第242話   ルエラ族長老アロン

「葵巫女様!

お待ちしておりました

私はルエラ族長老アロンと申します!

我民族の為に

長旅ご足労いただき

ありがとうございます!!


本当に・・・本当に・・

感謝しております!」


長老は心身とも

疲労困憊しており

葵巫女の到着を心待ちしていたようで

あ言葉を詰まらせていた・・


「葵巫女様

早速ですが、宿に案内させて頂き

今後の対策を相談させて下さい!」


「そこは安全ですか?」


「ご安心ください!

我々は奴隷という立場でありますが

アーサー国の中には

悪根の呪縛から解放され

味方になってくれる兵士が数人おります!」


「そうですか!

それは心強い!」


葵巫女は

隠れ宿へ向かった


◇◆


「アロン長老!

まず「赤い星」組織

総裁アポリュオンについて聞かせてください!

どのような人物ですか?」


「アポリュオン・・

謎多き人物です。。

非常に危険であり

性別と素性は不明・・


アーサー国バラク王を唆し

同盟国であったルエラ族に

突然!宣戦布告し

奴隷とし過酷な労働を課した

残虐非道な人物です!」


「奴隷宣言は

50年前ですよね?

今尚暗躍しているとは・・一体?」


「アポリュオンとは

これまで幾度も

対戦をしていますが・・

アポリュオンの圧倒的な魔の戦慄が

我らを圧倒し・・敗北へと追いやられました・


アポリュオンは何故か?

妖精族の秘術を

熟知しているのです・・」


「熟知とは・・

どういう事ですか?」


「そこが謎なのです・・・

しかし葵巫女様が

『第2の聖典とモーゼの杖』を

入手できたなら

対抗しえる力が得られる筈です!


第2の聖典とモーゼの杖には

自然界の力を操る神の力が

備わっていると言われており


伝説では海を真二つに

割ける事ができるそうです!」


「海を真二つに!?

そのような力が?」


「しかし侮れないのが

総裁アポリュオンも

同様の魔術を扱える!との事


しかし葵巫女様は

必ず勝利をもたらし!

ルエラ一族を救ってくださると

信じております!」


「分かりました!

起源の存在:神が

必ず勝利を与えて下さるでしょう!」


族長アロンと

ルエラ民族の人々は

感極まり・・共に手を取り合い

祈り続けるのであった


◇◆


「葵巫女様に

お伝えしなければならない

大切な伝言がございます・・」


「何ですか?」


「父君についてですが・・」


「父さんの消息を

掴んでいるのですか?」


「ええ!

捕えられている場所を特定しています!

我らの内通者が

実際に面会もできており

葵巫女様への手紙を

預かっております!


どうかお受け取りください!」


「父さんの手紙?」

葵巫女は父ダンの手紙を受け取った

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