第3話 プロフェッショナル
まずはアプリに、お仕事さがしを任せてみましょう。
それっ、シャララリ~ン。
スマートフォンに官公庁の受付フロアらしき絵が表示されます。
『アプリを職業安定所モードに切り替えました』
カウンターの下から、ぴょこんと、二次元の美少女が現れます。
やあやあ、わたしの娘ちゃん。
こんちゃ~。
『ああ、
いきさつを説明しつつ、お兄ちゃんにスマートフォンを押しつけます。
まずはチュートリアルから。
『はじめまして。私の名前は、
ほらほら、プロの力でさくっと手に職つけちゃってね★
「いや、やらんぞ俺は」
だめですー。強制ですー。
ティノちゃん、お兄ちゃんの仕事探しの手続きを、よろしくお願いします。
『はい。まずはお兄さまの情報をかき集めまして、と……、ふむふむ、わかりました。
「ボディーガードだ」
『職歴なし』
うわ、無慈悲だぁ……。
『ご希望の職はございますか?』
「妹の、ボディーガードだ」
『妹さま、お手上げです』
ちょ、諦めるの早くないっ?!
『すみません。今日はオフの日なので』
んも~、仕方ないなあ。
じゃあ方針を変えて……っと。
えー、こほんっ。
これから、お兄ちゃんには、彼女をつくってもらいます。
「なんだ、その、デスゲームみたいなノリは」
汗を
も~、やる気なさすぎ。
だったら、こちらにも考えがあります。
彼女ができるまで、ご飯抜きだからねっ!
「ば、ばかな! いや、だがしかし、
プロテインもあげません。ぶっぶーっ。
「なん……だと……?」
わたしは家計を握っているのです。お兄ちゃん、彼女作り、頑張りましょうねっ!
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