滅私 羽田圭介
極端なミニマリストが、一人の男との再会から、自分の生き方に疑問を持ち、ものを持つ生き方へとシフトしていく話し。ラストは驚かされた
ミニマリストといいながら、みんな思考を放棄している。
何もなくなった家の中で何を生きがいにするのだろうみたいな記述があり、子供が生まれた家族がミニマリストを継続できなかったり、主人公の生活と痴呆症の祖母の生活を比較したり、いろいろ考えさせられた
主人公のせいで片目を失ったこと以外すべてを手に入れた男と、すべてを手放して金だけを手に入れた主人公の空虚さの対比はやはり素晴らしいよな。ラストシーンで主人公は咎を追うことで何かを得たのだろうか?そのあたりの漫画的なラストには評価が分かれるところではあるけど、坂口安吾の話が出てきたから、あぁ、そうかと思った。
個人的なおかしみとしては、HDDドライブに思い出の写真を保存していたら、HDDドライブの不良で全データサルベージ不能になってしまい、2年分の思い出が消えてしまったところだった。その時に、彼は痴ほう症の祖母が記憶を失っていくことと、自分がミニマリスト生活を送っていることと何も変わらないことに気づく。
僕は書評を書く事にした 高見もや @takashiba335
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