第80話 『白い絵の具』 御角さん

〇作品 『白い絵の具』

 https://kakuyomu.jp/works/16817139557386392001

 

〇作者 御角さん


【作品の状態】

 短編・完結済!


【セルフレイティング】

 なし。


【作品を見つけた経緯】

 天くじらさんのレビューを拝見し、読んでみようと思いました。


【ざっくりと内容説明】

 夜空を描く作家と、宇宙の物語です。

 たった千字程度しかありませんが、綴られる世界観は壮大です。


【感想】

「絵具」と「宇宙」を絡めた内容が、興味深いと思いました。


 主人公は画家のようなのですが、よく「白い絵の具」を余らせるというんですね。皆さんも学校の美術の授業などで経験がおありだと思いますが、一番使う絵具は「白」だったはず。少なくとも私は「白」をよく買い足していました。


 何故、白が一番無くなるのかといえば、それが絵の具のなかで最も明るい色だからです。最近は学校で使う絵具の色も増えて来たので、水色やピンクなんかも最初から常備された状態になっていますが、以前は水色を作るには青に白を足していました。まあ、青+白にしてしまうと、白濁とした水色になって、澄んだ水色には遠くなってしまうんですけど、それでも青よりも明るい色を作ることができます。


 これ以上色の話をすると科学の話になってしまうので、詳しいことは割愛しますが(笑)、そうやって白い色を多く使っていた経験があります。


 しかし主人公は、白が余って、黒や藍色といった暗い色が無くなるというのです。もしや怖い絵でも描いているのかなと思いきや、夜空を描いていたんですね。それなら当然、黒や藍色が無くなり、白が余るわけです。

 そしてこの「余った白い絵の具」に特別な思いをのせて、お話が語られていくのですが、壮大で美しく、相手を思った素敵な話なのです。


 注目すべきキーワードは「余った白い絵の具」「真珠」「月」「宇宙スペース」。


 見えない部分に潜む秘密に興味をそそられる方は、きっと楽しめることでしょう。気になった方は、是非読んでみてください。


 今日は『白い絵の具』をご紹介しました。

 それでは次回、またお会いしましょう。

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