第6話 フロレフト王国 歴史

フロレフト王国、王都の学校では王族の歴史を学んでいた


「皆さん、今日はフロレフト王国のフロレフト王族の歴史、忌み児に着いて学びます」


言葉を述べ、教壇に立つ教師は暗い教室内で教壇の上に黒板に向けて手のひらサイズのクリスタルを置き黒板に映像を映し出した、映った映像は歴史書になぞり作られた映像が音声付きで流れ出した


「昔々ある所に、フロレフト王国一代目王に跡継ぎの男の子が生まれました」


王が赤ん坊を嬉しそうな顔で抱いた映像が流れていた


「彼は健康にすくすくと育ち、勉学、剣術と文武両道で6才児の中では人並み以上にできる真面目で優しい子に育ち、王はそれはそれは将来を楽しみにしていました」


王は執務室で書類に目を向けながら横目でチラリと外で剣を振る息子を鏡越しに見て微笑ましい笑顔を鏡越しに見られていることに気づいた息子に向けていた


「だが、そんな王の日常に亀裂が入ることにこの時王は気づいていなかった」


王は良く月明かりが射し込むある夜に、王城の廊下を一人歩いていた


「王は息子が良く居る部屋を目にして扉が少し開いていることに気がつき、まったく扉を閉め忘れているとはと微笑ましい顔を浮かべて、扉に近付き扉を閉めようとノブに手を掛けたが、中から息子の話声が聴こえ、閉めようとした腕を動かさずに、開いている扉の隙間から王は誰と話しているのか気になり、覗き込んだ、だが、王は驚き、急いで扉の後に顔を隠した」


王は見たものに驚き恐怖に顔色を染め上げていた


「王が見たのはこの世に存在しないと想われた禍禍しい黒い羽を生やした悪魔と思われる者と息子が笑顔で話していた」


王は胸を手で押さえ気配を悪魔に悟られない用に驚きを静めようとしていた


「王は再び悪魔の用な存在を見ようと覗くとそこには王子以外誰もいなかった」


王は視界に何も居ない事を確認してホッとしていた、息子は一人窓越しに空を眺めて居た、王は自分の疲れで悪魔を見たのは何かの間違いだと思い、部屋に入らずに廊下を歩き進めた


「王は安心して部屋を後にした、それから数年、何もなく、あの悪魔を王が見ることがなく平和に暮らしていた、が、ある日使用人の間で真しやかにあることが囁かれ始めた、王は囁かれ始めて数ヶ月後に気付くことになったがある事件が起きるまでは気付かなかった」


王は戦争の小競り合いも起きず、息子はすくすくと育ち、王宮は平和そのものだった、王は執務をこなし外交で他国に行き、王子は妃の母に見守られて、剣術の訓練を日々続けていた


「噂の始まりはあるメイドが夜に王子に頼まれていた、小さな木箱入っている香りのするキャンドルを部屋に運んでいるときに起きた」


二十歳で金髪ロングで二の腕辺りまで長くストレートで左側をワンポイントで密編みに結んでいた、彼女は夜の薄暗い手に小さな木箱を抱えて廊下を歩き王子の部屋に向かっていた


「彼女は王子の部屋の前に来て、ドアをノック使用として叩く前に気が付いた、王子の部屋が少し開いていることに、だが、例えドアが開いていてもノックをして入ろうとしたが、聞き覚えの無い声がメイドの耳に入ってきた、彼女は幼い頃からフロレフトの家にメイドとして働いていた為に同僚の声などは覚えていた、そんな彼女が聞き覚えの無い声が王子の部屋から聴こえ、お客様が泊まりに来ているなどの話を聞いていないか思考を巡らしたが聞いた記憶が無いと結論付けたが、では誰がと、メイドが怪しみ、賊の類いかと勘ぐった際にノックをせずに扉に手を掛けて開けようとすると中から扉を引っ張る力を感じて、恐怖を感じたと伝えられている」


メイドは心臓の鼓動が早くなり、顔色が青くなっていた


「あれ、ルアさんどうしたんですか、あっ、キャンドル頼んでいましたね」


第一王子がメイドのルアに言葉を述べた


「第一王子ローレン・フロレフトがいつもと変わらね態度で扉を開けてメイドのルアを見ていたと言われている、メイドのルアは部屋の中に視線を向けたが誰も居なかったことに驚いて、いつもと態度が違ったことにローレン王子に気付かれたと思われる、メイドのルアはローレン王子に見透かした用な目で見て耳元で囁かれたと言われている」


「ルア、顔色が悪いよ、早く寝た方が良いよ、明日は仕事を早く切り上げて早く休むと良い、私から言っておくから」


ローレン王子は彼女に言葉を述べながら、首筋を手袋越しに右指で撫でていた


「メイドのルアはその夜は怖くて余り眠れて無いと言われている、同僚達もルアの顔色の悪さが噂に成る程だった、最初は皆は体調が悪いだけかと思っていたが、ローレン王子が夜聞き覚えの無い声の者と居ると王宮でメイドと執事の間で真しやかに囁かれていたと言われ、メイドのルアは何かを見たのだとも後から言われ出した、そして数年後メイドのルアは突然姿を消した、まるで神隠しの用に消えたと言われて囁かれ出した」


クリスタルの映像が消えて、横にずれて椅子に座り見ていた教師が教壇に戻ってきた


「今日はここまでです、王族の歴史を見て思ったことをレポートにまとめてください、次はローレン王子の忌み後と言われた能力に関する歴史の授業を後日行います、では次の授業準備をしてください」


「「「「「はい」」」」」


生徒達は皆粛々と言葉を述べた



「レイン・フロレフト、何故ここに居る、いや、生きていたのだな」


「えぇ、生きていますともグレン・ブルーグル様、ですが今は貴殿方は邪魔ですよ」


「邪魔ですか、何故貴方は魔族を殺す、君は人間と魔族がどうでも良いのでは無いですか」


「えぇ、どちらもどうでも良いですよですが、私の、いや、王族の呪い、いや、ローレンのせいでフロレフトの国民が他国で差別を受けて殺される、わかるか、この悔しさが」


「・・・・・・・・・」


(確かにフロレフトの民は差別を去れる、王族の呪いと、あの噂のことで、そしてこの王子は何を)


グレン・ブルーグルは声を出さずに思考を巡らし、呪いや噂、レイン・フロレフトの行動に悩んでいた


「だが、私にも出来ることがある」


レイン・フロレフトは歩き出して遺体袋に近付いて袋を開けた


(遺体?)


グレン・ブルーグルは袋を開けているレインを見ていた、中に少女の遺体が入っていてそれを見て顔をしかめた


「すまないな、私達のせいで」


レインは少女の遺体の頬に左手で触れて、左手の手が白い光が輝き中心が透きとうるような夕日色の光が灯ると、血色が悪かった少女の顔色が戻り体がピクリと動き出した


「終ったか」


レインは誰に喋るでもなく声を出した


「なっ!何をした」


「「「「「・・・・・・・・・・・・」」」」」


グレンは少女を見て驚き、グレンの部下は唖然として言葉を失っていた


「生き返らしただけだよ、この左手で、じゃ《ワープ》」


「待て!」


レインは魔宝石を左手で砕き、魔宝石の魔法で《ワープ》を使い姿を消した


「・・・人まで生き返らせれるのか」


グレンは燃え盛る故郷で目の前で起きたことに呆然と立ち尽くしていた


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