしっかりと密着していることにも気が付いていない。


 胸元でバームが「うむ」と頷いたのを感じる。


 少女は、用が済んだとばかりにアレンの腕から離れる。

 すると、アレンが「ふっ」と自信に溢れた笑みを浮かべた。


「心配する必要はない」


 彼の顔にはもう、恐れも、葛藤も、自嘲もなかった。


「君は──君たちは、この俺が守ってみせる」


 勇ましい宣言に、少女は湧き上がる罪悪感に負けて顔を伏せた。


 自分がしたことは、命を掛けてまで自分を守ろうとしてくれたアレンを都合よく利用する行為に他ならない。

 低く見積もっても鬼畜の所業だ。


 だが、罪悪感はあっても、後悔はない。


 自分たちの平穏な生活を守るためなら、そして心優しい家主の少年に報いるためなら、これくらいの「罪」は甘んじて背負う覚悟だ。


 少女とて、自分のことを聖人君子だなどとは思っていない。

 むしろ、聖人君子からは程遠い人間だと自認している。

 家主の少年ほど露悪的ではないが、少なくとも何が大切で何を切り捨てるべきかくらいは弁えているつもりだ。

 だから、家主の少年の優しさに報いるためにアレンの優しさを利用することも厭わない。



 そうして少女が自責と覚悟の狭間で苦しんでいると──突如、状況が動いた。


 自信とやる気を取り戻したアレンの左腕が、眩い光を放ち始めたのだ。


 確認のためにバームを見てみれば、バームは懐で「うむ」とドヤ顔で頷いた。

 どうやら、「逆リンク」とやらは無事に形成できたらしい。

 作戦成功だ。


「待っていてくれ、オルガ嬢。すぐに、全てを終わらせてくる」


 涙を流しながらそう言うと、アレンは先ほど以上に自信とやる気に満ち溢れた姿で戦場へと走っていった。


 無事に役目を果たした少女は、微妙に罪悪感が残る足取りで納屋へと戻った。




 そして、僅か数分。

 絶望的な戦いを強いられていたアレンたちは、見事蜘蛛の怪物を打ち倒した消し去ったのだった。






 ◆






 回想から戻った少女は、仲良くバームと会話する少年を見つめる。


「見事に跡形もなく消え去ったな、タナト・アラフニ」

「うむ。そうなるように、送る魔力を多めに調節したからな。まぁ、我の性質が魔力に入っていたせいで、小僧の左腕がちと変質してしまったが……状況からして良い方向に転がったようで、何よりだ」

