第241話  大陸ギホン到着!

『ティーナ海賊団』と合流後

葵巫女の大陸エデンへの旅は

これまでになく順調であった


船長アビルダは

優れた航海術があり

「太陽羅針儀」を使って

自分たちの位置を突き止め

航海日数を数え

船のおおよその速度を計算し

太陽や星から方角を確認していた


「アビルダ!

凄い技術ですね!

ロック港を出向し

アルラ海とピスガ海を

これ程スムーズに航海できるとは!流石です!」


「いえ!葵巫女様の

ご加護の賜物です!」


実際、船長アビルダは

かなり驚いていた・・・


なぜならピスガ海は

難船事故が多発する海域であり

特に難所である「嵐の南洋」は

マグマが凝固した洪水玄武岩によって

厚く覆われており

常に海嵐が吹き荒れて

これまで多くの船が難破していた・・


熟練した船長アビルダであっても

難航する海域であったからだ


それだけに

葵巫女の存在が

天候を支配し

難なく航海できた事は奇跡といえた!


(実はクリス王子達が

無事に航海できたのも

葵巫女の加護のおかげであった)


「さぁ!葵巫女様

今回の航海で

アルラ海の南東にある

ムクキジル砂漠の町ヌドシャンへ

到着する事ができました!


この地は

我らの軍事拠点があり

アブラハ様の預言では

アーサー国との最後の戦いが

なされる地とのこと・・」


「確かに・・

この地の未来予見で

大きな悲鳴と叫びが聞こえる

この地の住民は何人ですか?」


「100人程です」


「彼らを犠牲にしてはいけない!

決して争いに巻き込まないように

今から準備をする必要がありますね!


それからクリス王子達も

そろそろ到着する頃ですね!」


「明日には

到着予定です!」


「クリス王子は

スンツヴァル王都の次期皇帝

彼を危険な目に

巻き込みたくありません!


この地に残り

連合軍を組織し、戦いに備えるよう

指示を手紙に残しましょう!」


「アビルダ

これから大陸エデンに

到着するまで何日かかりますか?」


「大陸エデンまで

10日程かかります!

これからステップガザフ砂漠を横断し

東に大陸ギホンへ向かいます!


もともと大陸エデンとは

同じ大陸だったのですが

大地震と地殻変動により

大きく分断されてしまったようです!


「時間がありません!

急ぎ出発しましょう!」


◆◇


葵巫女一行は

それから10日かけ

ステップガザフ砂漠を横断した


そしてついに大陸ギホンの地へ

アーサー国首都「ソドム」の町へ到着した!


「葵巫女様

大陸エデンは半日で到着しますが


今晩、リエラ民族長老と

預言者アブラハ様にお会いください!

宿をご用意しております!」


「ありがとう!

案内してください!」

(この国に父さんが囚われている・・・

必ず助け出しますから

待っていてください!)

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