第318話 預言者アブラハの懺悔①

ベルゼブルの使者がもたらした

「金の牛」像の攻撃は

スンツヴァル王都は、アポリュオン

ギルデロイ王都は、ナミとソルカによって民は救出され

混乱は最小限に留める事ができていた


しかしアーサー国は

3日目の夕刻になっても

「金の牛」像を拝む行為を続けており

人々は魅惑な魔力から解放されず

己の意思に反する行動を強いられ

眼から血の涙を流し

非常に苦しんでいた・・


なぜならアーサー国は

「赤い星」総督であったアポリュオンの

支配した期間が、あまりにも長かった為


国力はかなり低下しており

葵聖巫女がもたらした

第一神災から第七神災の傷跡から

回復できずにいたからだ・・・


しかも長年ルエラ民族を奴隷化し

数えきれない悪事を働いてきた為


民を正しく導く指導者が

育っていない事が

復旧に足踏みしてしまう要因となっていた


民は、聖巫女AOIによって

神の奇跡を体験し

一度は、心捕えられていたが

根本的な改心には至らず

古い性質から抜け出せない弱さが

国全体に広がっていた


「どうしたらこの国を

悪しき習慣から解放し 

正しい道を選択し

従順に神と向き合い 

真っ当な歩みができるだろうか?」


総督代理になった

預言者アブラハは

7大陸世界会議を終えて

すぐに帰還するが


アーサー国の再建は難航しており

復興の足掛かりが

見いだせないでいた

彼らは、もともと信仰心に乏しく

しかも「金の牛」像が

彼らをより堕落させ 

国を破滅させていた・・


また前王であるバラク王に

敵意を向きだしており

バラク王一族を十字架刑にかけろ!

騒動がどんどん大きくなっている。。

さらなる混乱を招いていた


預言者アブラハは

解決の糸口が見いだせず

途方にくれていた・・・


「聖巫女AOI様がおられたら・・

このような騒動・・

速やかに解決して下さるものを・・」



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