第281話 葵巫女VSアポリュオン④

葵巫女は黙って

アポリュオンの

壮絶な過去の出来事を聞いていたが

アポリュオンの身勝手な発言に

心を痛めた


そして黙っていられなくなった・・・


「アポリュオン!

あなたは人生に何を

求めていたのですか?


初代巫女様の妹であり

妖性族の優秀な守護者

民に慕われ 尊敬されていた立場

誰もが羨む幸せな人生であった筈!


それなのに

あなたは己のつまらない欲求

自己中心的で身勝手な行動をし


この世界に大きな混乱をもたらした

それは許しがたい大きな過ち!

初代巫女様は妹のあなたの行為に

どれだけ胸を痛められた事か・・

分かっているのですか?」


「何を言う!?

巫女よ!

お前に何が分かる!!


お前は姉と私の

関係を知らないだろう

偉そうな事を言うでないわ!!!」


アポリュオン大声で叫ぶと再び

神魔具「赤星劔」を振り上げ

葵巫女に切りかかった!


葵巫女はモーゼの杖で

攻撃を受け、交し流すと

『神覚醒の力』を発動した


そして巫女ヴェールを外し

自身が持つ力の増幅させた


先のゴモラとの戦いでは

2倍の増幅を図り

難なく倒すことができた


しかし最大10倍まで

増幅が可能であり

葵巫女は、秘めたる力を発動させると

闇をも切り裂く

金色の光が空間を支配すると

モーゼの杖は次元のオーラを放ちはじめた


かつて大陸エデンと大陸ギホンが

地殻変動で分断される切っ掛けとなった

渾身の一撃をアポリュオンに放った


葵巫女の攻撃は凄まじかった

天地を揺るがす波動が

アポリュオンに襲い掛かり

アーサー国領土全体を震撼させた


アポリュオンは

攻撃を受けきれず

大地深くに身体がめりこんだ


「グハッ」

葵巫女の攻撃は

アポリュオンの予想を超えていた


「くっ・・・まさか

これ程とは・・・

しかし想定内だ!!」



アポリュオンは

初代巫女と戦った時代より

遥かに進化しており

初代巫女の技を知り尽くしていた


アポリュオンの全身は傷つき

深手を負っているようだったが・・

どうも様子がおかしい・・


アポリュオンの傷はふさがり

全くダメージを受けておらず

徐々に力が増幅していく様子に

葵巫女はひどく驚愕した・・


「どういう事!?

何故アポリュオンは・・

ダメージを受けないの?」



しかし葵巫女も

力の全てを出していた訳ではなく

先のゴモラとの戦いの前に


起源の存在:神と対話しており

今回のアポリュオンとの戦いに向け

『第七神災 血滅の儀」を

用いることを許されていた


「神よ!

アポリュオンとの戦い

どうか勝利させてください!


私の愛する人達を!

この世界が暗黒の力に

支配されない為に!!!」


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