第8話 7日目

僕はまた涙を流していた。


悲しみの涙ではない。


遂に名前を思い出したのだ。


僕の名前はカイト!カイトだったんだ!


「モッフー!思い出したよ。僕思い出したんだ!!」


「おめでとうっす。名前を思い出したんっすね。」


「名前はその人のすべてを表すものなんっす。

傷を癒やし、心を癒す。そんな力があるんっすよ。」


「さぁーみんなが呼んでいるっす。カイト。

オイラとはお別れっす。」


部屋が消えていく。花や木。うさぎが消えていく。


そして。モッフーも。


「いやだよ!モッフー行かないで!!」


「大丈夫っす!オイラはこれからもずっとカイトのそばにいるっすから!」


全てが消えた後、扉が現れた。


「これを開けろということなのか。」


扉をあけると、光がすべてを覆い僕は気を失った。




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