5ページ目〜大会準備!PART2〜
あれからしばらく肩パンされ続け、ようやく部室に到達した。痛ぇ……あいつ容赦なさ過ぎるだろ……。ジンジンと痛む左肩をさすりながら部室のドアを開ける。
「おはようございます〜。……誰もいねぇし。」
あの人俺らにだけ早起きさせて自分だけは惰眠を謳歌するつもりなのか?汚ぇ大人だよ、まったく。
……ん?冬美が俺のジャージの裾を引いてる?
「なんだ?」
「あ、あそこのソファーから人影がある気がぁ……。」
俺の後ろに隠れガクガクしながら窓側にあるソファーに指を指している。あざといなぁこいつ……ん?ソファー?
「なぁ夏樹、あんなとこにソファーなんてあったっけ?」
「無かったはずだけど……。」
えぇ……怖ぁ。俺、ホラゲーとかホラー映画は観れるけど遊園地のお化け屋敷とかマジでダメなタイプなんですけど。まぁ今の冬美を見ると両方無理そうな顔してるけども。
ガサッ
ソファーからそんな音が鳴った瞬間冬美はビクッと肩を跳ね上げさらに震えが増す。その動きに俺もビビった。
「おい。俺もびっくりするからやめてくれ。」
「す、すすすすすみません……。」
どんだけビビってんだお前、日本語もまともに話せて無いじゃないか。ル○ージもビックリのビビリ具合に俺もビックリ。……あ!なんかラップっぽい、てやかましいわ。
……なんで俺は一人ノリツッコミしてんだろうか?
まぁいいや、確認だけしに行こう。こういう事はある程度耐性があるから別に怖いとは思わない。けど……。
「なぁ冬美、俺今からあの人影の正体見てくるから離れてくれないかな?」
そう、さっきから冬美が俺の背中から離れようとしない。
「だ、だって今離れたら私はどこに隠れれば……。」
いや、夏樹の背中があるだろ……まぁこの構図も悪い気分じゃないからこのままでもいいかな……。
「じゃあ行くぞ。」
そろりそろりとソファーに近ずきもう少しで覗けるという所で、
「ん〜!あれ?寝てたのか私。」
「いやぁぁぁぁぁあああ!!!」
ソファーから人が飛び出した瞬間冬美は目一杯に叫び出し、その場で蹲み込んでしまう。
……って。
「先生じゃ無いですか……。マジでビビったんですけど。」
「ふわぁ……あぁ来てたのか。」
来てたのかて……謝罪もなしですか。
「というかなんですか?そのソファー、前まで置いてなかったのに。」
「これか?職員室のソファーが要らなくなったから良かれと思ってこの部室に持って来たんだ。感謝してくれてもいいんだよ。」
「俺ら、特に冬美はそれのせいで大変なことになってるんですけども……。それにもっといいソファーの置き方あったでしょ。」
現に冬美は未だ床に蹲み込んで「お化け怖いお化け怖いお化け怖い……。」と気が狂ったように同じ言葉を連呼しているし。
「いやぁ〜この部室日の当たりがいいから君らが来るまで少し仮眠をしようとしたらガッツリ寝てしまってね。」
そう言うと先生はハッハッハ!と大きく笑う。いや、一人笑い事じゃない奴が居るのを理解してくださいよ……。直接言うのも後が怖いので、心の中でそう呟いておこう。
さて、原因も分かったし、
「冬美〜正体は木坂先生だったから、お化けじゃないから顔上げても平気だぞー。」
「ほ、本当ですかぁ?」
クソ!可愛すぎだろこいつ!目に涙を浮かべながら俺の顔を見上げるのヤバすぎ、中身を知ってる俺でも流石にそれは効果覿面すぎる。
「はぁ……。ましろさん驚きすぎじゃない?」
夏樹が呆れたようにそう言い出す。
「お前は驚かなさすぎだと思うんだけど。」
「だって気付いてたし。」
「そうなのか……って、気付いてたのかよ!?」
まさかの回答に思わず驚いてしまった。てか気付いてたんなら教えろよ……。
「うるさいなぁ。だってソファーの横に先生の靴が置いてあるんだもん気づくよそりゃあ。」
「いや、先生の靴がどんなのか把握してるのにもビビるし……あぁもういいや何でもない。」
こいつ昔っから色々見てんだよなぁ。先生の服の規則とか俺の履いてる靴がなんだとか……。いつ聞いても夏樹の観察力は凄まじいと思う。
「それで先生。いつ私たちは体育館に向かえば?」
「そうだなぁ……。今が8時だから、8時30分までに体育館についてればいいかな。」
「じゃあ挨拶も兼ねて行く?後は璃久、あなたの判断に任せるから。」
こういう割と大事な判断を人任せにするのも相変わらずなわけだが……。
「最後の最後で人任せにするなって。……まぁ、そうした方が後から連携も取りやすくなるし、行くか。」
冬美も落ち着いてきたし、行っても平気だろう。そう思い、教室の扉を開け体育館へ向かった。
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改めてましろ可愛すぎん?って思います。まぁ自分で書いてるんですけどね。今回は僕の性癖を増し増しにして書いちゃいました。
いつもいじってくる女の子が弱みを見せる時って……萌えるよね。
投稿頻度を上げると言って3日も掛かっちゃいました。(えへへ)
本当にすみません。
僕と性癖が被った!って人はいいね等をお願いします!
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