第6話 ウソっ♡期待シチャウよそんなコトっ f(^o^);;



 ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

 ヒュルルルル〜


 ここは『フロレンス魔戦記』のステージのナカ。


「あ、アレは魔鳥キマイラ!」

「しかもレベル50だとぉ!?」

「ルドルフ、アンタ自慢のM134型ガトリング砲『サマンサ』でヤっておしまい!」

「ガテンショー!」


 ドドドドドンっ!

 カキカキンっ!!

 コロコロン


「お、オレ様のサマンサの徹甲弾を跳ね返しやがった・・・」

「ブロッサムにオレンジパイ! アンタたちの出番だよっ!!」

「ガテンショー!!」


 ビッ! ヒュっ!


「エロイム・アッサイム。エロイム・アッサイム。メガバレイっ!」


 どっかーん


「やったか!?」

「んあ? 今度は最強の呪文を間違えずに言えタのに!」

「全然キいてないよっ!!」

「ジョッシュ! 妖刀ムラマサ!!」

「フッ。やれやれ、またこのパターンですか。まあ見ていて下さいよ」


 シャキーン!

 ガキンっ!

 コロコロン


「じょ、ジョッシュ様のムラマサが!」

「ポキリと折れたね。こーゆーのを『先折れ』ってゆーらしーよ」

「ボクの自慢の妖刀がぁっ!」

「アンタさ、実はドーテーなんじゃないの。プッ」

「な、ナニを言うんだブロッサム! ボクはこのイチモツで何人ものオンナをブイブイ言わせて来たんだゾ!」

「アレは噂されてた新種のキマイラだね。ここはひとまず後退シテ作戦を練り直すよっ!」

「ガテンショー!」

「んんん?」

「背後にあのゴーレムが!」

「しかもアレはママゴーレム・レベル80だとぉ!?」

「くっ、なんてことだい」

「どうするの、ピーチップ?」

「仕方がないね。いいかい、みんなよくお聞き。アタイが最終必殺技『オ○ン○』を使ってキマイラとゴーレムを同時に倒す!」

「でもよピーチップ。アレはヒワイな禁句だぜ。使うと規約違反で強制退会させられちまうんだろ?」

「そうさ。でもそれしかないんだよ、この『ブルバレル』を存続させるにはね」


 そんな、リーダーのピーチップがいナクなったら、私たちはどーすればイイのーっ!?


「そんな! ピーチップを犠牲にしてまで!!」

「いいんだよ。アタイはゼロからでもヤリ直せる。さあ、呪文を唱えるからみんなお下がり!!」

「ん? 誰がキタ!?」


 ピロピロリン♪


「スーパー・デラックス・トマト・バジル特大ピザ! 輝けマジカル・ジューシー・ステッキ!」


 ちゅどーん


「???」

「あの魔鳥キマイラが」

「一瞬にして蒸発したね」

「あ、アナタは?」

「私は放浪の魔女『マジェスティ』。特命を受けて『ブルバレル』の皆様をお救いに参上つかまつりました」

「特命?」

「はい。貴女がオレンジパイ様ですね? このステッキは貴女が持つのにふさわしい。さあ、どうぞお使いになって下さい」

「よ、よろしいんですか? そんなレア・アイテムを?」

「それでは私はこれにて失礼します。オサラバっ」


 シュウゥ


「んあ? 消えちゃった」

「なんだかワケが分からないけど、その太くて大きい棒はツヨそうね」

「カタチがちょっとアレだけどな」

「あのマジェスティにはカリを作っちまったね」


 こうして私たち『ブルバレル』はクエストを続ける事になったんだけど、あの『マジェスティ』って魔女さんの声、どこかで聞いたコトある気がするんだよね?



 ふふふふふ。


 みかん、こないだちょっとアタシ『れおん』は男のフリしてチャットでアナタにイタズラしちゃったから、これはせめてものお詫び・・・。 



 カッコーン。カッキーン。


 ここは『フロレンス魔戦記』ファンタジー・ワールドのナカにある村よ。

 酒場や食べ物屋さん、他にもイロイロ。

 もちろん冒険者のギルドもあるわ。


 私たちブルバレルのパーティは、村の鍛冶屋『ニューデリー』に来ているの。そうよ、ジョッシュ様の折れた妖刀ムラマサを直すタメにね。


「よう、サリー親方。久しぶりだな」

「オヤ、ピーチップ。ゲンキアルカ?」

「ああ、おかげさまでな。ところで今日はジョッシュのイチモツを直してやって欲しいんだ」

「アイヨ。ジャ、マズソノズボンとパンツ、ヌグアルヨ」

「えっ、パ、パンツ?」

「違うよサリー。ソッチのソチンじゃなくてコッチのコチンの話だ」

「失礼な! ボクはソチンじゃ無いですよっ!!」

「ジョッシュ。まあ、いいから」


 コチン。ゴトッ。


「オウ! ソレ、デンセツノ『ヨートームラマサ』!! コレハウデガナルアルネ」

「金に糸目は付けないから、最高の品に仕上げておくれ」

「キマエイイアルネ。マカセルアルヨ!」

「ついでにコイツにピッタリなサヤもあるかい?」

「ウチニナイモノナイアルヨ」

「サリーさん。それあるんですか? ないんですか?」

「ダカラ、ナイアルヨ」

「??」

「だからジョッシュ、そう言うの、もういいから」

「ゴホン! ピーチップ様、ここはボクが出しますよ」

「いいんだってば。アンタにはいつも世話になってるからね」

「それでしたら、お言葉に甘えさせて頂きます」

「サリー、時間かかりそうかい?」

「スグニデキルアルヨ」


 キン・コン・カン


「ハイ、イッチョアガリダヨ」

「って、早っ!」

「これがボクのニュー妖刀ですね」

「まあ、素敵なソードに仕上がりましたわね、ジョッシュ様」

「このソード、なんか形がエロくなってねぇか?」

「き、気のせいだろ、ルドルフ」


 どチャリン


「ほい、1010万コルだ。釣りはとっときな」

「イレイレマンコルネ、マイドアリ」

「それじゃイクよ、ヤローども」

「チョイマチ。ソレニアタラシイナマエツケルアルネ」

「新しい名前ですか? うーん、どうしよう」

「コノパネルニフリックニュウリョクスルアルヨ」

「フリック入力ってスマホかよ」

「ボクはガラケー派なんで苦手だなあ」

「まかせなジョッシュ。アタイがイイの思いついたから」

「それではお任せします」


 スタタタタ


「どんな名前にしたんですか?」

「それはヌイテのオタノシミだよ」



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