第24話 悪夢の丘を駆け上がれ
増殖する悪夢の中へ、黄昏のような暗い斜面をキメラが駆け上る。すぐ前方に渦巻くどす黒い闇の中からフワーッと数人の人影が立ち上がる。目や鼻の無い顔で、うめき声だけを上げて近づいてくる。そして、キメラの命に取りつこうとでもするように、あっという間に取り囲み、手を伸ばしてくる。
「タアー!」
輝く聖剣が一刀両断、あっと言う間に邪気を切り裂き、黒い影は消滅していく。
今度はあっちの岩陰こっちの岩陰と、あちこちからうめき声や嘆き声が聞こえてくる。そして突然その岩陰から黒い影がこちらに向かって飛び出してくる。剣を構えて近づけば、徐々に嘆きや呻きが大きくなって、それが叫びに変わった瞬間、その黒い影は爆弾のように破裂して、闇のしぶきをあたりにまき散らすのだ。
「ギャー!」
「うわっ」
思いがけない叫びの爆発にたくさんの黒い闇のしぶきがキメラにも降りかかる。普通ならここから闇に侵食されるのだろうが、キメラの体を取り巻くオーラに当たった闇のしぶきはすべて消滅していく。だが、この闇の爆弾を何発も食らったらたまらない。
「受けろ、ホーリーサンダー!」
キメラが聖剣を向けると今度は剣の先から稲妻が走り、岩陰の嘆きの人影が、叫びとともに次々と破裂していく、こだまする引き裂くような叫び。キメラはさらに登って行く。今度は黒いドレスをまとった蒼ざめた女が三人、怪しい歌を口づさ見ながらふらりと集まってくる。剣をかまえて睨むキメラ。
「…な、なんだ? 顔が…?」
なんということ、その女たちの顔が昔川で溺れ死んだ幼馴染やケンカ別れした親友や、恨みながら死んでいった犯罪者など、いやな思い出の顔に変わっていく。恨みを晴らしてやるとでもいうように! その視線が思いもしなかった心の弱みをえぐるように迫ってくる…。
「…くくっ…」
キメラの心が少し躊躇した次の瞬間、その中の二人の体が突然浮かび上がりその姿勢のまま空中を襲い掛かってきた。
「キャアアアアアアア!」
悲鳴とともにその美しい表情は醜くゆがみ悪霊のように変わって、飛びかかってくる。
危うくよけたが、二体は空中でくるりと向きを変え、後ろから迫ってくる。忘れようとしても、どこまでもまとわりつくあのおぞましい思い出のように背後から迫ってくる。
「キャアアアアアアアア!」
そして前方からは三人目の女が牙をむいた恐ろしい姿で空中を向かってくる。
「しまった、挟み撃ちか?」
「キャアアアアア!」
だが後ろの二人はファーガスの浄化弾によってぎりぎりで打ち落とされた。キメラは三人目をいやな思い出とともに正面から聖剣で真っ二つにした。女たちは地面に落ち、消滅していった。だが、そこから黒い液体が流れだしたのを、キメラは気が付かなかった。
「うおお!」
今度は焦った。今まで自分を支えてくれていた地面が、底なし沼に変わった。さらに何者かが足にまとわりつき、思いうめき声とともに地面の底へ、深遠な闇の中へと引きずり込もうと、キメラの足を引っ張るのだ。
「ユニコーンブーツ!」
輝くブーツから光る角が飛び出て何者かを引きちぎり、空中に高く飛び上がる。見ると黒い闇の水溜りの中から、黒い腕が何本も伸びて、引きずり込もうと手を伸ばしてくるのだ。
水溜りの水面には、先ほどの女たちの顔や、倒したはずの魔人の顔が見え隠れする…!
