〝長い夏の終わりに〟(5)
Date://******************
閲覧申請:
項目:記録/**********
閲覧申請者:*************************
権限種別:**************************
>>許諾
************************************
このメッセージを君が目にしているという事は、
あー、その上で内容が理解できているなら、だけど。
――私の挑戦は、問題なく成功したと言う事だ。たぶん。
まずサクラの遡航跳躍についてだけど。
Eigis八騎と歴史を変え得るだけの知識を抱えて私が4ケタ年跳ぶ計算での回数。
だから
あれ? そもそも君ってサクラのこと知ってたっけ?
……まあいいや。
随分長い時間がかかったけど君と〝竜〟の分離に私は成功した。
もちろん、
――
〝すばる〟にEigisを経由して彼女たちが君と出会って過ごした1年分の記憶を吸い上げさせて圧縮して、君と一緒にあの時代に送り返す事で記憶を回復できる。
そういう仕込みをした。上手くいくはずだ。きっと。
もちろんEigis経由で挿入するので相手は
いや受け取る側にも相応のリスクがあるし、全員分は容量の関係で無理だったし。
そもそもフタバは吸い上げ自体を拒否したのでアレなんだけども。
そういうことだから、イズルとイェーナとオルトルートだけは君の事を覚えている。
戸籍だのなんだの面倒なフォローは5巡目の私がなんとかしてくれるでしょ。
記憶を送る余地はなかったけど私から私への伝言、状況説明くらいはねじ込めるし。
そういえば君のメディカルチェックしてて気づいたんだけど。
君、今日が誕生日なんだね、偶然にも。
いやほんと、狙ってない。
マジ偶然。
まあ、そんなわけで。
そろそろ目覚める時間だよ。
現在の時間座標は、――
午後21時30分、くらい、のはず。
ズレてたらごめん。
特に後ろに5時間くらいズレ込んでたらせっかくの偶然が台無しだけど、うん。
みんなが、あー。
イズルとイェーナとオルトルートが。
君を待っているはずだから。
こちらとちがってあちらでは2週間も経過してないから。
ちゃんと待ってくれてるはず、うん、たぶん。
……ああ、そうだ。
――
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます