第39話 『お土産ボイコット同盟』 初音さん
〇作品 『お土産ボイコット同盟』
https://kakuyomu.jp/works/1177354054888891185
〇作者 初音さん
【作品の状態】
短編。完結済。
【作品を見つけた経緯】
元々作者さんの『浅葱色の桜』シリーズを読んでいて、他の作品を読んでみようと思い、こちらの作品を読んでみました。
【ざっくりと内容説明】
職場にお土産を買ってくる文化についてのお話です。
【感想】
皆さんの職場には、お土産文化はあるでしょうか?
私の職場には、なんとなーくあるようなないような、どちらかというとその人の人柄に任せられているような感じがあります。しかしそのせいで、私はプレッシャーを感じながら買っている気がします(笑)
入社したばかりのころは、フロアに20人近くいる部署のお土産を買うのに苦労した記憶があります。東京に出掛けた際、帰りの新幹線の時間が迫っているなか、「安くて数がある方を買うか」「高いが見た目のよいものを買うのか」を悶々と悩みました。結局、「安くて数がある方」を買ったのですが、実際配ってみたときはなんだか、もやっとした気持ちになった記憶があります。
さて、このお話の主人公も職場に持って行く「お土産」のことで悩みます。
最初は、義務のようになってしまっているので、無難なものを買えばいいと思っていた主人公ですが、あるとき職場で最年長の川端さんが、話題のお菓子をお土産で買って来てくれるのです。それはとても美味しかったのですが、一方でもやもやとした気持ちにさせられます。
それは、「最年長の川端さんが話題のお菓子を買ってきてくれたのだから、今後は、それと同じくらいのクオリティのものを買ってくる必要があるのではないか」という、発想が生まれてしまったせいです。
実際、そのあとに旅行に行った人たちのお土産は、以前よりもクオリティの高いものになっていってしまい、美味しいものを買わなくてはいけないプレッシャーを感じるようになってしまいます。
そんななか、新入社員の前田くんが大阪に旅行に行ったお土産として、小さなたこ焼き煎餅を買ってくるのですが、一部の女子社員が基準としているお土産レベルに達していなかったようで、彼女たちは不満を漏らし、極めつけにこう言うのです。「もっとお土産のセンスを磨かないとダメね!」と。
これを聞いた主人公は、ある行動に出るのですが……、それは是非本編でご確認ください♪
お土産を買うことにプレッシャーや義務のようなものを感じている人にとっては、きっと共感できるでしょうし、最後のどんでん返しのような展開に気持ちがすっきりすると思います。
主人公、(前田くんにとって)いい先輩だなぁと読みつつも、ラストであの人がいいところをさらりと持って行ったことに笑ってしまいましたが、爽快なお話をお求めの方はきっと楽しむことができると思います。気になる方は、読んでみてはいかがでしょうか。
今日は『お土産ボイコット同盟』をご紹介しました。
それでは次回、またお会いしましょう。
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