第15話 迷い、不安……それは恐怖
遊び疲れて(というか遊ばれてただけだった)いつの間にか寝ていた僕は、夜中に目が覚めていた
母上に抱かれながら、ミャムを枕に寝ていた
あー……枕が悪くて寝れないんじゃなくて、ミャムが枕になってないと寝れないんだな
一つの問題が解決した
ぼーっとしているといつも考えてしまう
『親との接し方が解らない』
僕は、親とどう接したらいいのか解らないでいた。幸い、貴族的なものなんだろう家だから、丁寧に話していても問題にはならないはずと思っている
親や、使用人に『家族じゃなくなるみたいで嫌だ』と言っておきながら、自分自身は親との接し方が解らないという情けなさ
本当にどうしていいのか解らない
自分自身が精神年齢30歳も問題だろう。どう見ても父上以外、皆同じか年下に見える
そんな自分が甘えるのも、なんだかそれはそれで気持ちが悪いような、そんな感覚もある
身体年齢が幼いのもあって、そっちに心が引っ張られるのか、幼くなってしまう時もあるが、後に若干後悔が混ざる
使用人など言わずもがな、そんなのどう接していいのかわかるはずもない。寧ろ以前の僕なら自分が使用人の立場だろう
だからとりあえず孤児院での家族の様な扱いで接してみてるが……
悩みを打ち明けるのも躊躇われるし……打ち明けて関係が崩れるのも怖いし、失くしてしまったものをまた失くすのは……
ティアーナ様にでも話してみようかと思ったけど、ティアーナ様って家族とか居るのか?って話だし
というか自分が子供みたいなものになっちゃってるし……というか心読まれてるだろうし、その上で見守られてる感じもあるし
あーーーーーー……どうしたらいいんだろうか
あうあーーーーーー……ミャムもふもふだなぁ……明日からもずっとミャムに枕になってもらおう
「おはようコグトスちゃん」
「おはようございます。ははうえ」
「みゃん」
「ミャムもおはよう」
「よく寝れたかしら?」
「はい。ぼくはこれからずっとミャムとねたいです」
「え!」
「みゃみゃみゃ!♪」
……あー……意思疎通が……あーもうミャムが体を擦り付けながらめっちゃ見てくる
これ求愛行動じゃないか?ほら、お腹見せてこっち見てきたり、ゴロゴロ言ってるし……
もういいかぁ……
あ、シーナさんが直立不動で固まってる
母上も起動しないや
もう……いいやぁ……
それから、起動しない母上を戻して、シーナさんをなんとかなだめて、ミャムに言い訳をして……食卓に着くとラテーテさんとリーアさんがソファに座っていた
「おぼっちゃま、昨日は本当にごめんなさいね……ついかわいくて」
「私もごめんなさいなの」
謝ってきた……
「いえ。だいじょうぶです」
「大丈夫ではありません!おぼっちゃまがパタリと動かなくなったときはこのシーナ。母と姉を殺そうと何度思ったことか!」
ええええええええええ
「シーナさんだめだよ!そんなことしちゃだめ」
シーナさんをまた宥め、ミャムがまたすり寄ってきて、母上は……あ、ご飯は食べてる
ほんともういいやぁ……
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