修行開始!
翌日。
ネイトさんと私は、魔法修行のためにマーガレットさんに裏山に連れてこられていた。
「ネイトは基礎魔法の徹底。
メアリは魔力制御しつつ、ネイトのサポート。
それがあんた達の課題だよ。」
「「イエッサ!」」
「じゃあ、頑張りな。」
マーガレットさんはその場から立ち去ろうとする。
「えぇ!?マーガレットさんが教えてくれるんじゃないんですか!?」
「あたしにも予定があるからね。
何事も当たって砕けろだよ。」
「砕けたらダメですよね!?」
「大丈夫、死にはしないさ。多分。」
「「多分!?」」
マーガレットさんはそのまま転移魔法で街へ行ってしまった。
「と、兎に角!頑張りましょう、ネイトさん!」
「そうですね…!きっとモンスターもそんなに簡単には出ませんよね?」
「そうそう!大丈夫ですよ!」
なんて、呑気に笑いながら話していたら。
ガサリ。
「「…………」」
私達はゆっくりと音がした方を振り向く。
「キュウッ!」
「…な、なーんだ…小型モンスターかぁ…」
「可愛い〜!こっちにおいで!」
「キュキュッ!」
兎のようなモンスターは、私に擦り寄ってきた。
「ふわふわ〜!」
私はそのモンスターを抱き上げ頬擦りをした。
「……あれ?でも、確かそのモンスターは親子で行動するはずじゃ……」
「えっ?」
「………グルルル…!!!!」
「キュウッ!」
「「……ワーーーーーーーーッ!?」」
茂みから現れたのは私達の身長を優に超えるモンスターでした。
「も、もしかしてこの子のお母さん!? 」
「ガァアアアアアッ!!」
咆哮がビリビリと辺りに響き渡る。
「逃げましょう、メアリさん!!」
「は、はい!!ほらっ、お行き!」
私は抱いていたモンスターを離して、ネイトさんと共に逃げた。
「キュキュウッ!!」
「ガァアアアアア!!」
モンスターの親子は、何故か私達を追ってくるのです。
「えぇえぇ!?なんで!?」
「わ、分かりませんー!!」
「「誰か助けてーーーーーーッッ!!」」
私達の叫びだけが、裏山に響いたのでした。
続く
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