あと一秒遅ければ、やつらに引きずり込まれていた…空中で鳥肌が立った。
「ホーリーサンダー!」
キメラの着地と同時に、雷が落ち、水たまりごと消滅していった。
「おや、なんだあれは?」
丘の上の方から、変な叫び声が聞こえてくる。慎重に岩から岩へ飛び移り、丘を登って行く。黄昏の空にカラスのしわがれ声が響く。無数のカラスとともに、二人の人影が近付いてくる。それはまさに「歩き続ける苦痛・ともに生きる苦痛」であった。二人は、目も鼻もわからない黒い覆面をかぶり、黒い修道僧の服をまとい、背格好も同じで双子のように似ていた。よく見ると鋭い鉄条網のようなもので互いに縛られ、鉄の楔がうちこまれているようであった。進むことも苦痛、止まることも苦痛であり、くっつくのも苦痛、離れるのも苦痛だ。どちらか一人が動くたびに、鉄条網の棘が全身を刺し、絆が強いほどにくさびが食い込む。そしてカラスの群れとともに近づきながら呻き声を上げるのだった。
「ひい、痛えよ、いてえよう」
どんな攻撃をしてくるのかまったくわからない。キメラは稲妻を放った。
「ホーリーサンダー!」
「ギャー、ギャー!」
焼け焦げたカラスがぽとりと数羽、地面に落ちた。雷はカラスに当たって男たちには届かない。しかもそれで終わらなかった。
「…なんだ?めんどうだぞ、これは…」
しかも、カラスの死骸からは、植物のつるのように鉄条網が飛び出し、キメラの足に絡みつき、棘を刺す。それどころか、どこから湧いてくるのかカラスが数を増し、突然急降下して襲い掛かってくるのだ。当然叩き落せば、死骸が増え、鉄条網のつるがさらに増えていく。こうなれば、鉄条網で周囲が覆われる前に、近づいて切りつけるか、それとも…?キメラは、カラスをたたき切りながら、ファーガスに連絡した。
「攻略方法のわからない謎の個体に遭遇した。今、そちらのマインドモニターにロックオンマーカーをうつ。そこに魔法弾を一発撃ちこんでくれ」
「了解」
間髪入れず、飛んでくる魔法弾。バリアのように舞い飛ぶカラスを突き抜け、二人並んだ男の右側の方のあたりに直撃だ。
激しい爆発音。だが、その直後、とんでもないことが起こった。
「ヒイイイイイイ、いてえよおおおおおおお! なんで俺だけこんな目に遭うんだよおおおお」
男は二人とも苦痛にゆがんだ顔で叫んだ。その途端、無数のカラスが、黒いナイフに変わり、一斉にこっちに向かって飛んできたのだ。キメラはさっと近くの岩陰に隠れて身を守ったが、左腕がよけきれず、スパッと切れていた。すぐに回復剤を使い、金色のオーラでいやしたが、危なかった。黒いナイフは岩を突き通し、何本も岩に刺さっていた。これでは、オーラアーマーも役に立たない。すごい威力だ。だがこれで、もうカラスもいなくなったと思っていたらとんでもなかった。
「痛えよ、痛えよ…」
傷ついた右の男が苦痛の声を上げるたびに、その苦痛の声が黒いカラスに変わり、またカラスはどんどん増えていくのだ。
「遠巻きにカラスと戦えば、鉄条網の茂みが増え、下手に攻撃をすれば、あの苦痛の双生児のカラスの黒いナイフが大群で襲い掛かってくる…どうすれば…? そうだ、一か八か…?」
キメラは覚悟を決め、傷口を癒す金色のオーラを集めて苦痛の双生児に放射した。
「癒しのオーラ・レイ」
柔らかな光の波が空中を伝わり、苦痛の双生児に降り注いだ。するとなんということ、男たちの周りを飛び回っていた不吉なカラスが、消えていった。
「今だ!」
キメラは大きくジャンプし、剣を振り上げた。
「ヒイイイイイ!」
