27. 冴えない竜の育て方

「「「──っ!!」」」


 本来の姿へと戻ったバームに圧倒されたのか、俺の後ろからオルガたちの息を呑む音が聞こえた。


「怖がらなくいいぞ。これがバームの本来の姿だ。外見は変わっているけど、中身は一緒だから」

「うむ。我は不滅にして永遠の存在だからな」

「そういう意味じゃねーよ」


 三人の中で最初に口を開いたのは、やはりというか、誰よりも冷静沈着なオルガだった。


「……なるほど、これがバームの真の姿なのですか……」

「うむ。褒めちぎるがいい」

「……小さい方が可愛かったですね」


 実に率直なご意見だった。


「むむぅ、そ、そうか? 我としてはこの姿の方が威風があって、尚かつ十全に力を出せるのだが……」


 そりゃあ、こっちのモードの方がデカイから立派に見えるし、俺からたんまり魔力を貰えるから力も出るだろう。


 しかし、そんなバームの強がりじみた言葉を、オルガは軽い吐息で吹き飛ばした。


「今のところドラゴンにしか倒せないような恐ろしい敵はいませんし、小さいままで結構だと思います。正直、大きすぎて扱いに困ります」


 ズバーッ、という斬撃音が聞こえてきそうなほどシャープで容赦の無い感想である。

 これぞ一刀両断というやつだ。


 あ、バームの長い首が萎れた野菜みたいに力なく垂れた。

 あのバームをしょんぼりさせるとは……さすがオルガさん、マジぱねぇっす!


「じゃ、じゃあ、本題に入ろっか」


 バームがいじけて巨大な尻尾を左右にブンブンと振り始めたので、俺はいち早く本題に入ることにした。


「……うむ……」


 いじけた本来の姿のバームは、なんと言うか、そんなに可愛くなかった。

 ちょっと怖いし、尻尾があっちこっちに当たってちょっと迷惑だ。






 ◆






 バームを用いた実験は幾つかある。

 俺の魔力量の計測もそうだが、その他にももう一つ、バームの能力についての実験があった。



 それは、「逆リンク」というものの形成だ。



 魔法学上、「逆リンク」という概念は存在しない。

 これは俺とバームが作った造語だ。


 召喚主から召喚対象に魔力を提供する「リンク」は、常に一方通行である。

 魔力は召喚主から召喚対象に送られるが、その逆はない。

 これは鉄則というより、変えようがない理だ。


 使い魔が使う能力はすべて、非物質世界にある彼らの本体から得ている。

 召喚主から提供される魔力とは完全に別物であるため、彼らが使う能力は召喚主の実力や魔力供給量に依存しない。

 だからこそ、膨大な魔力を保有する強い個体を召喚すれば消費した魔力以上の攻撃が撃てる、などというエネルギー保存の法則をガン無視したことができるのだ。


 ただ、どれだけ強かろうと、彼らはあくまで非物質界完全に別次元の住人であり、自身の力だけでは物質界1〜4次元世界に存在することができない。もしできていれば、物質界この世は彼ら異次元存在で溢れかえっているだろう。

 彼らが物質世界に干渉できるのは、召喚主が召喚魔法を用いて彼らを物質界に繋ぎ留めて実体化させているからであり、彼ら自身が己の力でどうこう出来るわけではない。

 彼らを実体化させられるのは召喚魔法だけであり、それを維持するのは魔力供給システムであるリンクだけなのだ。


 召喚主から提供される魔力と、彼ら自身の保有魔力、両者は謂わば完全に別のシステムであり、交互融通はできない。

 だから、使い魔にとって召喚主から提供される魔力は、自身の実体化を維持させること以外に使い道がない。



 しかし、その常識を覆すのが、この「逆リンク」というもの。

 逆リンクとは、実体化維持のための魔力を召喚主元の持ち主に返すことができる能力だ。



 使い魔にとって、召喚主が提供する魔力は、物質世界における存在を支える根本的なエネルギーである。

 そんなエネルギーを返還するということは、物質界で実体化することを諦めるということ。自殺、というのは語弊があるかもしれないが、物質界での実体を自分で消滅させるという意味では同義だろう。


 彼ら自身の保有魔力を召喚主に送るわけでもなく、受け取った魔力を増幅して送り返すわけでもない。

 ただ単に一度受け取った魔力を、そのまま召喚主に返すだけ。


 そんな能力に、いったい何の使い道があるのだろうか?

