第3話
「かーいくん」
「かいくんです」
現在、廣瀬家。いつものようにリビングにて最近ハマっているス○ブラをやっている。
ニンテン○ース○ッチのス○ブラはまだまだ歴が短いが、持ち前のセンスで今ではオンライン対戦も連戦連勝。物凄いチームワークで2対2では負け無しである。
ちなみに体勢はいつも通り、海が胡座をしている上に詩音が座るいつものやつである。
「明日ね、お父さんが久々にどうだ?って」
「……あぁ、あれね。はいはい……ん、メテオよろ」
「りょーかい」
可愛らしい笑みからのメテオが炸裂。敵のキャラの残機がゼロになって勝利のBGMが流れた。
「いつ?」
「うーん……確か九州から出るのが5時って言ってたから……7時くらい?」
「じゃあ8時だな……ほれ、夜ご飯買いに行くぞ」
「はーい。ちゅーする?」
「いつでも出来るけどする」
この謎の二人の会話だが、天草家は歴史ある剣術一家らしい。
詳しいことはぶっちゃけ考えるのがめんどーーーごほんごほん。とりあえず、凄い。
政府からも帯刀の許可も貰っている、由緒ある家だ。
ちなみに、天草家はお隣さんだが、道場はちょっと離れた場所にある。何故海が剣術を習っているかと言うと全て詩音のためである。
だって詩音と付き合いたいなら俺の屍を越えてゆけぇぇぇぇ!!と詩音ババ(師範代)に言われたらそりゃあやるでしょ。全部詩音のためである。
「今日は何が安い?」
「えっと……鶏肉かな。じゃあ唐揚げにしよっか!」
「おっけ。確かレモン切れてたからそれも追加で」
手を繋いで家を出る。鍵をしっかりと閉めて歩き出した。
「最近、山田さんちの奥さんが浮気してたって噂があるよ」
「え、あのおしどり夫婦が?」
もう会話からやはりそこら辺の夫婦の会話をしている(ど偏見)。
二人が醸し出す雰囲気も恋人たちのような甘々な空気ではなく、甘くはあるが、どこか落ち着きのある雰囲気を二人の歩くスピード、そして二人の距離から滲み出していた。
「ちなみに、私たちはお似合い夫婦って言われてるよ!やったね!かいくん!」
「うん、知ってる。だって俺たちだもんな」
「ねー。私たちだもんね!」
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