剣は二人を縛っていた鉄条網を切断し、楔を打ち砕いた。二人は離れ離れになり、さみしそうな声を上げて、手探りで相手を探した。そしてやっと相手を探し出すと、今度は楔や鉄条網ではなくお互いの腕を伸ばして、しっかり抱き合った。その瞬間、二人は光の粒子になって消滅していった。
「ふう。…ありがとうファーガス。助かった」
「キメラ、ここまでだ。援護射撃は限界だ。おれはこれ以上近づけそうもない。後は幸運を祈る」
「了解」
こんなところで手こずってはいられない。キメラはさらに上へ上へと駆け上って行く。中腹に進むと生き物のような霧が漂ってきて、いつの間にか、真っ暗闇に包まれ、何も見えなくなる。時々赤く光る眼が近づき、襲いかかる。そして背中に何かがまとわりついてくる。振り払うと消える。迫る赤く光る眼、背中にしがみつく何か…。そのうち、自分が丘を登っているのか下りているのかも怪しくなってくる。迷ったのか、惑わされているのかもわからない。少なくとも、金色のオーラは徐々に勢いを失い、いたずらに呼吸が荒くなっていく。そうしている間も、赤い不気味な目がこちらを見ている、なにかが背後からしがみついてくる、剣で切っても、手ごたえがない…。昔、こんな不安なことがあった気がする。一人ぼっちであてどもなく歩いたり、道に迷ったり、行き止まりで立ちすくんだり、心細くて、どうしようもなくて泣きたくなることがあった気がする。このままじゃいけない、気力も体力も奪われてしまう…。心が揺れれば敵の思うつぼだ。キメラはオーラをマックスに上げ、自分の迷いを振り払うように、剣を振り上げ、霧そのものを切り裂いた。
「ギャー…」
どこからか悲鳴が聞こえた。霧そのものが敵だったのか。気が付くと霧が去り、キメラは全く先に進まず、同じところをぐるぐる回っていただけだった。
もうファーガスの援護もない。気持ちをしっかり持っていかなければ。
やがて、かなり上まで駆け上る。頂上のすぐ下には、二つの大きな影が待っていた。
「ブルルル、バウウウウウ!」
「ガルルル」
たけり狂う野獣、それは黒い鎧に獣の頭を持つ、異形の戦士だった。昔小さいころ自分を追いかけてきた大型犬がいた。その犬の大きさと手の付けられない獰猛さが恐怖とともによみがえってきた。一瞬、息が止まりそうになる。それは「人類の捕食者」、命の危険を感じさせるような根源的な恐ろしさだった。
最初に狂ったように暴走して突進してきたのは毛むくじゃらの狼男のような怪物であった。子供の頃の自分を追いかけてきた大型犬の頭が、醜くしわを寄せ、牙をむいて二本足で襲い掛かってくる。ケイトの剣を難なく、右へ、左へとかわし飛びかかってくる。ぎりぎりで牙をかわし、体制を整える。二度、三度と凶暴な牙をかろうじて避けた。おかしい、避けるたびに、犬の怪物は巨大になって、気が付けば四本足で突進する獰猛な人食い熊のようになっている。強大になった犬の化け物が、とどめとばかりに正面から来たときキメラは飛び上がり、化け物の背にまたがった。暴れ、落とそうとする化け物。キメラはバランスを崩しながらも、光の聖剣を化け物の背中に突き刺す。あふれる光と怪物の悲鳴! ぎりぎりの逆転勝利だ。するともう一つの影が、素早く襲い掛かってくる。バランスを崩したキメラの上に伸し掛かって鋭い牙をむいたのは、黒ヒョウの頭をもつ凶悪な化け物だった。闇の中に金色の瞳と白い長い牙が光った。
「く、やられる」
今度の敵はパワーと言い、素早さと言い、本当に強かった。劣勢に回り、恐怖に襲われた瞬間、黒ヒョウ人間は、みるみる大きくなり、巨大な黒いサーベルタイガーに変身し、その恐ろしい口で噛み付いてきた。そうか、こいつらは恐れるほどに強大になるのか?
