《登場人物紹介・3章まで》
〇アルベロ・ラッシュアウト 十五歳 F級→S級
愛玩型召喚獣『モグ』→寄生型召喚獣『ジャバウォック』
ラッシュアウト家の末っ子で落ちこぼれ。姉エステリーゼと兄ラシルドからは存在すら無視され、父と母も期待すらせず放置されて育った。アルベロを気にかけていたのは兄フギルだけ。気にかけるといっても小馬鹿にされてばかりだが、使用人やメイドにすらほとんど相手にされないアルベロにとって、兄フギルだけが家族と言える存在だった。
アースガルズ王国召喚学園に入学後、最低クラスのF級クラスに配属。アルベロと同じく落ちこぼれの仲間たちと親交を深めるが、『暴食』の魔人アベルの襲来でクラスメイトたちと最高の友人であるモグを失ってしまう。
死にかけたアルベロの意識の中でクラスメイトたちと邂逅、生きることを決意。モグの真の姿である寄生型召喚獣『ジャバウォック』を右腕に宿し、圧倒的力でアベルを始末した。
その後、学園が新たに設立した『S級』召喚士として、魔人を滅ぼしモグと約束した平穏な日常を手に入れるために戦うことを決意。
ジャバウォックの能力は『硬化』で、触れたモノを極限まで硬くする。固めたモノはジャバウォックですら破壊できず、固められるモノに制約はない。空間、時間、細かな粒子、空気と制限がない。力は未だに完全ではなく、その正体も不明。
また、『冥眼バロール』という、召喚獣の世界を見る眼を持つ。
〇アーシェ 十五歳 B級→S級
飛行型召喚獣『グリフォン』
アルベロの幼馴染で、ラッシュアウト家に仕える執事の家系に生まれた少女。
同い年のアルベロとはラッシュアウト家の裏庭でよく遊んだ仲で、モグを抱っこしてスリスリするのが好きだった。今はグリフォンに嫉妬されるのでやらない。
アルベロが子供のころに「結婚しよう」と言ったことを今でも本気にしている。
ラピスとはよき友人。だが、ラピスとアルベロの距離が近いと嫉妬する。
グリフォンの能力は『気体制御』で、風の流れを自在に操ることが可能な万能タイプ。凡庸性が高く、子供のころからエステリーゼに目を付けられていた。
〇ラピスラズリ・キララ・フラグメント 十五歳 B級→S級
相棒型召喚獣『マルコシアス』
アースガルズ王国貴族、公爵家の令嬢。
薄い水色っぽい銀髪ストレートヘアに、人形のように整った顔立ち。
けっこうな毒舌天然で、悪気がないのに変なことを言ってしまう。
公爵令嬢で家事や料理などしたことがない。風呂に入るのもメイドが数人がかりで行っていたので、シャワーヘッドのことを知らなかった。
アルベロに裸を見られたことを未だに気にしている。
マルコシアスは狼型の召喚獣、能力は『氷結』で氷を操る。
戦闘する場合、ラピスがマルコシアスに騎乗して指示を出し、ラピス自信も氷の剣を振るうことがある。
〇キッド 十七歳 S級
愛玩型召喚獣『ビリー』→寄生型召喚獣『ヘッズマン』
住んでいた村を『色欲』の魔人フロレンティアに滅ぼされ、両親と妹を目の前で殺された過去を持つ。
フロレンティアに襲われた際に瀕死の重傷を負い、召喚獣ビリーも失う。そしてビリーの意志により左腕が召喚獣と一体化した。
酒好きで意外と甘い物も好き。年上好きで、ガーネットが気になっている。
左腕を形状変化させ『銃』にすることができる。その際、翡翠石を散りばめたような質感に変化し、人差し指を銃口に翡翠の弾丸を発射できるようになる。
能力は『貫通』で、発射した翡翠弾はあらゆるモノを貫通する。だが、アルベロの『硬化』と互角。
『色欲』の魔人フロレンティアに復讐するために旅をしており、アースガルズ王国で魔人が滅ぼされたと情報を聞いて調べていたところでアルベロたちと出会う。
魔人の情報を得るためにアースガルズ召喚学園に入学。S級に配属された。
〇メテオール ??歳 アースガルズ召喚学園校長
召喚獣不明
かつて魔帝を封印した伝説の二十一人の一人。
現在はアースガルズ召喚学園の校長。
学生時代は落ちこぼれで、お情けでE級に昇格して卒業した。
『
アルベロのためにS級という等級を設立。対価として様々な物を失っていることはガーネットくらいしか知らない。
〇ガーネット 七十歳? アースガルズ召喚学園教師
召喚獣不明
かつて魔帝を封印した伝説の二十一人の一人。
現在はS級専属教師。
七十を超えているが容姿は二十代前半。本人曰く『なぜか老化しない』らしい。
恐らく王国一の知識を持つ。
フラグメント公爵家出身で、実質影の支配者。
ラピスを可愛がっており、家族から期待されすぎている現状を心配している。
〇ダモクレス
相棒型召喚獣タイタン
かつて魔帝を封印した二十一人の召喚士の一人。
その時の戦いで右腕を失い隻腕となっている。だが、ダモクレスを知る人は『隻腕のが強い』と言うらしく、今も鍛錬を欠かしていない。
