第2話 能力取得
目覚めてから二週間後の朝――
いつも通り湖で
湖を少し進んだところで水中へ投げ込まれる。
いくらもがいても身体を浮上させることは出来ない。ゆっくりと意識が遠ざかっていく――
(苦しい……どうしてこんな事をするのだろう……理由を知りたい)
《『
再び視界に入った光景には
縄を握りしめ、迫り来る少年達――先程と同じことが起きようとしている。
しかし、先程とは違う点がある。
(自分だけちやほやされやがって! こんな奴、消えた方がいい! 殺してやる!!)
少年達の
僕が望んだとおり、読心できるようになった。でも未来は変わらなかった――考えていることを知れるだけでは
(あんなことをするのを辞めさせられたら……思考を書き換えて無理矢理にでも辞めさせれたら……)
《『洗脳』できたらいいのに》
意識が戻ると、再び見覚えのある光景が広がる。縄を握りしめ迫り来る少年達。
≪縄を自分の首へ掛けろ≫
僕を殺した者達だ、どうなろうが構わない。悪意を持って少年達の思考を乗っ取る。
――未来は変わった。
集団で首を吊り、動かなくなった者達を無表情で眺めるルフ。されたことを仕返ししただけ、彼らが悪い――
首を吊っている少年達を、笑みを浮かべて見つめているルフを見た村人が『悪魔』だと叫ぶ。
叫び声に釣られて集まる村人達――
『読心』能力の影響で、無数の
《消えてしまいたい……遠くに、遠くに逃げ出したい》
ルフは『不可視化』と『空間結合』の能力を得て、その場から
ルフが思い描いた目的地は、何も無くただ閉じこもるためだけに存在するような
次の瞬間、思い浮かべた通りの空間が視界を染める――
◇◆◇◆◇◆◇◆
能力を得るには『捧げるものを明示する』、もしくは『何かを捧げる』必要がある。
ルフは
その器の
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