ルカのお菓子づくり大作戦?!
・ルカの作るお菓子は絶品だ。みんなにもルカのお菓子を食べてもらいたい恵実はパーティを企画する。
ルカ「いいけど……お菓子づくり対決って体なら」
恵実「はぁ?!なんで!」
ルカ「僕がおまえの願望を叶えるだけじゃ不公平だろ?マズかった方が相手の好きなケーキを奢るってことで!じゃあお金貯めとけよ、恵実!」
・家で焼いたタルトを持ってルカは恵実の家へ向かった。しかしその往路でクラスメイトの男の子に見つかり、女の子らしい特技を揶揄されてしまう。ルカはタルトの入った箱を地面に叩きつける。
🌸
・ルカが恵実の家に到着して二人の対決が始まった。恵実は少し焦げたマドレーヌを振る舞う。一方で拗ねた様子のルカはお菓子を披露しようとしない。
・パーティに招かれた神様見習いとメィ、宣は心配そうにルカを見つめる。お菓子づくりの得意なルカはすぐにでも完璧なお菓子を自慢すると思ったからだ。視線に耐えきれなくなったルカは抱えていた箱から中身を取り出す。
ウメ「タルト……でも、こなごな」
恵実「ルカ、失敗しちゃったの?」
メィ「でもとっても美味しそうですわ~!」
宣「さすがルカさんですね」
・ルカがテーブルを叩く。もてはやしていた全員が目を見合わせたのち口をつぐんだ。
シャル「悲しみって声を上げないと案外気づいてもらえないんです。ルカさん、今は声を上げて助けを求めないと後悔することになりますよ」
・ルカの瞳が揺れる。その瞬間机に突っ伏しルカは嗚咽した。その後ルカの口から、みんなはルカが泣き出した原因を知ることになる。
シャル「いいこと思いつきました。恵実ちゃん、ちょっと手伝ってくれますか?」
🌸
・今日は授業参観だ。恵実の父やメィの母など多くの親が家庭科教室に集まる中、皮肉を言い合う男女が一組。彼らこそがルカの両親である。授業の内容はお菓子づくり。一部の男の子から沸いたブーイングにルカは逃げ出してしまう。
ルカ「やっぱり僕にはムリだ!恥ずかしい!」
恵実「恥ずかしいことじゃない!ルカがクッキーをくれた日のこと覚えてる?優しい味が口の中に広がって、リラックスして劇を始めることができたんだ。ルカのお菓子にはみんなを笑顔にする魔法があるんだよ!」
・ルカと恵実は教室に戻る。またバカにされたらどうしよう。緊張感は拭えなかったが、ルカの両親からの大きな声援にルカは心を決める。実習中ルカは同級生にお菓子づくりのコツを伝えて回った。
恵実「ご、ごめん……デコレーション失敗しちゃった……」
ルカ「大丈夫だ、こうしてチョコを溶かせば」
恵実「わぁ!お洒落なソースになっちゃった!」
・ついに完成したのは大きなチョコレートケーキ。完成したケーキは保護者たちにも配られ、恵実の言う通りケーキを食べた全員が笑顔になった。それはやじを飛ばしたものの渋々お菓子づくりに参加した男の子も例外ではない。実はシャルの作戦とは授業参観でのケーキづくりのことで、恵実が担任の先生に意見したのだ。
ルカ「ありがとうシャル、それに恵実。アイツから謝ってくれたよ。からかってごめんって」
恵実「ルカのお菓子づくりに対する思いが届いたんだよ!」
ルカ「恵実、いつもからかって悪かった。あのさ……今日チョコケーキを作ったのは僕の案で……その、恵実の好物だってシャルから聞いた」
恵実「うん?」
ルカ「僕、おまえのことが好きだ」
・初めて受けた告白に恵実は顔を真っ赤にする。恵実はルカの思いを断った。もちろん恵実がセキを想っていることはルカも察していた。
ルカ「でもどうしても伝えたかった。僕は近い将来おまえにもっと相応しい男になる。そのときまた考え直してくれよ!」
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