あたしとメィの鬼ごっこ?!
・学校では他のクラスメイトから隠れて恵実の様子を見張っていたメィ。楽しそうに学校生活を送る恵実が羨ましくなり、ついにメィもみんなの前に姿を現した。テレビでしか吸血鬼を見たことがない彼らはメィの登場に大喜び。一緒に授業を受けたり校庭で鬼ごっこをしたりと親睦を深めていく。
・しかし楽しい時間も長くは続かない。先生がメィの両親に連絡したため召使たちがメィを連れ戻しにやって来たのだ。
メィ「逃げますわよ!お供しなさい恵実!」
恵実「でもメイドさん、すごくメィのこと心配してたよ?」
メィ「そんな事知りませんわ!あの方に捕まればもう日向へは出られない。わたくし束縛されるのは嫌いですの!」
ルカ「面白そうじゃん。僕も連れてってよ」
メィ「フフ、恵実が心配だからではなくて?」
ルカ「バッ……!んなわけねーだろ!」
メィ「おほほほ!仲間は多ければ多いほど良いのですわ~!」
🌸
・メィと恵実、ルカは校舎を飛び出してメイドや執事たちから逃げることに。神様見習いもメィたちに味方した。
セキ「そっちに行くなァ!追っ手が来てる!」
恵実「でも引き返しても捕まっちゃう」
ルカ「あぁクソ、吸血鬼族は飛べるんだった!僕たち人間は足手まといじゃないのか?!」
・三人が公園の茂みに隠れていると慌ただしかった街が落ち着いていく。というのもメィに仕える召使たちは吸血鬼族。暑い日差しが原因で捜索を断念する者が続出しているのだ。
・結局メィたちは担任の先生に見つかってしまう。先生はメィたちに、吸血鬼族は日光の下では生きていけないことを諭す。
メィ「そんなこと百も承知ですわ。ですがわたくしもクラスメイトのみなさんと同じ時を過ごしたい。ああ、どうして吸血鬼というだけで全てを我慢しなくちゃなりませんの!」
・メィの嘆きはやがて唸り声に変わり、先生が襲われそうになった所を恵実が庇う。メィは恵実の左手に噛みついた。ルカが恵実とメィをどうにか引き離すとメィの瞳から涙がこぼれる。
メィ「こんな事はじめてですわ。自分のやりたい事を否定されるなんて。どうしてわかってくれないの?わたくしには、もうどうしていいのか……!」
恵実「自分の気持ちを伝えたらいいんだよ」
ルカ「恵実、出血が!」
恵実「大丈夫だよルカ。メィ、素直に告白すればみんなわかってくれるよ。だから相手を噛んで言いなりにするのは絶対にダメ」
メィ「どうして!その方が手っ取り早いですわ!」
恵実「セキの自由を奪ったとき感じなかった?セキの行動はセキの意思じゃない、全てまがい物なんだっていう寂しさを。あたしはもうメィにそんな気持ちになってほしくない」
・メィは今まで蓋をしていた悲しみや怒りの感情を自覚する。しかしこれにて大団円とはならず、メィたちが学校へと戻る途中憂によって先生の感情からフロイデの怪物が生み出されてしまう。
恵実「セキ、変身する……いたっ!」
ルカ「なにやってんだ!ケガしてるおまえじゃ戦えねーよ!」
メィ「……フフ、これが怒りの感情ですのね。やりたい事を邪魔される怒り、友人を危険にさらされる怒り。それをセキ様でなく恵実に教わるなんて、全く腹が立ちますわ!」
・怒りの感情はメィに普段以上の力を発揮させた。メィの攻撃で怪物は戦闘不能となり、変身した恵実の浄化技でフロイデは姿を消す。
・後日メィはクラスのみんなと再会する。両親との話し合いの末ついに夜間学校からの転校を許可されたのだ。メィは新しい転入生として、太陽の光に慣れるよう少しづつ授業に出席することになった。
メィ「わたくしは当初の目的を忘れていませんことよ!セキ様と恵実の動向は日中も監視させていただきますわ!ルカと一緒に!」
恵実「なんでルカも?!」
ルカ「なんでって……お、おまえの嫌がる顔がおもしろいからだよ!」
恵実「あー!もう最悪だよー!」
メィ「……恵実、ありがとう」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。