第275話 1万会衆との祈り

第六神災「太陽消滅」

3日目の朝が訪れた

人々は闇が覆い 

光が失った世界で過ごす中で

真の光 神に身を寄せる事が

いかに尊い事であり!意味があり

価値がある事か・・を身に染みて感じていた


そして全ての民が身を低くし

神を求める心 渇望する魂

癒しを求める心が 増し加わっており

アーサー国の町のいたる所で

二人三人が集まり 

共に祈りを捧げるようになっていた


「葵巫女様!!

皆が共に祈りたい!

と申しております」


族長アロンが葵巫女に

声をかけると


葵巫女は立ち上がり

集められた1万の会衆の前に立ち

静かに語り掛けた


◆◇


「愛するアーサー国

そして我が同胞ルエラ民族の人々よ!


皆の祈りは 神に届いています!

神は生きておられます!

そしてこの国のただ中に

座しておられるのです!

その事が分かりますか!!」


人々は葵巫女の問いかけに

頷き、同調し・・涙を流していた


「この戦いは

主の戦いです!


神が我らと共におられます!

何を恐れる必要がありますか!!


アポリュオン率いる

「赤い星」ゴモラの術者たちは

第六神災「太陽消滅」の前に

成すすべなく追い詰められています


いよいよ最終決戦が近づいています!

心の準備はできていますか?


私達が共に祈り合う中で

神が我らに力を与え

進むべき道を示し 

勝利の栄冠を

与えて下さいます!!


ゴモラは恐らく

禁じ手の魔術を用い

予想を超えた攻撃をしかけてくるでしょう!


しかし安心してください!

神が私達を守って下さいます!


ただ恐れないで 

神を信頼してください!


これから『第七神災 血滅の儀」

最後の神災がなされる時

アーサー国はこれまで見た事がない

神の裁きと救いの御業を

知る事でしょう!


みなさんは自分の目で見

耳で聞き、心と身体で経験した事を

決して忘れないでください!


この場に居合わせなかった同胞と

子供たち子孫に必ず

広め伝えてください!


神がなさる事は

全て時に叶って義であり

求める者を 正しい道に導きます!!


そして夢と希望を

与えて下さるのです!


悪に負けてはなりません!

心が神から離れると

人は安易に信仰から離れ

簡単に堕落し

昔の悪い習慣に逆戻りしてしまいます!

それだけ人は弱い存在なのです・・


しかし真っすぐ神を見続けるなら

神は優しく語り掛け

私達が道を踏み外しそうに

なったとしても・・・


必ず迷いし羊を捜し出す

羊飼いのように

私達を優しく抱き上げ

救い出してくださいます!


心を強くし

神に向かい祈るのです!

『祈りは力』です!

これは神の約束です!


どうか信じてください!!

今共に神に祈りましょう!!


□  ◆◇


『主よ 私はあなたに身を避けています

私が決して 恥を見ないようにしてください

あなたの義によって 私を救い

助け出してください!

あなたの耳を私に傾け

私を救い出してください!


私の避け所の岩となってください

いつでもそこに入れるように


あなたは私の救いを定められました

あなたは私の巌 私の砦なのです

我が神よ 私を悪者の手から助け出してください!

不正を行う者や 残虐な者の手から』


不正を行う者 

残虐な者に手を貸していたもの

まだ犯した罪を悔い改めていない人が

この会衆に多くいます!


今悔い改めてください!

もし時を逃したら

再び 悪根の道に人生が支配されるでしょう!

悔い改めるのです!


神が あなたがたの罪を

全て背負い 赦してくださいます!


■◆ ◇


その夜

「赤馬」と一体化し

魔人化したゴモラが現れ


ついに!

葵巫女との直接対決が始まった!

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