第34話 もう一人の飛鳥景 ACT3

僕は外見は女の子として今生活している。

もちろん気持ちも女性であることは言うまでもない。


それでも男性本来のさがが全くないという事ではない。むしろその欲求の方は日増しに強くなっているのは事実。


彼奴が僕の中に戻ったことによって、今まで欠けていた部分が埋まりつつあるのを感じる。

それは男性としての姿であり、欲求自体も男性そのものだ。


このまま行くと僕はまた、男として生きてい行くべきだという事になりそうな感じがする。


ここは女子高だ。そこに男子が紛れ込んでいるという事態こそ、由々しき事態でもあるのに。


いっそうの事、女子の姿でいることをやめてしまう。

普通の男の子として生活をするように戻したら……。そうなれば僕はこの学校にいることは出来なくなってしまうだろう。


園と花楓、それにようやく仲良くなったクラスメイトとも別れなければならなくなる。前の高校では、僕はどちらかと言えば今の様に友達と呼べる人はほとんどいなかった。


毎日が孤立状態であったのは確かだ。


そんな生活にまた戻らなければいけないのかという不安感もある。


「景ちゃん最近元気ないねぇ」

僕前の席の東千裕あずまちひろが心配そうに言う。


彼女と僕の隣の席の前原弓弦まえはらゆずるは担任の宮間なつみみやまなつみ先生のしもべ……。僕が鶉依優華に刺された時、分かったことだったけど、間宮先生は半妖として生まれた僕の腹違いの姉でもあり、忍びという隠された姿を持つ。しかもあの鶉依優華が間宮先生の弟子であったという事を訊かされ、何かかしらの因果関係を感じずにはいられなかったのは事実だ。


「そうかなぁ、そんなに元気ないように見える千裕?」

「まぁ、景ちゃんいろいろとあったみたいだからね」


「そうかぁ、知ってるんだぁ」

「知ってるって、私たちは景ちゃんの護衛役でもあるんだもの……まだ頼りないけどね」


カバンから教科書を出しながら隣の席の弓弦ちゃんが言う。


「ありがとうね。みんなから僕は守られているんだね」


「そんな事、気にしないでよ。だって私たち友達なんでしょ。護衛と言っても私たちはそんな任務よりも景ちゃんと友達でいたんだよ」


千裕が言ってくれた言葉がなんだか胸に響いた。


この学校に編入してからいろんなことが一気に僕のこの身に降りかかった。だけど、こうして今普通にこの学校で生活できているのもみんなのおかげであることに感謝しなければいけない。