「なるほど、お前の因子が一時的に混ざっちゃったから、アレンの腕がドラゴンみたいになっちゃってたのか」

「うむ。変質も一時的なものだったのだし、結果良ければ全て良しである」

「……なら、タナト・アラフニの脚先を一本だけ残したのは、偶然?」

「何を言う、勿論わざとだ。小僧どもも、事後報告とやらがあるだろうからな。物証なら脚一本あれだけあればよかろう」

「確かに、物証は少なければ少ないほど俺たちにとって都合がいい。よくやった、相棒よ」

「うむ。思う存分、我を褒め称えるがよい」



 少年は、バームを懐に抱いている少女にも労いを掛ける。


「お疲れ、オルガ。助かったよ」


 優しく緩んだ少年の無邪気な笑顔に、少女は心の中に温かいものを感じながら微笑み返す。


「ナインこそ、お疲れさまでした」


 アレンが蜘蛛の怪物を一撃で消し飛ばした魔力。

 あれは、家主の少年がアレンに送ったものだ。

 労力で言えば、彼も相当のものを掛けているだろう。


「いや、俺はほとんど何もしてないよ。寧ろ、一番の功労者はお前だ、オルガ」


 冗談の混じらない笑顔で、少年は少女を称賛する。


「俺じゃあ、あんなに自然な感じでバームをアレンに接触させることはできなかったよ。全部、お前のあの迫真の演技のおかげだ」

「アレンには悪いことをしました……」


 ポツリと漏れた本音。


 命を掛けて戦う男を心配し、励まし、縋り頼る、か弱い女。

 そんなか弱い女のためならば、アレンも必死に戦ってくれるだろう。

 こうした薄汚い打算があったからこそ、少女はあのような演技をした。


 弱者を守ろうと必死に戦うアレンを、弱者という立場を利用して操ったのだ。

 決して許されることではないだろう。

 自分の心を現在進行形で蝕む罪悪感は、そんな許されざる行為に対する報いなのだ。



 ポン、と少女は頭を撫でられた。


「お前は悪くないよ。全部、俺が言い出したことだ。『誰かのせい』っていうやつがあるとしたら、それの『誰か』は間違いなく『俺』だ。お前のせいなんかじゃない」


 そう言った少年の顔は、消えない罪を背負う罪人のようであり、世の命運を一身に背負う英雄のようでもあった。


 気分を変えるように、少年はフッと息を吐いた。

 そして、邪悪な顔になって少女をからかう。


「にしても、お前、意外と悪女だよな。あの自然なボディタッチと、上目遣いでの甘言。まさに女性雑誌の特集とかに載ってそうなやり口だったぞ」

「……それは、エイダさんに言ってください。私は、彼女に無理やり教え込まれた知識を実践しただけです」


 珍しく、ムッとする少女。

 少年に「悪女」と称されるのが、なぜか無性に嫌だった。


「とか言って〜、本当は少しくらいその気があったんじゃないのかぁ〜?」


 片眉をピクピクと動かしながらウザい仕草で少女をからかう少年。


「真実の無い嘘はないって言うし、嘘から出た真なんて言葉もある。アレンは、世間的に言えば『エリート』だし、物件としてはかなりお得だ。もしこのままアレンとたいなら、祝福するぞ?」


 断ると分かった上でのからかい。

 気心が知れているからこその冗談。


 だが、それを聞いた少女は、目の前が真っ赤になってしまった。


いででででぇ!」


 気が付いたら、少年の二の腕を思いっきり抓り上げていた。


「冗談でもやめてください」


 自分でも驚くほど冷たい言葉が、口から独りでに漏れ出た。


「そういうの、本当に迷惑です」

「ご、ごめんて……。冗談だよ、冗談……。ま、まさかそんなに怒るとは思わなかったよ……」


 訳が分からないという顔で謝る少年。

 そんな少年に返事などせず、少女は目を逸らす。


 少女は、自分の行動に驚いていた。


 誰かに暴力を振るったのは、これが初めてだった。


 少年へはよく毒舌を吐いたり、つれないことを言ってからかい合ったりするが、直接的に手を出したことは一度もなかった。

 それは、ミュートとミューナを叱るときも同じだ。

 これだけ親しくなっているにも関わらず、「身体的罰則」という意味で接触したことは皆無だったのだ。


 なぜこんなことしたのか、少女自身、不思議でならなかった。


 少年に「悪女」と言われた時もイラッとしたが、アレンと恋仲になることを「祝福する」と言われたときは、意識が飛ぶほど──本気の本気で腹が立った。

 頭に血が登ったことで一瞬にして思考が漂白され、視界が真っ赤に染まった。

 心に湧き上がったのは、筆舌に尽くしがたい焦燥と、憎しみにすら近い苛立ち。


 他の誰が言おうと、何も感じないだろう。

 だが、少年ナインを言うのは、どうしても許せなかった。

 ナインを口にするのはだけは、絶対に我慢ならなかった。


 だから、気が付いたときには彼の二の腕を思いっきり抓っていた。

 そんなバカなことを口にする彼に「罰」を与えなければ気がすまない、と思ったのだ。


 なんでそう感じたのか、なんでそう思ったのか、理由は全く以て分からない。

 自分でもこの感情と言動に困惑する。


「ま、まぁ、とりあえず危機は過ぎ去ったから、俺たちもみんなに合流しようか」


 話題を変えようと必死な少年に、少女は尚も苛立ちを感じる。


 でも──


「まだ逃げてくる魔物がいるかもしれないから、あんまり俺から離れるなよ?」


 そう言って差し出された少年の手だけは、とても快く感じた。


 ただ、「罰」がまだ足りない。

 もうちょっとだけ、意趣返しがしたい。


 だから、少女は少年の差し出した手を無視した。

 手なんて繋いでやるものか。


 代わりに、少女は少年の腕を取った。


 それは、先程アレンにしたのと同じ動作だ。

 違うのは、バームの居場所。

 今のバームは、少女の腕の中ではなく、少年の頭の上に居る。

 つまり、少年の腕と少女の胸の間には、何も挟まっていないのだ


「────っ!?」


 少女の突然の奇行に、少年は驚愕と困惑を綯い交ぜにしたような顔になる。


 それを見て、少女は溜飲を下げた。

 今日はこれで許してあげましょう、と謎の納得を得て、少年の腕を離す。


 自由になった自分の腕と無視された手を見比べながら目を白黒させる少年の姿に、少女は謎の満足感を得るのだった。




 戯れが終われば、現実に戻らなくてはならない。

 二人はまだ、魔物が跋扈する危険地帯にいるのだ。


 勝利に喜ぶアレンたちの元へ向かって、少年が先導するように前を歩いていく。

 そんな彼の背中を目で追いながら、少女は静かに後ろを付いていく。


 二人の距離は、心做しか以前よりも近いように見えた。

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