第45話 別の辻褄の住民と政党
「今日は俺たちを応援してくれる市議さんたちと会合があるんだ。そこで俺たちの要求を伝えて、彼らに強く要請してもらうんだ」
「あまりそういう人と関わらない方がいいんじゃない」
母が言う。
「出来たら俺もそうしたいけど、仕方がないよ。住民だけではどうにもならない。鏡が必要なんだ。議会で多数意見になれば状況はもっと良くなるかも知れない。実際議会の提案、要求なんてほとんど市政には反映されないけどね。市政を司っているのは市行政だからね。総務とか企画とかね」
「兄ちゃん、そういうことに詳しくなったな」
弟が驚いたようにそう言った。
実際、この
地方政治は二元代表制になっている。市長などの首長も議員も住民が直接選ぶ。それが彼らの唯一にして最高の権威であり存在根拠とされている。そういう辻褄だ。住民だけに選ぶ権利がある。
住民には、男女の別、納税額の差、障害の有る無し、学歴、学校歴の歴然とした差に
(つづく)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます