第88話 『ほうじ茶をどうぞ』 島本 葉さん

〇作品 『ほうじ茶をどうぞ』

 https://kakuyomu.jp/works/16817330655695843474

 

〇作者 島本 葉さん


【作品の状態】

 短編・完結済!


【セルフレイティング】

 なし。


【作品を見つけた経緯】

 島本 葉さんの他の作品を読んだことがあり、再びお邪魔したところ、こちらのいい香りが漂ってきそうなタイトルに出合いました。


【ざっくりと内容説明】

 ほうじ茶と急須にまつわる思い出が、大切な人との日常を少し特別にしてくれるようなお話です。


【先に謝っておきます】

 感想(兼紹介文)のなかで、めちゃくちゃ「急須」出てきます。うるさくてすみません……(笑)


【感想】

 突然ですが、皆さんはお茶を飲むでしょうか。

「飲む」とお答えになった方のなかで、急須に茶葉を入れて飲まれる方はどれくらいいるでしょうか。


 ある統計によれば、10代から60代までの1,700人程度を調査したところ、そのうちの三割程度しか急須でお茶を飲む人がいないそうです。それも若者の「急須離れ」が広がっているため今後も減っていくのではないかと、その記事には書いてありました。(日本は減っているようですが、外国の方の飲む量が増えているようです)


『ほうじ茶をどうぞ』では、タイトルの通りほうじ茶がでてきます。

 実家から離れて一人暮らしをする青年が、和食器を扱っているお店を通りがかり、以前実家で急須でお茶を入れていたことを思い出して、急須を買うのです。

 日常の一場面を切り取ったような些細なお話なのですが、細部に心温まるお話や気遣いが散りばめられていて、普段から急須でお茶を入れる私としては読んでいて嬉しくなりました。


 私はティーバッグに入っているほうじ茶なんかも、急須に入れて飲みます。そうするだけで苦みが減りまろやかになるので(私はそう感じます)、急須は意外と有用です。

 また急須の形や入れ方、お湯の沸かし方など、組み合わせ次第でお茶の味のおいしさが違うので、この世界も奥深くて面白いなと感じます。


 そんな風に日々思っているので、できたらおいしいお茶を皆さんに是非味わってほしいものですが、そう簡単でもないということも重々承知しています。急須の扱い方を知らないとどうしたらいいか戸惑うでしょうし、茶葉を捨てるのも面倒だという声も聞いたことがあるので、軽い気持ちでおすすめするのはよくないと思っています。


 でも、『ほうじ茶をどうぞ』を読んだら、主人公の青年が入れてくれたほうじ茶の柔らかな香りにきっと惹かれるはずです。ご自身では急須でお茶を入れない方も、よかったら物語のなかで入れられる、心の籠ったお茶を飲んでみてはいかがでしょうか。特に疲れている方や、ストレスで心がカチコチになっている方は気持ちがほぐれるのではないかと思います。

 気になった方は読んでみてください。


 今日は『ほうじ茶をどうぞ』をご紹介しました。

 それでは次回、またお会いしましょう。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る