吟遊詩人

風にさすらい

月日を想い

花夜に詠うは

月下の旅路


街から街へと影を追い

薄汚れたノートをカバンに詰めて

私はここを去りましょう


貴女は私を忘れてください

あの一等星を私と思って


どこにも留まるつもりはないよ

僕のつま先は外へ向く

貴女の求める理想の伴侶

それは僕ではないでしょう


星空に憂い

川面に眠り

草木に恋して

風と踊ろう


続ける旅路も

何処かの道で

共に交わる未来があれば

今日も明日へと活きるでしょう


中途どこかでお会いしたなら

1つ歌って差し上げましょう


鉱石の無機質な優しささえも

貴女に詠って差し上げましょう

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追憶の向こう側 Nova @stella_noir_sta

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