 ボブは訝しんだ。


「我ら竜はかつて、物質界こちらの世界に半分だけ足を踏み入れたことがある。我のこの能力は、そのときに身に付けたものだ。

 我にも使い道が分からなかったのだが、まさか我が主のお陰でその使い道を見出すことになるとはな」



 そう。

 この逆リンクは、は非常に有用だった。



 バームによると、俺が常時供給している魔力には、かなりの余剰が存在するらしい。

 俺は常に巨竜状態のバームを維持するだけの魔力量をバームに供給しているが、ぬいぐるみ状態のバームは実体化にあまり魔力を必要としない。

 その落差が所謂「余剰分」になっているのだ。


 ならば、供給する魔力を減らせばいいのかというと、それも出来ないらしい。

 なんでも「その分をケチられると、召喚が解除されて我は実体化を維持できずに物質界こちらの世界から消滅してしまうのだ」そうだ。


「なんかそれ、食べ過ぎて消費できないカロリーみたいだな」

「うむ……実はここ2ヶ月ほど、我はずっとその余った魔力を体内に貯め続けていたのだ」


 驚愕の事実だった。

 最悪なことに、バームがそう言ったのは、なんと僅か3日前──俺がバームを召喚して実に2ヶ月が経とうとしていた頃だった。


「……お前、ずっと黙ってたのか……?」


 睨むと、バームは小さい手をパタパタと振った。


「いや、そういうわけではないぞ、我が主よ。ただ、我もこういった状況は初めてだったので、どうすればよいのか決めかねていたのだ」


 魔力の横領疑惑よりも更に衝撃的な発言をサラッと口にするバーム。


「……初めてだからどうすれば良いか分からない、だと?

 もしこのまま貯め続けて、ある日突然お前が大爆発しちゃったらどうするつもりだ?

 お前はただ非物質界に戻るだけだけど、俺たちは死んじまうんだぞ?」

「い、幾らなんでも、そんなことはないと思うぞ、我が主よ」

「神秘魔法を使ってお前を召喚したんだ。そんな事が起こらないって保障はどこにもないんだぞ。お前、分かってるのか?」


 神秘魔法はただでさえ予想外の結果を生みやすい。

 扱いを間違えれば、それこそ破滅的な結果を引き起こしかねない。


 俺がそう問い詰めると、バームは黙ってそっぽを向いた。

 こいつ、誤魔化しやがった……。


 だがまぁ、何かが起こる前に発見できてよかったと納得しておこう。

 とはいえ、バームが貯めていた余剰魔力については、知らんぷりは許されない。

 魔力とは純エネルギーであり、扱いを間違えれば信じられないほど悲惨な結果を生む。


 栄養魔力供給過多のバームに食事制限供給魔力を減らすはできない。

 ならば、運動魔力を放出するしかない。

 しかし、先ほども言ったように、召喚主が提供した魔力は実体化以外に使い道がないので、何かで発散するということができない。

 というか、そもそも普通は魔力の供給過多という事態そのものが起こりえないのだ。


 食事制限がダメで、運動もダメ。

 ……お手上げやん。


 数分ほど沈黙した俺は、決断を下した。


「解決法がないなら、召喚を解除してお前を非物質界向こう側に帰すしか──」

「あ」


 と、バームは何かを思いついたように小さな口をパクリと開いた。


 そうしてバームが閃いた方法こそが、逆リンクを用いた俺への余剰魔力返還だった。


 太るのは食べ過ぎるから。

 ならば、食べ過ぎた分を吐き戻せば太ることはない。

 実にシンプルなロジックである。

 ……古代ローマ帝国の貴族かお前は。


「悪いが我が主よ、万全を期すためにも、逆リンクを確立させる際は一度元の姿に戻りたい。予め広くて目立たない場所を探しておいてくれ」


 バームの言によると、二頭身のぬいぐるみ姿では様々な機能が制限されるらしい。

 何ぶん、逆リンクの構築はバームにも初めての試みであるため、今回の逆リンク確立実験は安全面を考えて一度もとの巨竜姿に戻らなくてはならないそうだ。


 俺たちがここへ来たのも、全てそのためだ。



「では、行くぞ、我が主よ」

「おう、バッチこーい」


 バームは長い首を俺の目線と同じ高さで下げ、俺の目を覗き込む。


 思わずゴクリと唾を飲み込む。

 なぜなら、これからバームやろうとしているのは、魔力の譲渡に近い行為だからだ。


 魔力移譲に関する研究をする魔法使いは無数にいたが、その全員が例外なく「不可能」という結論に至っている。

 人間は基本、「本人の魔力」しか使用できない。

 魔力とは個々で完全に独立した魂から抽出されるもので、性質に大きな個人差が存在する。どれほど差があるのかというと、人のDNAよりも差異が激しい。なので、他者による魔力の譲渡は不適合臓器の移植よりも危険が大きい。


 そもそもの話、一度魂から抽出された魔力は完全な独立エネルギーとして確立するので、再び魂へと戻すことはできない。魔力は魔力として練りだされた時点で、魂から完全に切り離されてしまうのだ。

 だからこそ、治癒魔法や魔法薬といった怪我を治す肉体に直接影響する魔法や薬はあっても、魔力を回復する魂に直接影響する魔法や薬は存在しないのである。

 同じ理論で、一度放出した自分から離れた魔力を自分で再び取り込んで再利用することは不可能だし、他人の魔力をあたかも自分の魔力であるかのように扱うなどということもできない。


 それは召喚対象に提供する魔力にもいえることで、召喚対象へ提供されれればもはや召喚主に戻すことはできなくなるし、召喚対象だけでなく召喚主ですらその魔力を他の用途に使うことができなくなる。

 だから「余った魔力を返す」ということは、そもそも不可能なのだ。


 ところが、バームにはそれが出来るという。

 まさに謎機能──神秘の能力だろう。


 ただ、どんな能力でも危険性は存在する。

 煙草に火をつける威力しかない《着火炎イグナイトフレイム》でも、使い方を間違えれば一瞬で人を火達磨にしてしまう凶悪な攻撃魔法になるのだ。

 それが未知の能力なら、なおさらである。


 ……これ、下手したら俺が爆発するんじゃね?


 今更ながら、俺は「自爆死」という最期を幻視して、ちょっと怖くなった。


 そう言えば、俺って爆死してこの世界に転生してきたんだったっけ?

 やべぇ、メッチャ緊張してきた……。


 ドキドキしている俺など我関せずとばかりに、バームは俺の瞳を見つめ続ける。

 後方では張り詰めた空気を感じ取ったオルガたちが固唾を飲んで見守っている。


 やがて、バームは俺の瞳から視線を外し、その大きな鼻頭を俺の額にくっつけた。

 事前に「物理的に接触している方が安全に逆リンクを形成できる……気がする」と言われていたので、俺は大人しくバームの鼻頭に額を預ける。

 ……ってか「気がする」てなんだよ。


 そうして数秒ほどじっとしていると、くっつけられていたバームの鼻頭が離れた。


「うむ、これで完了だ」


 途端に、力強く温かい魔力の波が俺の全身を包んだ。


「おおっ、これは! 力が漲ってくるようだ!」


 一度は言ってみたい台詞を言ってみる。


 嘘じゃないよ?

 実際、そう感じたからね。


 疲労らしい疲労はなかったので、体は余計に元気になるばかり。

「万全」を超えた「度を越して元気」な体調になっている。

 まるでドーピングでもしたような感じだ。

 元気すぎてちょっと怖いくらいである。


「これで、我の蓄えた魔力はすべて返したぞ、我が主よ」

「ほう。なんか、自分の魔力とはまた違う感じだな」

「うむ。一度我が受け取った魔力だから、少し変質しているのだろう」


 なんと言えばいいのか……バームから返してもらった魔力は、まるで履き始めて半月の新品の革靴みたいな、若干の硬さは残るもののちゃんと俺の脚に馴染んでいるみたいな、そんな感じの魔力だった。

 違和感とはまた違う、実に面白い感覚である。


 試しに、返してもらった魔力を全身に巡らせたり、それを使って軽い防御魔法を展開してみる。


「おお、問題なく使えるぞ」


 バームから返された魔力は、確かに「俺の魔力」として扱えた。


「これは、魔力に関する理論が根本から崩れるぞ……」


 一度放出した魔力を再度取り込み、利用する。

 今まで不可能だと思われていた魔力の再利用が、バームのこの逆リンクを通すことによって可能になったのだ。

 これは、とてつもない発見である。

 惜しむらくは、この発見を魔法学会で発表できないこと。

 まぁ、バームがいなければ不可能であることに変わりはないから、研究できる人間は極端に限られるけどね。

 暇な時にちょっと自分で研究してみようかな?


「それともう一つ、分かったことがあるのだがな、我が主よ」


 バームが嬉しそうに喉を鳴らす。


「この逆リンクは、我の意志で常時連結可能だ。つまり、余剰魔力を受け取ったそばから返すことができる」

「おお、そうか。それはいいな」


 これからは、魔力を余分にあげたそばから返してもらえる、謂わば消費魔力に割引が付いたことになる、ということ。

 単純に計算すれば、バームの召喚維持に掛かる魔力が減ったということになるのだ。

 同時に、バームも無駄に魔力を貯める必要も、それで暴発する危険性も、全部なくなったということだ。

 俺のバイパス性能の計測には少々影響することになるが、バームの魔力供給問題には根本的解決を見たことになるだろう。


「あ、でもこれ、お前がミニバージョンになっても維持できるのか?」

「問題なかろう。使ってみた感覚では、呼吸と同じように簡単だった。制限が掛かるような気配はない」


 随分曖昧だな、おい。

 結局は感覚論かい。


「なら、とりあえず逆リンクを維持したまま小さくなってみるか?」

「うむ」


 長い首で頷くと、バームは再びピカーッと発光。

 光が止んだところに、二頭身姿になった可愛らしいバームが姿を表した。


「どうだ、バーム?」

「うむ、逆リンクに問題は一切ないぞ、我が主よ」

「それはグッジョブだ」

「寧ろ、これからはいつでも逆リンクを任意の相手に構成できそうだぞ、我が主よ。さっき我がお主にやったように、相手に直接触れることが必須だがな」

「ま、マジで!?」


 それって要するに、俺の魔力を他人に譲渡できるようになったってこと!?

 大発見じゃん!

 魔力の再利用以上の大発見じゃん!!


 ……って言っても、今のところ俺に繋ぐ以外の使い道はなさそうだけどね。


 だって、誰かに魔力を譲渡する必要がある状況って、どんな状況?

 っていうか、譲渡量を間違えたら、絶対相手殺しちゃうよね?


 まぁ、そういう能力があるってことだけは覚えておこう。


 パタパタ羽ばたいて俺の肩に止まったバームは、徐にもじもじし始めた。


「……なに?」

「相談なのだがな、我が主よ……」

「どうしたんだ? お前らしくもない」


 いつもふてぶてしい態度のバームが相談とな?

 やつの辞書には「自己中心主義」とか「唯我独尊」とか「俺のものもお前のものも全部俺のもの」とか、そういう言葉しか載ってないと思ってたよ。


「貯めていた魔力を返したばかりだが……我はまた幾許か魔力を貯めたいと思っているのだ」


 ……はい?

 今までの試みと努力を全否定するような発言やん。


 俺が目を見開いていると、バームはその訳を話した。


「もし何かの事情でリンクが切れたら、我は瞬時にこちらの世界から消滅してしまう。それで我が主が困ることもあるかもしれん」

「ふむふむ」

「そこで、我がある程度魔力を貯めていれば、いざという時に貯めた魔力で少しの間だけ行動することができる──」

「おいおい、待て待て! お前、貯めた魔力で実体化を維持できるのか!?」

「うむ。なんとなくできる気がするのだ」

「いやお前それ、自分で召喚魔法に干渉できるってことじゃねーか! 要は召喚持続時間タイムを自分で書き換えられるってことだろ!?」


 どういうことだ!?

 召喚魔法の強制力で、召喚対象は構成式に一切干渉できないんじゃないのか!?


「いや、流石の我でもそれはできん。ただ、どうやら我が貯めたこの魔力は我の力ではなく、我が主の魔力と判定されているようでな。我にできるのは、それを我らを繋ぐ召喚魔法に流すかどうかの決定だけだ」


 な、なるほど?

 つまり、俺が提供している魔力の余剰分はバームの中にストックされているが、同時にその魔力はバームの意思で召喚魔法の構成式にも流すことができる。

 で、構成式の中で持続的に魔力を食うのが召喚持続時間タイムの部分で、魔力を流すことでそれを延長できる、と。

 要は、自分で予備バッテリーを持っている、ってことだな。

 ははぁ、これも新発見だ。


「うむ。我もずいぶんと長く生きてきたが、魔力を余らすほど供給されたことは一度もなかったからな。まさかこんな事ができるとは思いもしなかった。恐らくだが、我の逆リンクを繋ぐ力もあって初めて可能となる芸当だろう」


 バームの感覚的な説明を聞いて分かったことだが、どうやら逆リンクを繋ぐ能力を持たない召喚獣に過剰に魔力を供給しても、今のバームのように自分で実体化を維持することはできないだろう。

 バームにそれができるのは、逆リンクという特異能力を使って一方通行であるはずの召喚構成式に魔力を「流し返せる」から。

 それと、リンクと逆リンクの相乗効果で俺たちの繋がりが密接になったことも影響してるだろう。


「万が一の状況下でも、我が自分で実体化できれば我が主の役に立てるかも知れない。悪い話ではないと思うが、どうか?」

「なるほどな。けど、俺が即座にお前を隠したりするために帰還を要求したらどうするんだ?」

「そのときは瞬時に貯蓄した魔力を返還すればいい。そのあとに我とのリンクを切れば、我はすぐに向こうに帰還する。……どうせ、すぐに再び召喚してくれるのであろう?」


 最後の一言は少しだけ窺うような口調で、おまけに少し上目遣いだった。

 それが無性に可笑しくて、俺は思わず笑ってしまった。


「まぁな、お前はこっちが気に入っているみたいだからな。俺たち、一応相棒だしな」

「違う、違うぞ、我が主よ。相棒なのは間違っておらんが、我は決してこっちを気に入っているなどというわけではないぞ」


 変な意地を張るバームだが、尻尾の先がグネグネと変な形に動いているので、嬉しいのがバレバレである。

 頑張って言い訳をしているその様は、非常に愛らしい。


 素直じゃないな〜、も〜。

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