第23話飯テロ

『今空港ナウ』


この頭のおかしそうなメッセージを送ってきたのは俺の妹だ。

おそらくナウの意味を知らないのだろう。

知らずに友達から送られてきたナウをそのまま使っているのだと思う。


『迎えに来てー』


『良いけどどこにいけばいい?』


『とりま成田で待っててすぐ行くから!』


嫌な予感がする‥


『ちなみにだが今どこの空港だ?』


『…』


『おーい』


『マウナスってゆうところらしいね‥』


『マナウスな…というか今ブラジルにいるのか…』


俺は少し気になってどのくらいかかるのかフライト時間を調べてみた

なんと驚きの1日9時間以上…


この妹は1日以上も俺を空港で待たせようとしていたのか


超重罪ではないか


『お前そんなに俺をまたせたかったのか…空港に一人で』


『頑張れ!』


[このユーザーをブロックしますか?]


[YES][NO]


『帰ってくるまで待ってるわ』


俺はYESを押した


ちゃんと日本についたら解除するから大丈夫だろ





「なあマリヨン」


「なに?お兄ちゃん?」


「これって食べれるの?」


俺は目の前の皿に置かれた黒い何かを指差していった。


「食べれるラーメンっていうらしい」


「ラーメン?どれが?」


「これが」


マリヨンは目の前の皿に置かれた黒いものを指していった。


これがラーメンらしい。


「説明書ちゃんと読んだ?」


「ぐっじょぶ。ちゃんと読んで作ったよ」


どこで覚えたんだぐっじょぶだなんて


説明書見てこれか…

俺はラーメンは愚か麺類…それどころか湿気すらなさそうなラーメン(仮)を見て思った


(妹のブロック解除できないかもしれない…)


と…


真っ白なきれいな薄い皿(この時点で意味がわかんない)に石みたいな黒いものが乗っている。

その石からはなぜかはしらないが(その石から)『さわるな』という意志が伝わってくる。


意思というよりは呪い?が伝わってくる。

ぶっちゃけ怖い


「早く食べて!」


マリヨンは胸の前で両手を握っている。かわいい


「これを?」

「それ以外に何があるの?」


「イヤダボクハマダシニタクナイ…」


「何言っているの?」


マリヨンはスプーンでラーメン(仮)をすくい

まて!それは伝説の…


「あーん…して?」


あ~んではないか‥

人生初の(赤ちゃんのときは除く)あ~んがこんなものだなんて…

しかもここにはロマンチックもクソもない


「お兄ちゃんは私の料理食べたくないの?」


マリヨンが泣きそうな顔をしている

どうすれば…

こうなったら覚悟を決めろ蒼空!死なない限りポーションがある!


「あ、あ~ん」


もぐもぐごっくん…

口の中に黒い天使(悪魔とも言う)が広がって天にも昇(天す)る刺激(痛)…体の所々が少しだけしびれて来たヤバい…


倒れる…


「倒れるくらいに美味しかった…」


「美味しかったの!?ありがとう!また作るね!」


やべ…言葉のチョイスミスった…


後でステータス見たら状態異常のオンパレードだった


【麻痺】【毒】【呪い】【瀕死】【衰弱】etc.....




_________________

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