第237話 これから90日①

「イムラ町長

手厚いおもてなしを感謝します!


そろそろ葵巫女様の

伝言を聞かせて欲しいのですが・・」


「葵巫女様は

おひとりでしたか?


リヴァイという「赤い星」組織の手下に

捕らえられた筈ですが

解放されたのですか?」


「葵巫女様は

拉致され、すぐにリヴァイの軍団と

激しい戦いになったようです!


しかし巫女勇者に覚醒した

葵巫女様に彼らは手も足も出ず

追い詰められたリブァイは魔具を使用して

自決覚悟で、猛毒を使用したのですが


葵巫女様には毒は通用せず

結局自ら用いた魔具によって

全滅してしまいました!


しかし憐み深い葵巫女様は

彼らの毒による中毒症状を緩和し

救ってあげたようです!


その後アルカ海域を支配する

『ティーナ海賊団』が救援に現れ

葵巫女様は彼らと行動を共にしています!」


「ティーナ海賊団とは

残虐非道で悪行を重ねている連中では?


なぜそのような者たちが

葵巫女様の救援を?」


「ティーナ海賊団は

歴代の巫女様を支えるリエラ族の者達であり

噂にあるような

悪行は全てデマであり

リヴァイ達によって

風評被害を受けていたに過ぎません


それに彼らは優れた

航海術と砂漠横断術の

訓練を受けたエキスパート集団なのです!」


「そんな凄い人達が

葵巫女様の護衛で

行動を共にしてくれているのですね!

それはとても心強い!


それで私達への伝言とは?」


「葵巫女様が

ギルデロイ王都を再建する為に

尽力された事はご存じですね!


スンツヴァル王都とギルデロイ王都

両国が同盟を結び

応援部隊がヌドジャンの町に

集結する手筈になっており


ここ砂漠の町ヌドシャンは

恐らくアーサー国と連合軍との

戦いが行われる為の

補給地点になると思われます!


葵巫女様は

これから90日の間に

エデンの地で「第2の聖典」「神具モーゼの杖」

そしてアーサー国がある

大陸ギホンに眠る『第3の聖典と神具』を入手され

この町は後方支援の要となる

重要な拠点となる筈なのです!


我々はその為にも

この戦略的に優位な土地で

より強固な防衛策を練る必要があります!


ここに大陸エデンのルエラ民族より

軍資金として金貨500枚

クリス王子はナミ商会より

託された軍資金がある筈です!

どうかあなた様が我々を指揮し


葵巫女様がアーサー国からの

報復攻撃を受けた際

巫女様をお守りする為の備えをしてください!

そして我らリエラ民族の救済を!」


「承知致しました!

共に力を合わせて行きましょう!」

クリス王子は勇敢に宣言した!


(確か以前・・

ナミさんとソルカさんと合流した際

リエラ民族の歴史を語ってくれていた)


◆◇


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