リディアとの話の続き

 リディアにこの世界へ来てからの事を話した。


 酒場であったガティアスさんとの件で、リディアは爆笑した。



 「あ~確かにSOEだとそれはあるかも、私もSOEプレイしてたとき、酒場で(フレーバー)で酒を飲んで、中毒になった事あるし。


 SOEあるあるよね~。


 あーこんなに笑ったの久しぶり。


 この世界に来てから、結構気を張ってたみたい。


 でも、蛮族認定って、、クスっ


 貴方のアバターって近未来の設定でしょ


 それが中世ファンタジーの世界で蛮族扱いって、あー可笑しい」



 「蛮族認定されたのは想定外だった。たどたどしい喋りと、カバーストーリーが、ね。

 目立つつもりもないし、目立ったのはガティアスさん。俺はその引き立て役レベルさ」


 倉庫システムを解禁するために、パークを取得している事。夜目のパークも取った事も伝えた。


 この世界の魔術の事、魔導具の事、子爵領の地図を見せ、マップと参照して辿ったルートも伝えた。


 リディアは魔術に付いて、興味津々だった。



 リディアの話を聞く。


 ゲームを開始して、神殿でチュートリアルを終えEOSの舞台に転送される。その転送中に気が付いたらこの世界にいた。との事。



 EOS8では、キャラメイクを兼ねたチュートリアルを神殿で行い、そこで特性等を選んだ後EOSの舞台に転送されるんだ。その時選んだ特性等からスキルも上がってレベル2からスタート。


 レベル2の時だけ取得出来るパークもあり、特性とパークで大まかなアバターの方向性が決まる。



 特性は、初回プレイはオールマイティーが推奨されていた。難易度も低い。



 二順目以降で隠密特化とかの特性を選ぶのが一般的。魔法特化もあるけど、プレーヤースキルが高い人向けの縛りプレイという位置付け。



 で、リディアの特性は魔法特化だったんだ。


 レベル2の時のパークは天性の魔法の才。


 このパークは、魔法のレベルが一定まで上がると、魔法書が無くても呪文を自力で習得可能。というフレーバー的なパーク。


 自力習得した魔法は、呪文書で習得した魔法よりも、消費MPが少なくなるというボーナスもあるが、誤差範囲。



 分かりやすく言うと、システムを使って縛りプレイをする。という感じ。


 まぁ3キャラ目だから、そういうプレイも判る。


 この世界に来た場所は、俺がきた場所と同じあたりだった。


 そこから南下して、開拓村にたどり着き、レーソンの村を経由してこの街へ来たとの事。



 途中、ゴブリンとホーンラビット、グラスウルフを倒した。グラスウルフは単独の個体だけを狙ったらしい。



 村では、男に言い寄られたりして、めんどくさかったようだ。



 「この世界の男というか人ってなにか薄く感じるし、正直迷惑だった。それが嫌で戦化粧もしたの」



 彼女の戦化粧は、ダウンロードコンテンツの特典アイテムの容姿変更アイテムで付けたモノらしい。



 容姿変更アイテムは非消費アイテムで、元の外見に幾つかのパターンの戦化粧を追加できたり、男性にはさらにかなり多くの髭のパターンを選んだり出来る。(何故にそんなにヒゲに拘る)


 もちろん戦化粧や髭を無くす事も出来る。




 そしてインベントリ内で容姿変更アイテムを使って、戦化粧を消す。



 「これが、元々の外見」


 と言って笑う。



 美少女と言っても良い美人である。


 「あ、外見に関してのMODに付いては聞かないでね、それはマナー違反よ」と笑う。


 食事をとっていないことに気づき、お互いにインベントリから串焼き等を取り出す。



 俺は、レーションを取り出しリディアに見せる。


 「SOEファンだったらこのレーションって、マンガ肉みたいな位置付けだと思うんだ食べてみる?」



 と言って、リディアにレーションを勧める。


 「確かにアノ肉みたいな位置付けよね。頂くわ」と言って、レーションをナイフで切って食べる。


 口に含んだ後、目を見開く。


 俺は「作中で、NPCが『レーションばかりで嫌になっちまうぜ』とか言ってたのわかるでしょ」と笑った。

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