第7話 6日目

僕はまた目を覚ます。


目が痛い。


昨日は泣きすぎてしまった。


「大丈夫っすか?」


モッフーが僕の顔を覗き込んでいた。


「大丈夫だよ。心配させてごめんね。」


結局、昨日は名前について何も思い出すことはできなかった。


このまま思い出すことはできないのだろうか。


「ねぇ。モッフー教えてよ!僕の名前は!僕の名前を教えてよ!!」


「ごめんっす。オイラにできるのはもふもふされることだけっす。」


その後ヒントを部屋中何度も探したが見つかるかとはなかった。


もうダメかと思ったその時、あの声が聞こえてきた。


「###おきてよ」


「###おきろよ」


「###おきてくれ!!」


いつもと違っていろいろな声が聞こえてくる。


その時だった。


「ぐぅぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ」


頭にひどい痛みが襲ってきた。


僕はあまりの痛さにとうとう気を失ってしまった。


気を失いながら、その声がはっきりと聞こえてきた。


「カイト目を覚まして!!!」

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