平民。爵位をもらえるはずだったが拒否。今はアースガルズ王国の騎士・兵士・召喚士全般を鍛えるトレーナー。見込みのある人を引き抜き警備隊を作り、町の治安を守っている。
好きな物は肉。嫌いな物は小難しい話。
〇F級の仲間たち。
ラッツ・アルベロの悪友その一。エッチな本をベッド下に隠していた。アベルの襲撃により死亡。
ハウル・アルベロの悪友その二。冷静沈着で真面目。アベル襲来時、アルベロを庇い死亡。
マーロン・アルベロの悪友その三。ふとっちょで大食い。アベル襲撃時、校舎の木片が突き刺さり死亡。
レイチェル・F級のまとめ役。アベルに最初に殺された。
ラビィ・アルベロを好きだった少女。オズワルドに連れられアベル襲撃から逃げていたが、クラスメイトが心配になりオズワルドを振り切ってF級校舎へ戻った。アルベロを守り死亡。心の中でアルベロに告白し、満足げに消えていった。
〇エステリーゼ・ラッシュアウト 十八歳 A級
相棒型召喚獣アークナイト。
アースガルズ召喚学園の生徒会長にして、数少ないA級召喚士。
その実力は本物。現B級生徒が束になっても適わないほど。
等級至上主義という『召喚士は等級こそ全て』という思想に染まっている。特A級を除いたA級召喚士こそが最強であり、アースガルズ王国の召喚士を率いるべき存在と考えている。
ラッシュアウト家次期当主で、現在は辺境の男爵だが、自分の代で爵位を上げることを夢見ている。
弟のラシルド、フギルには期待。アルベロには見向きもせず、声すらかけなかった。
戦闘スタイルは、三メートルほどの騎士風召喚獣アークナイトと共に、自らが剣を振って戦うスタイル。エステリーゼ自身も『アースガルズ王国剣術』の達人。剣の才能が千年に一人の逸材とまで言われていた。
S級の存在を許容できず、アルベロを退学に追い込もうとしている。
〇ラシルド・ラッシュアウト 十七歳 B級
装備型召喚獣ライボルトアックス
アースガルズ召喚学園の風紀委員。
姉エステリーゼを崇拝し、そのためにラッシュアウト家の当主の座を譲った。
装備型召喚獣ライボルトアックスを振うため、ラシルド自身も相当に鍛えこんでいる。
実は、戦闘力こそ高いが実戦経験があまりない。アルベロとの闘いではそこを突かれ敗北した。
〇フギル・ラッシュアウト 十六歳 B級
相棒型召喚獣ゴーレム
アースガルズ召喚学園の生徒会役員。
姉エステリーゼを崇拝、兄ラシルドを尊敬している。
召喚獣ゴーレムの能力は『組み換え』で、岩の身体を組み換え自由自在な身体を作る。
弟アルベロを小馬鹿にしていた。
フギルは、アルベロが両親はもちろん、兄や姉すら話しかけていないことに気付かなかった。なのでラッシュアウト家で話しかけるのはフギルのみで、アルベロにとっては『兄』だった。
アルベロが兄と認めてくれることに困惑する。
〇リデル 十六歳 S級
愛玩型召喚獣ピンク→寄生型召喚獣『レッドクイーン』
どこにでもいる普通の少女。父と母と妹の三人暮らしだった。
人口に三百人ほどの小さな村で暮らしていたが、ミノタウロスの大量発生により村が襲われ、両足を失う重傷を負うが生き残る。その時『死にたくない』と願ったことで召喚獣が応え、新しい両足に生まれ変わった。
アルベロやキッドのような『闘争心』がない。家族、家、村を失ったショックで心を閉ざしていたが、魔人ヒュブリスがスタンピードを意図的に起こしたと知り激高。初めて全力で戦った。
能力は『兵装』で、機械仕掛けの脚を自由自在に組み換え武器に変える。
現在は『
〇アベル
『暴食』の魔人。
魔人の中では一番の若手で最弱。
アースガルズ召喚学園に単身乗り込み、F級生徒を皆殺しにした。
アースガルズ王国に手を出すなという兄弟たちの忠告を無視した。
真の姿は『巨大な口』で、何でも食べる大きな口。白い炎を操る怪物。
ジャバウォックに覚醒したアルベロと戦うが手も足もでず敗北。『硬化』の力で時間と止められ、空間を圧縮されて圧死した。
〇ヒュブリス
『傲慢』の魔人。
アースガルズ領土にある小さな村を徹底的に裕福にし人間を肥え太らせて傲慢になるよう教育していた。
人間を直接殺さず『破滅』させる。今まで破滅した人間は全て自殺している。
召喚獣としての能力は『財宝錬成』で、ヒュブリスが『宝』と認識したものを無限に生み出せる。
真の姿は巨大な黄金のカエル。自分が作りだした楽園を崩壊させ、アルベロたちを追い詰める。
最後は、アルベロの『冥眼バロール』に弱点を見抜かれ、キッドの切り札である『
◇◇◇◇◇◇
魔帝
かつて世界を滅ぼしかけた最強最悪の召喚士。
一人一体しか呼べない召喚獣を無限に呼び出すことができた。
その中でも特に凶悪な七体の召喚獣『魔人』を呼び出し、世界を危機に陥れる。
だが、アースガルズ王国最強の二十一人の召喚士と戦い封印される。
現在は封印を破り、力を回復させている。
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