宣と怒りと誘拐事件?!
・恵実の話を聞いた宣はセキに興味をひかれる。一方セキはいまだ宣を信用しておらず宣を偵察するため度々屋敷を訪れる。ある日宣はヤクザの若頭であり、自分の意思に反して父の後継者となっていることがセキにバレてしまう。
宣「うっ…頭が熱い…セキさん、俺の怒りを増幅できるんですか…?!」
セキ「無理やり刺青を入れられただと?ふざけンじゃねェぞ!今すぐ親父に会いに行って、テメェの本音をぶつけて来い!!」
・セキの力を借りて宣は父に抗議した。だが宣の父はその言葉をはね除け、宣を家から追い出してしまう。セキは宣の怒りを煽ったことに責任を感じていた。
セキ「その…悪ィ。面倒なことになっちまった…」
宣「ふ、ははははっ!セキさんが謝ることってあるんですねえ!」
セキ「なっ!笑うんじゃねェ!オレだって負い目くらい感じるわ!」
宣「いいえ、あなたはむしろ背中を押してくれました。俺と親父は価値観が違う。いつかはぶつかり合う必要があったんです」
・セキの勧めにより宣は恵実の家のリビングで一夜を明かすことになった。
恵実「あたしの部屋で寝ればいいのに…」
宣「女性の一室に入るほど不躾ではありませんから」
恵実「ぶしつけ?」
宣「親しき仲にも礼儀あり。俺の大切な友人ってことですよ」
・恵実は宣の家族が迎えに来てくれることを密かに期待していた。次の日の早朝恵実が様子を見るべく外に出た刹那、屈強な男たちが恵実を車に押しこみどこかへと連れ去ってしまう。
宣「あれは間違いなく親父の車でした」
シャル「つまり行先は宣さんの屋敷?」
セキ「クソ野郎がァ!!その腐りきった根性叩き直してやらァ!!」
・セキと宣が屋敷へ向かうとそこには屈強な男たちが待ち構えていた。宣は父譲りの運動神経でセキと協力しつつ屋敷の奥へと進む。しかし父の部屋の目前で憂に襲われる。
憂「恵実がいなければこちらのもの!大人しくフロイデの餌食となるがいい!」
宣「う゛ぅっ…なんて嫌な気配…!」
セキ「退けェ!!オレは、恵実を酷い目に合わせたヤツぶちのめすまで気が済まねェンだよ!!」
・大切な仲間を捕らわれた怒りにセキは『樊崇』としての前世を思い出し、宣と腕を交差させることで新たな力を発揮する。それはフロイデを全て焼き尽くすほどの威力であり、この出来事を機に宣は神様見習いやフロイデといった『人ならざるモノ』の姿が見えるようになる。
宣「親父、どんな事をされても俺の意思は変わらない。俺はこの家を継がない。俺は拳で人を傷つけたくない、この手で人を癒したいんだ」
・宣の戸惑いを察知していた宣の父は、宣の純粋な本音を聞きたくて一芝居打ったのであった。今回の言葉を聞いて宣の父は満足し、宣は無事跡継ぎを降りることができた。
宣「恵実さん!無事でよかった!」
恵実「えへへ~!あのね、宣のお父さんがお屋敷に招待してくれたの!今度は向こうの部屋にも行ってみたいな」
宣「あちらの部屋となると、射撃場とか武器庫とかですかね?ご覧になりますか?」
恵実「へ?…え、あ、やっぱり止めておこうかな…」
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