キメラは牙をかわし、黒いサーベルタイガーをかっと見据えると、その巨体を、巴投げのように投げ飛ばした。そして、恐れることなく自分から向かって行ってサーベルタイガーを追い詰めて行った。
「もう、何も怖くない。私はおまえより強い!」
怪物は、容赦ない聖剣の攻撃の前にだんだん小さく、影が薄くなり、とどめの一撃で消滅していった。空はますます暗く、険しい黒雲に包まれ、闇があたりを覆っていた。いよいよ丘の頂に近づくと。そこには冷気と闇の魔人、カロンが待っていた。
「シュー…」
カロンのいかめしい重い鎧が動くたびに黒い闇の冷気が全身から噴き出す。その黒い塊は、嘆き、呻き叫びをあげる黒い影たちへと徐々に姿を変えていく。そしてみるみる闇の大群となって襲いかかる。
「寒いよー、痛いよう、うああああああああ!」
そこはまるで、地獄の最下層、コキュートスの世界だった。闇の冷気に凍りついた亡者どもが苦痛の叫びをあげながら押し寄せる。冷気とともにあるものは顔ををゆがめ、ある者は絶望に引きずり込もうとツメを立て、恨みの剣と絶望の盾をかまえて押し寄せる。あっと言う間にケイトの全身は氷で白く覆われだした。
「私は負けない。…エルネストのために!」
その時、黒い冷気を吹き飛ばすほどの湧き上がる思いが炎のように吹き上がる。全身を覆っていた氷は瞬間で炎の中に溶けて行き、その剣は炎の件となってあたりを照らし、さらに燃え上がる。押し返す炎の渦に呻き、嘆き、叫ぶ闇の亡者ども、キメラの一撃で一度に数体ずつ炎にまかれ、明るく照らされ、光となって消滅していく。逃げ出し、散り散りになり、闇に響き渡る鵜、無数の苦痛の叫び、亡者たちはすべて滅した。
するとカロンはキメラの身長ほどもある長い剣を引き抜き、無言でかまえた。その大きな邪悪な剣からも黒い冷気が渦巻いているのが見えた。
だが、キメラも聖剣を構えなおすと剣が金色に輝き、大きな光の剣となった。前触れもなく振り下ろされる邪剣、それを受ける聖なる盾、盾が吹き飛ばされるような衝撃、光の剣
が空中を舞う。一度二度三度、火花がひらめき空中に衝撃が伝わる。
「私は負けない!」
キメラの光の聖剣がついにカロンの頭の鎧をとらえた。
「シュー…」
苦しがるカロン。やがて頭の鎧が真っ二つにに割れる。だが、その中から現れたのは、なんとまさかの顔だった。悪魔の計略だとわかっていても、キメラは一瞬立ちすくんだ。その中から現れた顔は、だれでもない、エルネストのものだった。一瞬動作が遅れたキメラに、カロンの邪剣が容赦なく叩き込まれる。盾が吹き飛ばされ、聖剣が叩き落される。振り上げられる巨大な邪剣、もう後がない。目の前のエルネストの顔が殺気をはらんで冷やかに微笑んだ。キメラが叫んだ。
「エルネストじゃない!」
激しい感情がキメラの心の中を突き抜ける。強大な邪剣が渦巻く闇とともに振り下ろされる。だが金色のオーラが激しく燃え上がり、落ちていた聖剣が光のブーメランに変形し、上昇しながら空中を飛び、カロンの邪剣をその手からはじき落とした。
キメラはそのまま飛び起きてブーメランを受け取り、瞬間に聖剣に変形させて、正面からカロンを真っ二つにした。エルネストの顔が黒くゆがみ、闇の生き物に戻りやがて崩れ落ちた。抜け殻になった鎧がガラガラと地面に転がった。
「…勝った!」
膝をついて空を見上げるとだんだん空が晴れ、黒雲が去り、日が差してきた。
キメラはふもとのファーガスに合図を送ると、虚空の城に入って行った。中の美しい庭園は大きく傾き、聖エルラスのながれも逆さの滝を上らなかった。庭園を走り抜け、あの美術館のような建物のらせん階段を上り、クリスタルの輝く屋上に出る。
「お待ちしておりました。やはりあなたが救世主だったのですね…」
そこで待っていたのはあの高貴で無邪気な美しい人、ヘレナだった。
「私も、ここにある美術品も、すべては魔王一人の満足のためにいろいろな時空から集められた形なのです。現実世界の形を鏡のように写し取られたもの。すべてはウツセミのとらわれ者なのです。これでやっと自由になれる。ありがとうございます」
キメラはクリスタルの真下まで行くと、聖剣を真上に振り上げて叫んだ。
「…エルネスト!」
巨大なクリスタルに向かって、光の剣が伸び、貫いたのだった!
その頃、荒野では天の軍団と闇の魔物の戦いに決着が着こうとしていた。
「グオオオオオオオン!」
巨大な暗黒の龍が、たくさんの羽のある魔物を従えて、黒雲とともに上空の天の軍団に向かって駆け上って行った。まるで黒い大河のようにその長い胴体をくねらせ、天地を震わせて雄たけびを上げる。そして翼竜に乗ったバルログの合図で、ものすごい量の邪悪な炎を吐き出した。天を焦がし、黒く焼いてしまうような激しい炎、天の軍団も危うしと見えた。だが、長い苦悩の末、戒めの鎧から新しい命を得た天の軍団は精神力が増大し、さらに強くなっていた。その暗黒の龍の邪悪な炎にも動じなかった。さっと金色の翼を羽ばたかせ、隊列を崩さず、一糸乱れぬ動きで炎をよけると、光の矢の雨を降らし、龍の勢いを封じた。体制を立て直し、再び巻き返そうと大きな体をくねらせ、逆転のチャンスを狙う暗黒の龍、だがそこに打ち込まれたのは、勝負を決する聖なる光の槍だった。
「グオオオオオオオン!」
再び襲いくる暗黒の龍、だがその首元を、巨大な槍が貫いた。
「今だ、かかれ!」
翼を持った男が叫んだ。天の軍団が、聖なる剣を振り上げ、一斉に降下した。魔人バルログは、すきを見て翼竜にのったまま退却、逃げ出していた。暗黒の龍はのた打ち回り、ついに地に落ち、魔物たちは散り散りに逃げ出した。勝負は決した。バルログは逃げながら、復讐の牙を研いでいた。
「今日はここまでだ。テュフォンがドジったばかりに、こっちまで巻き込まれちまった…だが、魔王様が帰ってくれば、すぐに逆転だ。見ていろよ…」
だがその時、バルログは不思議なものを見た。キラキラ光る宝石のようなものが降ってきたのだ。光る雪? これはいったいなんなんだ。それはあの墜落した虚空の城から吹き上がり、セリオンの大地全体に降り注いでいた。
「これは…精霊石の破片か?」
それはキメラが打ち砕いた巨大なクリスタルの破片に違いなかった。
あの七つの泉のある聖エルラスにもきらめく雪が降り注いだ。すると、乾いた大地に、あの崖から水がついに湧き出したのだ。清らかな水は、伝説の泉を見たし、あふれ出し、やがて苦行の滝を潤し、さらに荒野へと流れて、悠久の大河となる。
川のそばをゆっくり歩いていく聖獣ウォルドラ。その大きな足跡からはどんどん緑が芽生え、大地が草や花に覆われていく。聖獣ギロガムスが森を育て、聖獣アルカペリアが風花を運ぶ。よみがえる大地に妖精が舞い、天使たちの歌が聞こえる。雲間を天の軍団が帰って行く。先住民たちは喜んで手と手をとりあった。そして神殿には光の神の象が戻り、神殿は霊気をまとって燦然と輝いだしたのだった…。
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