危機一髪!
「来ないでーーーーーーッ!!」
「ガルァアアアアア!!」
私達は今、必死にモンスターから逃げている最中です。
「ま、魔法で撃退するしか…!」
「それはモンスターを更に刺激しちゃいます!
きっと何か理由が……!」
「キュウッ!」
「キミもついてこないで~!!」
「あっ…!?行き止まりだ…!!」
ついに私達は追い詰められてしまった。
「もう駄目だ…!!」
「っ…ネイトさん、逃げてください!
私が囮になります!」
「そんな…メアリさんを置いて逃げるなんて出来ません!!」
「大丈夫です!私、丈夫なので!」
「ガァアアアア!!」
モンスターは私目掛けて突撃してきました。
「メアリさん!!」
「ッ…!!」
あぁ、最期に持ってきたおやつを食べたかったです………ん?おやつ…?
「(もしかして……!!)」
私は咄嗟に、鞄に入れてきたおやつをモンスターの前に取り出しました。
「…………キュルル!!」
おやつを見たモンスターの態度と鳴き声が一変した。
モンスターは美味しそうにおやつを頬張っている。
「……え…?」
ネイトさんはぽかんとしている。
「ふぅ…危機一髪でした!
この子達はお腹が空いてたんですね。」
「キューン!!」
「あははっ!くすぐったいですよ~!」
モンスターの親子はすっかり私に懐いてくれました。
「(…メアリさんは凄いや…。
それに比べて僕は……情けない…。)」
「ネイトさん?もう大丈夫ですよ?」
「あっ…は、はい!」
ネイトさんはすぐ笑顔になりましたが、今何かを考えているように見えたような…?
気のせいでしょうか…?
「キュウッ!キュウゥーン!」
「はいはい、まだありますよ~!
ネイトさん!私達もおやつ食べましょう!」
「はい、いただきます!」
私達はモンスターの親子と仲良くなることが出来ました!やったね!
「(……あれ…?
当初の目的を忘れているような……?)」
そのあと裏山に戻ったマーガレットさんに怒られたのは、言うまでもありません……。
続く
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