こんなにもいい友達が僕には今いるんだから。


放課後、忘れ物を取りに教室に戻ってみると、千裕の机の中から「ピコーン」という音がしていた。もしかしてと思って千裕の机の中を見ると、やっぱり中にスマホがあった。


千裕スマホ忘れて行っちゃったんだ。


「まだ部活中の時間だから、届けてあげよう」


そんな軽い気持ちで僕は校舎外れにある美術部の建屋へと向かった。


美術部の部室は校舎の中ではなく、別な建屋で独立しているような感じだ。

建屋と言っても外見はかなり年季が入っている建物だ。


しかも校舎から少し離れているから、部員意外あまり近づく生徒もいない。


「あったあった、ここだ」と部室の戸を開けようとした時、中から千裕と弓弦ちゃんの声が聞こえて来た。


「……うんっ! ち、千裕強く揉み過ぎ」


「でもいっぱい出てくるよ。今日はどうしたの今までより沢山出ているじゃない」


「分かんないよう、でもずっと胸張っていたんだぁ」

「私にこうして飲んでもらいたくて」


「……うん、そうかもしれない。でも千裕もいっぱい溢れているよ」


そぉッと覗いてみると、二人とも裸で千裕が弓弦ちゃんのあの大きなおっぱいの乳首を銜えて、美味しそうに弓弦ちゃんからあふれ出る白い母乳を吸っていた。


「えっ! ちょっとまずかったかなぁ……。あの二人ってこういう関係だったんだ」


ここは、見なかったことにしておいた方がいいよな。そっとその場から離れようとした時。


「景ちゃんなんでしょ」千裕が戸の外にいる僕に向かって言う。

さすがは、まだ忍びの見習いと言っても僕の気配を感じ取ったんだ。


「ご、ごめん……。千裕スマホ机の中に忘れていたみたいだから届けに来たんだ」


「……いいよ入ってきても」

「えっ! でも……」

そっととを開け、すぐに閉めた。


目の前に全裸の千裕の姿と、椅子に座り女半身をはだけた弓弦の姿が目に入る。

「ばれちゃったか……でも景ちゃんならいいんだけどね」


「ご、ごめん。まさか二人でこうなっているなんて思ってもいなかったから」


「ちょっと恥ずかしいけどいいよ。弓弦、母乳が出やすい体質だからこうして私が処理してあげてるんだよ」


「ごめんね。こんなとこ見せちゃって」弓弦が恥ずかしそうに言う。

まだ弓弦のおっぱいの先端方は白い母乳がポタリポタリと垂れていた。


「ねぇ景ちゃん弓弦の母乳飲んでみる? いいよね弓弦」


「……うん。景ちゃんなら」


垂れている母乳が弓弦の制服と下着を濡らしている。


言われるがまま、僕は弓弦の胸にそっと口を添えた。軽く吸い出すと勢いよく口の中に母乳が出てくる。


それをごくりと飲み込んだ。


「あうっ!」弓弦の口から声が漏れた。


血の味とは違う、さらさらとした柔らかい味が口の中に広がった。


「どうぉ? 弓弦の母乳の味は? 美味しい?」

「……うん」

「恥ずかしいけど……嬉しい」


そして千裕が僕の制服のブラウスのボタンを外し始めた。


「濡れちゃうと着替えないでしょ」


でもこれ以上脱がされると僕の下半身の姿があらわになってしまう。

そう焦った時はすでに遅かった。


スカートがすとんと床に落ちて、僕の姿は下着だけの姿になっていた。


千裕が僕の耳元で

「ねぇ、景ちゃん、私たちとセックスしない?」


「ええええっ!」と言いながらももう僕の下半身は準備万端状態。


「なんか物凄く景ちゃん可愛い。本当はさぁ景ちゃん男の子だっていうの知っていたから、いつかこうしてもらえたらいいなぁって思っていたんだぁ。ねぇ弓弦」


「うん、私も景ちゃんに愛してもらいたかった。こうして私のいっぱい飲んでくれて私嬉しい」


「この湧き出る欲情を抑え込もうとしたけど、なんだかもう無理っぽい」


ああああああ! もう駄目だもう抑えきれないよう。


気が付けば僕は弓弦の首筋に牙をさし込んでいた。


「あうっ! あああああっ」


牙をめり込むごとに弓弦の声が次第に大きくなる。


弓弦からあふれ出す血は、母乳の様な感じのさらりとした血だった。その血をごくごくと飲み、弓弦から牙を話し、つかさず千裕の体を抱きしめ、彼女の首筋にも僕は牙をさし込んだ。


「うっ! あうぅぅ。あああああっ」


一瞬千裕の体は硬直したように硬くなった。その後一気に彼女の力は抜けて行った。


その後僕ら3人はどうなったかそれは言うまでもないだろうけど……。


結局僕は下着もぐちゃぐちゃになっちゃって、千裕のジャージを借りる羽目になったちゃった。


ああ、あの二人とこんな関係になって本当に良かったんだろうか?



「あれぇ、景。今日はどうしたんですか? ジャージなんか着て」


園と花楓に指摘さてそのあと、二人にヤキモチ妬かれたのは……言わないでほしい。



ああああああ! 


いくら若いとは言え、さすがに4人を相手するのは大変だ!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る