第78話 『【KAC2023⑤】ルネサンス筋肉小話~レオナルドVSミケランジェロ~』 鐘古こよみさん

〇作品 『【KAC2023⑤】ルネサンス筋肉小話~レオナルドVSミケランジェロ~』

 https://kakuyomu.jp/works/16817330654248065587

 

〇作者 鐘古こよみさん


【作品の状態】

 短編・完結済!


【セルフレイティング】

 なし。


【作品を見つけた経緯】

『【KAC2023③】ぐちゃぐちゃ悪魔と文字使い』が面白かったので、KACシリーズを読んでいたところこちらを発見しました。


【ざっくりと内容説明】

 タイトル通りのレオナルドVSミケランジェロの戦いです。西洋美術史の二大巨匠の対決に笑わされました。


【作品への一言】

 そもそもKACの「筋肉」というお題で、この二人を主人公に作品をお書きになったことがすごいと思います。多くの方が知っているだけに下手なことが書けませんし、作者さんの挑戦する意欲というか、捻って考えているところに脱帽です。


【感想】

 面白い話ですし、絵画に詳しくない方でも十分楽しめる内容だと思います。


 レオナルド・ダ・ヴィンチとミケランジェロ・ブオナローティといえば、誰もが知っている芸術家ですね。

 レオナルドであれば絵画の『モナ・リザ』、ミケランジェロであれば彫刻の『ダヴィデ』像が有名ではないかと思います。


 その歴史に残る二人が「筋肉絵画の描写対決」をするというのです。

 絵画対決なので内容自体はきちんとしているのですが、地の文に時々ふざけた調子の言葉が入っていてくすっと笑えます。私がとくにウケたのはこの一文。


>「オワタ\(^o^)/」のラテン語が脳裏を掠め(以下略)


 ラテン語は、今でもそうですが学術・宗教用語として用いられていました。そのため、学ぶ者は必ずラテン語を習得しなければならず、そこでも学びの格差というものが生まれていました(確かそうだったかと思います。曖昧情報ですみません)。


 そのため私の中ではラテン語は格式高い言葉という認識があったので、「『オワタ\(^o^)/』がラテン語」というのが面白いなと思いました。(実際ラテン語でどう表現するのかは分かりませんが<笑>)


 このように作者さんの言葉のチョイスも光っていましたが、レオナルドとミケランジェロの対決も面白いです。彼らの性格も垣間見えますし、どういう絵を描くのかというワクワク感もあります。

 また、当時どういう方法で絵画が描かれていたのかということもさらっと説明してあるので、知らない方は初めての発見があって面白いと思いますし、西洋絵画に触れたことがあるかたにとっては、「分かるわー」となるのではないかなと思います。


 それと、最後にギャラリーがしていることが、バンクシーの壁画などにしていることに近くて、それもまた「現代」らしい内容になっていて面白かったです。

 とにかく見どころ満載の作品です。興味がある方は是非読んでみてください!


 今日は『【KAC2023⑤】ルネサンス筋肉小話~レオナルドVSミケランジェロ~』をご紹介しました。

 それでは次回、またお会いしましょう。

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