第319話 預言者アブラハの懺悔②

預言者アブラハは

八方塞になっている上

民達の不満は、総督代理アブラハにまで

普及しつつあり 

身の危険を感じてきた


「起源の存在;神よ!

混乱しているアーサー国を 

どうかお助けください!

私は あまりにも無力・・・

どうしたら 民にかけられた

「金の牛」像の呪いから

救い出す事ができるでしょうか?


どうか・・我に

彼らを救い出す力を与えてください!」


アブラハは断食をし

ひたすら宮殿で 

神に祈りを捧げていた



その時だ!


エデンの園で復活を果たした

聖巫女AOIが

アブラハの心に直接 

語りかけてきた!


「預言者アブラハよ!

恐れるな!

我らの神が、共におられる!


私はまだ完全な復活に・・・至っていないが・・

私の霊力は回復し 

以前と比較できない程

偉大な力が備わりつつある!!


さぁ!今あなたに

私の力を授けよう!!


しかし神の力を受けるには・・・

お前に欠けたもの

超えるべき壁

大きな罪が・・存在している


預言者アブラハよ!

お前は アーサー国を救う為に

どのような覚悟を持っているか!


ルエラ民族を

50年間奴隷とし拘束し

死ぬほどの苦しみを与えてきた

敵国であった筈だ!


お前の心に憎しみは残っていないか?」


「・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・」

確かに。。

私の心は この国を まだ・・

赦せてはいない・・・


・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・


起源の存在:神よ!

どうかこの罪深い 私の罪を

許せない心 裁く心を・・

お赦しください!


私は・・・敵であった

この国が我が民族にもたらした

全ての暴挙を 赦します!


彼らを 愛します!」



≪預言者アブラハの祈りは

天にまで届いた≫

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