宿での検証。
ジン視点。だけどリディアのターン。
目覚るとリディアの顔が目の前にあった。
一瞬見惚れて視線を外すが、自然と見とれてしまう。
えっと、なんか柔らかいモノが腕に当たってるんですけど……
視線を外しながらリディアと「起きても構わない」という意識でも軽い刺激だと目覚めない。という事をシェアする。
というか、柔らかいモノが当たってるんですが……
・
・
・
リディアがベッドに横になり、三時間の睡眠。
三十分後に触れる事にする。
柔らかいモノ当たってたよな……当ててたのか?
これから眠っているリディアに触れるんだよな。
えっと、触れていいのか?
軽いパニック
「検証」を理由に眠っていて意識の無いリディアの柔らかいモノに触れたりするのは、フェアでは無いと思う。
アバターでもプレイヤーでも無い「意思」こそが本質だと感じているから。
眠っていて「意識」の無い状態のリディアの柔らかいモノに触れるのは、リディアの「意思」を軽んじでいるような……
もしリディアの柔らかい所に触れるのならば、リディアに意識がある時に触れる
意識のしっかりとしている時のリディアの「意思」を尊重する
自分がアバターでありプレイヤーである。というメタ意識に誘導する。
心を落ち着かせ、自分が中心となって世界が創られている。という感覚に入る。
メタ意識でいる事で「賢者モード」でいながら、時間に意識を向ける。
リディアが眠ってから三十分経ったのでリディアに触れる事にする。
自分を中心として世界が創られている。という感覚。
世界が「背景」に過ぎない。という感覚。
リディアを視界に入れる。
……その世界の中でリディアの存在が際立つ。
創られた「背景」の中で、自分とリディアしか存在していないような感覚。
「賢者モード」で居られるように強く意識する。
リディアに触れていく。
「賢者モード」でいる事を意識しながら、「起きても構わない」という感じで触れていく。
……ダメだ。
メタ意識でいても、リディアの存在感が強すぎて「賢者モード」が崩れていく。
少し意識をズラそう。
リディアの美形MODはなんだろう?
ヴァニラ?それともサファイア?
リディアの姿がアバターで美形化MODで作成されていると意識する。
あくまでもMODで創られたアバターに過ぎないんだと強く意識する。
……ムリ。
「賢者モード」は崩れてしまった。
「検証」に意識を向ける。
「検証」に必要の無い所には触れないように意識して触れる。
不意に、リディアの柔らかい所が腕に当たっていた事を思い出してしまう。
「検証」に必要の無い所に触れてしまいそうになる。
「クッ、静まれ、オレの右腕」
厨二なセリフを口に出す。
奥歯を強く噛み締める。
強めの刺激を与えてリディアを起こす。
********************
リディア視点
設定時間の前に目が覚める。
ジンを見るとかなり消耗している様子。
「起きても構わない」という意識でも、刺激が弱いと目覚めない。
という事か「検証」できたわ。
ジンは眠っている私にどんな風に触れたかしら?
でもジンが消耗した様子。
少し「検証」を考えた方がいいかしら?
私の「からかい」も入っているから、ジンの負担になるのは嫌だもの。
ジンと時間を設定した「睡眠」で刺激を受けた場合どうなるか?という検証だったけど……
明日、ジンともっと話しあってから、先を決めた方がいいかしら?
軽く話しをしてから、翌朝まで「睡眠」を取ることにしたわ。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ジンは賢者の称号を得られなかった。
代わりに厨二の称号を得た。
その称号の影響で、異性関係に思春期的な反応をしてしまうようになった。
こんな感じかも知れません。
あと、ジンは「Should」(べき)という視点が、自分が中心という主人公の視点ではなく、外界中心の視点だと気づいているのですが
リディアの「意思」を大切にする
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます